情報管理
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38 巻, 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 田尾本 昭
    1995 年 38 巻 2 号 p. 99-114
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    科学技術庁においては,1994年6~8月にかけて資本金10億円以上の研究開発活動を実施している民間企業1,752社を対象として「民間企業の研究活動に関する調査」を実施した(有効回答率69.6%)。本調査によると,民間企業は企業戦略として,消費者ニーズにあった製品の開発とともに,研究開発による独自の高付加価値製品の創出を重視しており,企業の研究開発に関連して国に期待する施策としては,直接的な助成よりも国本来の役割と考えられる基礎的,先導的研究の推進,人材の養成,宇宙開発,エネルギー研究開発等への取り組みや地球環境問題等をあげている。このほか,研究開発の重要性の変化,科学技術に関する国際的状況等について調査した。
  • 宮沢 厚雄, 石川 徹也
    1995 年 38 巻 2 号 p. 115-124
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    今日,図書館をとりまく環境が大きく変わりつつある。本論は先ず,これまでの人類の歴史を大きく三つに区分して図書館の変遷を概観した。神という普遍性に支配され聖書を頂点とする正典主義に基づく「中世ヨーロッパの図書館」,世界のあり様を形式的な論理規則に集約しようとした近代自然科学と同様に目録カードの集積が図書館の全体だとした「近代ヨーロッパの図書館」,コンピュータと遠隔地通信技術の発達により情報が新しい概念となった「現代の図書館」である。以上の分析を踏まえながら,高度情報化時代の図書館システムのあり方を考察し,個々の人間における「知」の営為との関わり合いを「これからの図書館」の課題として提言した。
  • —その独自性と普遍性(2)
    宮川 隆泰
    1995 年 38 巻 2 号 p. 125-136
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    前号の叙述に続き,情報技術の本格的導入と,国際化の進展が日本大企業の情報管理体制にどのような影響を及ぼしているかを述べた。日本企業では現場に密着した戦術的な情報の管理運用は広範かつ効率的に行なわれているが,戦略的情報システムの運用については必ずしもそうではなく,今後検討を要する問題があることを指摘。また製造業における海外生産の拡大と情報管理との関係についても問題点をあげた。最後に日本企業の情報管理体制の特徴のうち,近い将来の情報指向組織にとって学習可能な一般的特徴を経営学者ドラッカーの議論を援用して述べた。今後の情報化社会において重要なことは,情報技術ではなくそれを用いる人間である。
  • ショウダー, ドン:著, 福島 勲:訳, 小野寺 夏生:訳, 荒木 啓介:訳
    1995 年 38 巻 2 号 p. 137-148
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    以下のテーマについて現状レビューを行うとともに,豪·英·米の大学研究者に対して行った調査について報告する:専門論文の起源;冊子体雑誌の現状;電子出版の先導的研究開発;商用データベースホストを介する出版;インターネットおよび関連する学術ネットワークを介する出版;可搬型電子媒体を介する出版;ドキュメントサプライと相互貸借における問題;専門論文の著者および読者としての大学研究者;出版者としての大学。電子出版は,財源補助型出版がサービス対価型出版と競合する市場での多様性と選択の増大に寄与すると結論した。大学研究者,出版者,図書館,大学の間の新しい関係について提言した。
講座
  • マルチメディアとデータベース
    増永 良文
    1995 年 38 巻 2 号 p. 149-172
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/05/30
    ジャーナル フリー
    マルチメディアデータベースとは従来の文字·数値型のデータに加えて,テキスト,図形,静止画像,動画像,音といった新しいタイプのデータを統合して管理·運用できるデータベースである。マルチメディアデータベースの研究は約10年前から始まったが,現在これがマルチメディアデータベースであるといえるものはまだ存在していない。本論文ではマルチメディアデータベースとは何かという基本的命題から始めて,そのためのオブジェクト指向アプローチの有効性を示し,著者らが研究·開発しているマルチメディアデータベースシステムOMEGAの紹介を通して,真のマルチメディアデータベースの姿に迫る。テキストデータベース,画像データベース,動画像データベース,音データベースといったマルチメディアデータベースの要素技術についてもその現状と問題点を論じる。
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