日本臨床生理学会雑誌
Online ISSN : 2435-1695
Print ISSN : 0286-7052
50 巻 , 1 号
日本臨床生理学会雑誌
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総説
原著
  • 大関 直也
    2020 年 50 巻 1 号 p. 27-32
    発行日: 2020/02/01
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル オープンアクセス

    目的:本研究の目的は糖尿病神経障害(DN)者の快適歩行中の中足趾節関節(MTPj)の角度変化を明らかにすることである.

    対象と方法:対象は安静時MTPj 伸展角度制限のないDN 群19 例と非糖尿病者(non DM 群)15 例とした.三次元動作解析装置を用いて,快適歩行におけるMTPj の角度を計測した.各対象における歩行計測5 試行の平均値を算出した.歩行中のMTPj の伸展最大角度と,その発現時期について,DN 群とnon DM 群を比較した.

    結果:DN 群はnon DM 群と比較し歩行中のMTPj 伸展最大角度は,DN 群が26.7 ± 7.2°で,non DM 群が35.1 ± 7.3°でありDN 群で有意に減少していた.ピーク角度の一歩行周期における出現時期はDN 群が60.0 ± 4.3%で,non DM 群が57.5 ± 2.9%であり,DN 群で有意に遅延していた.またDN 群はnon DM 群と比較し,有意に歩幅が減少し,歩行速度が低下していた.

    結語:DN 群は歩行中のMTPj 伸展最大角度が減少し,最大角度の出現時期が遅延していた.

  • 大関 直也
    2020 年 50 巻 1 号 p. 33-38
    発行日: 2020/02/01
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル オープンアクセス

    目的:本研究の目的は,糖尿病神経障害(Diabetic Neuropathy;DN)者の速度上昇にともなう歩行指標の変化を明確にすることである.

    方法:DN 者と歩行指標に影響すると思われる背景因子である年齢,性別,BMI を調整した神経障害を有しない糖尿病(Diabetes Mellitus;DM)患者および非糖尿病(non DM)者を対象とした.歩行計測を快適歩行条件と最大努力歩行条件で実施し,歩行速度,歩幅,歩行率を検討した.

    結果:研究に参加したDN 群21 名とDM 群10 名,non DM 群18 名の基本属性に有意差はなかった.最大努力歩行では,DN 群の速度は78.4 ± 20.5 m/min であり,歩幅は0.54 ± 0.12 mであり,ケイデンスは139.1 ± 17.3 steps/min であった.快適歩行では,DN 群の速度は55.6 ±14.4 m/min であり,歩幅は0.50 ± 0.10 m,ケイデンスは118.0 ± 21.8 steps/min であった.快適歩行の歩行率以外の指標すべてでDM 群およびnon DM 者の値よりも有意に低値であった.

    結論:DN 者の快適および最大努力歩行での速度低下と歩幅減少,歩行率減少が明らかとなり,とくに歩幅の変化が少ない特徴が観察された.

  • 原 浩二
    2020 年 50 巻 1 号 p. 39-44
    発行日: 2020/02/01
    公開日: 2020/06/25
    ジャーナル オープンアクセス

    肝生検は,これまで肝線維化診断の中心的な役割をしてきたが,疼痛や出血,感染の危険があり,また,サンプリングエラーによる診断の信憑性も指摘されている.血清学的肝線維化マーカーも用いられている一方で,近年エラストグラフィーによる肝線維化測定方法も用いられるようになった.その中でも,近年FibroScan が開発され,様々な肝疾患において肝硬度測定に使用されている.今回の我々の検討ではC 型慢性肝炎またはC 型肝硬変患者においてFibroScan の測定値が,血清学的肝線維化マーカーであるM2PBGi,血小板,FIB-4 index,AFP と相関を認め,更にDirect Active Agents(DAAs)によりSustained Viral Response(SVR)を達成した症例では,M2PBGi,FIB-4 index,AFP は治療開始2 週目より改善傾向にあったのに対し,FibroScan は治療開始後12 週目より改善傾向にあった.M2PBGi,FIB-4 index,AFPは肝臓の炎症の影響を受ける一方で,FibroScan は線維化を表している可能性が示唆された.

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