2002年,創立50周年を迎えた東京国立近代美術館には,本館(美術館)に加え,工芸館,フィルムセンターがあり,20世紀以降の芸術を総合的に展覧,上映,調査研究する機能を持つ。2002年1月,美術館の大規模なリニューアル工事の末,展示面積を約1.5倍,4599 m
2に拡大させるとともに,アートライブラリーや情報コーナーを設けて,より高度な所蔵作品の情報提供につとめ,かつ所蔵図書資料の公開とレファレンス機能の充実を可能にした。本稿では,美術館3階の情報コーナーに置かれた来館者向け端末の開発について,その基礎となるアイディアを述べ,あわせて約8万冊の図書および展覧会カタログ,3000誌の雑誌を有するアートライブラリーについて紹介する。
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