エンドユーザ情報検索システムが普及,拡大している今日,企業の研究開発部門におけるエンドユーザ情報検索システムは一般化している。本論では,宇部興産(株)研究開発本部で取り組んでいるエンドユーザ情報検索体制の構築と,それに伴って発足した「情報検索アドバイザー制度」について述べる。
研究開発活動における調査,情報検索は発明を生み出す研究者自らが行うべき,という基本方針に基づき,エンドユーザ向け情報検索システムの導入および必要なエンドユーザ教育を実施し,現在も継続している。
エンドユーザ教育の効率化,教育効果向上のため,各研究部ごとに「情報検索アドバイザー」を選任し,各アドバイザーが研究活動のかたわら,ほかの研究員に対して必要な情報検索技術の指導,助言を行っている。情報検索アドバイザー制度の構築過程で発生した議論,さらに今後の教育内容についても紹介する。
抄録全体を表示