Oncoplastic Breast Surgery
Online ISSN : 2432-4647
ISSN-L : 2432-4647
6 巻, 3 号
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原著
  • ―必要最小限の組織切除のあり方―
    松谷 崇弘
    原稿種別: 原著
    2021 年 6 巻 3 号 p. 52-59
    発行日: 2021/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル フリー

    整容性と根治性を両立させる Oncoplastic breast surgery とはいえ, 乳腺外科医は乳癌組織を完全に, そして安全に取りのぞくことに重きを置くため, 過度な組織切除を行う傾向がある。

    そこで, 過不足のない Oncoplastic breast surgery を見出すために, 同一術者により執刀された乳癌手術症例における, 局所再発危険因子の解析そして同定を行った。この解析結果によると, 術後の局所再発は, 外科的局所治療因子ではなく, 患者背景因子に影響されることが示唆された。そして, 慣習的に行われている腫瘍直上皮膚切除を必ずしも行う必要はなく, 最小限の組織切除でも根治性の低下はみられないと考えられた。

    あらかじめ術前の段階で, 患者背景による局所再発危険因子を想定したうえで, 適切な最小限の組織切除になり得る個別化された Oncoplastic breast surgery を考案する。

  • 倉元 有木子, 矢野 智之, 吉松 英彦, 末貞 伸子, 柴田 知義, 辛川 領, 前田 恵里沙, 宮下 宏紀
    原稿種別: 原著
    2021 年 6 巻 3 号 p. 60-64
    発行日: 2021/09/30
    公開日: 2021/09/30
    ジャーナル フリー

    序論 : 2019年7月24日, FDA が Allergan 社の Biocell を用いたテクスチャードタイプの SBI と TE に対してリコールを勧告した。この Allergan crisis を経て乳房再建がどう変化したのか調査した。

    方法 : 2019年1月1日から7月24日までに TE を挿入した158 症例について, 2020年10月1日時点で予定も含む再建方法および再建時期, 初診時の再建希望について調査した。

    結果 : 自家組織再建87例, SBI 36例, TE 抜去が21例で実施され, SBI もしくは自家組織か未定8例, SBI もしくはTE 抜去か未定が3例であった。初診時自家組織再建希望の約80%, SBI 希望の約30%, 再建方法未定の約60%が自家組織再建になった。

    結論 : Breast Implant Recall により自家組織再建が増加した。現時点では, BIA-ALCL の不安がない自家組織再建への変更や人工物に対するマイナスイメージがうかがえた。

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