1984年10月,東京工業大学,慶應義塾大学,東京大学のUNIXマシンが接続され,JUNETとよばれるネットワークが誕生した。JUNETは,電話網の上に構築されたネットワークであったが現在のインターネットの基礎となったネットワークである。単にサービスを提供するだけでなく,人と人のつながり,つまりコミュニティーを生み,そこから次世代の計算機環境を考えるグループが誕生した。これがWIDEプロジェクトである。ここではInternet Protocol version 6(IPv6)の開発に関わる活動をはじめとして,グローバルなインターネットに資するさまざまな研究が進められてきた。本稿では,今年25年を迎えるWIDEプロジェクトの取り組みの歴史と成果,今後の展望について述べる。
農林水産研究情報総合センターでは各種のAPIを活用した図書館サービスを2003年から展開してきた。本稿では,API導入の目的と運用,またその効果について紹介する。API導入後,農林水産関係試験研究機関総合目録の2012年の検索回数を分析したところ,APIを経由した検索回数は通常のOPACでの検索回数と比較して2倍以上であったなど,利用の増加があった。また,2013年3月に行ったシステム更新においては,国立国会図書館ダブリンコアメタデータ記述(DC-NDL)での出力に対応するなど,Linked Open Data(LOD)への対応に向けた改善を図った。