歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
42 巻, 6 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 後藤 哲哉
    2000 年 42 巻 6 号 p. 527-535
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
  • 門脇 知子
    2000 年 42 巻 6 号 p. 536-545
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
  • 竹下 玲
    2000 年 42 巻 6 号 p. 546-554
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
  • Tsuyoshi Hashimura, Michiko Sato, Futoshi Nakazawa, Etsuro Hoshino
    2000 年 42 巻 6 号 p. 555-562
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    Eubacterium exiguumは, ヒト口腔病変から頻繁に検出される糖非分解性偏性嫌気性グラム陽性桿菌 (AAGPR) の一種である。菌種とAAGPR菌種との遺伝学的関連性を明確にするために, われわれは本菌種のtype strainおよび, 臨床分離3株の16S rDNA sequenceを解析し, DNA-DNA hybridization analysisにおいて著しく低い相同性を示すAAGPR各菌種 (Cryptobacterium curtum, E. brachy, E. minutum, E. nodatum, E. saphenum, Mogibacterium timidum (旧E. timidum)) と比較検討した。E. exiguumの16S rDNA sequenceは, 同種間では99%以上の高い類似性を示したが, 他のAAGPR菌種を含む代表的な口腔由来グラム陽性桿菌とは, 明らかに遺伝学的差異が認められた。16S rDNA sequenceのなかのいくつかの領域でE. exiguum 4種間で共通であるが他の細菌種とは配列が異なる部位が認められ, これらの領域は菌種特異的領域と考えられた。実際, この特異的な塩基配列をもとに作製した13のプライマーのうち5つが, E. exiguumの16S rDNAのPCR増幅のプライマーとして有効に作用した。そのうちの1ペア (exg 557F+exg 1263R) は, その他の菌種由来のDNAとの非特異的な反応がみられず, 菌種特異的なプライマーとして作用しており, PCR増幅法を用いたさまざまな臨床材料からの検出が可能であることが示唆された。
  • 稲毛 稔彦, 中田 智子, 鴨川 大助, 坂口 豊, 佐藤 慶伴, 小野 勝, 鴨川 紘征, 関和 忠信, 寺門 正昭, 桑田 文幸, 佐藤 ...
    2000 年 42 巻 6 号 p. 563-572
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    硬組織形成におけるnogginの機能を検索するために, 胎生11日から生後5日のマウスを用いてin situ hybridizationを行い, noggin mRNAの発現を観察した。体節形成期では, noggin mRNAのsignalは脳膜, 体節周囲の筋板に強く発現した。Meckel軟骨周囲の形成が開始されると, noggin mRNAはrestingおよびhypertrophic stageの軟骨細胞, 骨形成部位の骨芽細胞やその外側の結合組織細胞に著しく強く発現した。歯胚においては発現がきわめて弱いが, 歯小嚢外側の細胞には弱い発現がみられた。根間分岐部が形成期では, nogginは歯槽骨内側の骨芽細胞に強く発現した。根間分岐部の歯根膜および骨芽細胞には最も強い発現がみられた。体幹骨では骨膜のosteogenetic layerおよびfibrous layerにいたる細胞層に遺伝子が発現していた。
  • Masato Matsuo, Chen-Yao Su, Masaru Saito, Yoshiaki Kishi, Kazuto Takah ...
