大分看護科学研究
Online ISSN : 1345-6644
ISSN-L : 1345-6644
1 巻, 1 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
巻頭言
開学記念講演
総説
  • 太田 勝正
    1999 年 1 巻 1 号 p. 6-10
    発行日: 1999年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル フリー
    ナイチンゲールの時代から、患者に関するデータの収集は、専門職としての看護を評価し、進歩させるために不可欠なものと見なされてきた。しかし、看護は全体として、十分に体系化されたデータを収集する手段をいまだに完成させていない。これは、情報科学、コンピュータ科学に対する基本的な知識と理解が不足していることがその一因と考えられる。本稿は、米国で1990 年代初頭に生まれた看護情報学の概要について紹介し、さらに、個々の看護実践の改善や保健医療における看護の発展のために有用な情報を提供する看護ミニマムデータセットの概念、内容および発展の経緯について紹介する。
  • 山内 豊明
    1999 年 1 巻 1 号 p. 11-19
    発行日: 1999年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル フリー
    我々を取り巻く種々の環境の変化は、ケア提供体制の変革や改善を余儀なくさせている。クリティカルパスは現代の医療資源の有効利用の立場から生まれるべくして生まれてきた最新の方法論である。このクリティカルパスはマネージドケアの台頭が著しい米国で誕生し、我が国でも昨今急速な勢いで拡がりをみせつつある。本論考では、まずその誕生の母体ともいえる米国の医療文化や保険制度について考察し、米国での誕生の必然と発展の経緯について言及する。それに続いて、クリティカルパスの理論背景を紹介し、クリティカルパスの概要、開発過程について述べ、導入に際しての要点を整理する。そして我が国の医療現状に照らして、このクリティカルパスが我々に与えてくれる可能性についてを考察し、クリティカルパスがわが国の医療の中に根付く条件などの、これからの課題についても考証する。
報告
  • 桜井 礼子, 山口 真由美
    1999 年 1 巻 1 号 p. 20-26
    発行日: 1999年
    公開日: 2019/01/31
    ジャーナル フリー
    看護教育の大学化が進む中で、各大学がより効果的な教育手法等の取り組みを行っている。今回は、本学で行った初期体験実習(第一段階の実習)の概要と実習の成果を報告する。初期体験実習は、1年次の早い時期(9月)に学生が看護の様々な活動を見たり体験することを通して、看護の役割と看護職の多様性を知り、看護に魅力を感じることによって、学習に意欲的に取り組むことを目的に実施された。実習方法は、保健・医療・福祉の場から14施設を選び、全5日間で2〜4日目の3日間を施設実習とした。その結果、学生は看護職の多様性、看護の基本となるもの、看護職の魅力などを学びとることができ、さらに学生自身がそれぞれ今後の学習課題を認識することができ、効果的な実習であった。今回の経験を通して、学生が早い時期に様々な領域で実習を行うことは効果的であり、良い実習環境をつくるには、実習施設の選定と、担当教員の役割や実習施設の指導者との連携が重要であることが再認識できた。
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