ディジタルコンテンツの時代が到来した中で,「情報リテラシー」向上の必要性が各方面から言われるようになっている。情報リテラシーとは,読み書きそろばんと同様に,全国民が等しく備えるべき情報活用能力のこととされる。政府の文書や情報関連の資格試験,新しい学習指導要領などを参照しつつ,情報リテラシーのあるべき内容をまず検討する。次に,情報はビジネス系と娯楽系に大別して論じる必要を指摘し,これまでの情報リテラシー論が,Office Suite の活用法を中心として,前者への適用を目指すものであることをみる。一方,携帯電話やゲーム機を利用した娯楽系情報の爆発的普及に注目し,これらを含めた新しい情報リテラシーのあり方を展望する。