    2000 年 42 巻 6 号 p. 573-579
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    歯周組織再生誘導法であるguided bone regeneration (GBR) を用いた実験で, 骨が形成されなかった症例の微小循環と骨の関係を血管鋳型法にて観察した。
    実験はイヌ両側下顎前臼歯を抜歯し, 非吸収性Polytetrafluoroethylene (PTFE) 膜で覆い, 樹脂血管注入を行った。術後30日, 骨膜からの新生血管がPTFE膜と骨壁の空隙から抜歯窩中に侵入すると再生骨の増生はみられなかった。術後60日, PTFE膜と再生骨の間隙は密な肉芽組織様血管網に満たされ, 骨の増生は認められなかった。
    以上より, PTFE膜と骨面との密着が不完全などの原因により, 骨膜の血管が抜歯窩内に侵入すると骨増生が得られないことがわかった。GBRを成功に導くためにはPTFE膜により抜歯窩を確実にシールし, 抜歯窩内部の歯槽骨血管の新生を促進することが必要であると考えられた。
  • 見明 康雄, 柳澤 孝彰
    2000 年 42 巻 6 号 p. 580-589
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    本研究は, 実験的に脱灰したエナメル質の再石灰化にキシリトールが及ぼす影響を形態学的に追求したもので, 材料はヒト第3大臼歯である。歯面に脱灰層を形成し, 10%のキシリトール添加あるいは無添加の再石灰化液 (Ca: 1mM, P: 2mM, F: 0.2PPm) に37℃で2, 4, 8週間浸漬した。その後, 100μmの研磨切片を作製してコンタクトマイクロラジオグラムを撮影し, その石灰化程度をMultipurpose Image Processorにより測定した。その結果, キシリトール無添加群では, 表層にのみ再石灰化が起こり, 中層から深層にかけてはそれが認められなかった。これに対し, キシリトール添加群は, 2週間浸漬例で表層および深層の再石灰化が無添加群より高度に起こっていた。また, 8週間浸漬例では, 表層の石灰化度は無添加群より低下していたが, かわって中層でそれが上昇していた。したがって, 表層付近の再石灰化は, フッ素の結晶形成作用により進行するが, キシリトールを添加すると, これがカルシウムイオンのキャリアーとして働き, 中層および深層での再石灰化をより促進させるのであろう。なお, 8週例でみられた表層の再石灰化度の低下は, キシリトールが結晶核形成作用を抑制するとともに, 最表層では脱灰を起こしている可能性を示唆している。
  • 佐伯 洋二, 高橋 満, 上川 新吾, 徳本 匠, 見明 康雄, 山田 了, 奥田 克爾, 柳澤 孝彰
    2000 年 42 巻 6 号 p. 590-600
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    ヒト抜去歯のエナメル質を0.01M酢酸緩衝液 (pH 4.0, 50℃) で脱灰することにより形成した実験的初期齲蝕エナメル質の再石灰化に及ぼすキシリトールガムおよびフノリ抽出物と第2リン酸カルシウムを配合したキシリトールガムの有効性を, in vitro試験とoral deviceを用いたヒト試験で検討した。再石灰化率は, コンタクトマイクロラジオグラムを撮影後, 画像処理を行うことによって算出した。その結果, キシリトールガムは, 初期齲蝕エナメル質の再石灰化液および唾液による再石灰化効果を高めることが確認された。また, フノリ抽出物と第2リン酸カルシウムを配合したキシリトールガムでは, その効果をさらに増強することが認められた。これらの結果は, キシリトールガムにフノリ抽出物と第2リン酸カルシウムを配合することにより, キシリトールの再石灰化促進効果をさらに高め, 初期齲蝕の軽減に有効であることを示唆している。
  • 中村 康則, 桑島 治博, 木村 智彦, 青木 茂治
    2000 年 42 巻 6 号 p. 601-608
    発行日: 2000/12/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    非水溶性グルカン合成抑制作用と抗菌作用を有する塩化デカリニウム (DC) と臭化ドミフェン (DB) がう蝕抑制効果をもつか否かを, S. sobrinus 6715株接種ラットを用い, DC, DBそれぞれの0.02%水溶液と水道水 (Cont.) を飲料水として各々54日間給与するう蝕実験で調べた。その結果, S. sobrinusの歯面付着菌量は, Cont. 群に比べ0.02%DC群, 0.02%DB群では試験中期, 後期のいずれの時期においても著明に減少した。う蝕罹患度は, 隣接面では0.02%DC群, Cont. 群, 0.02%DB群の順で低かったが, 平滑面および裂溝部ではCont. 群に比べ0.02%DB群, 0.02%DC群のいずれも明らかに低かった。これらの各部位におけるう蝕スコアーを群別に総計した比較では, Cont. 群のう蝕発生率に対し, 0.02%DC群では68%, 0.02%DB群で34%のう蝕抑制が認められた。本実験条件下ではDBおよびDCの経口毒性はないと思われた。以上の成績から, DC, DBは細菌の歯面への付着を抑制して抗う蝕効果を示すと考えられた。
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