歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
43 巻, 4 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 谷村 明彦
    2001 年 43 巻 4 号 p. 343-352
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
  • 井上 誠
    2001 年 43 巻 4 号 p. 353-359
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
  • 網塚 憲生
    2001 年 43 巻 4 号 p. 360-369
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
  • Miyayuki Kubo, Kiyoto Ishizeki
    2001 年 43 巻 4 号 p. 370-383
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    本研究において, われわれは培養軟骨細胞の加温処理によって誘導される細胞死がアポトーシスかネクローシスによるものかをヒートショック (ストレス) タンパクの発現とBrdU-摂取細胞の免疫染色, TUNEL法と光学および電子顕微鏡によって解析した。細胞死は, 40-60℃までの加温処理によって胎生17日の培養マウスメッケル軟骨細胞に誘導された。40-45℃までの準致死的温度ではBrdUの取込みが促進され, TUNEL陽性細胞が高頻度に出現した。電子顕微鏡による観察では, アポトーシス様の細胞死は核クロマチンの濃縮核分葉とアポトーシス小体の形成によって特徴づけられた。一方, 50-60℃までの致死的温度による細胞死では, BrdUの摂取細胞とTUNEL陽性細胞の減少が認められた。高温処理を施した細胞は細胞小器官の膜構造の崩壊を伴っていた。ヒートショックタンパク27と70による免疫染色では, 両者は低温度ではほぼ一定の強さで局在していたが, 高温になるにつれて, その強さは減弱傾向を示した。本研究による形態的解析から, 準致死的温度による細胞死はアポトーシス様であったが, 高温処理につれてネクローシスによる細胞死が誘導されることが示唆された。
  • 1. 口腔含水嚥下と連続的繰り返し嚥下の機能的相違
    平場 勝成, 出崎 義規, 長谷川 信洋, 野崎 乃里江, 石田 隆, 田中 貴信
    2001 年 43 巻 4 号 p. 384-391
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    床義歯の後縁の位置が嚥下機能に及ぼす影響を検討するための基礎的所見を得ることを目的として, 2つの異なる状況下での嚥下 (口腔含水嚥下と連続的繰り返し嚥下) における基本的機能特性を, 最大嚥下量, 1回嚥下量, 嚥下間隔の観点から6名の正常被験者で解析した。その結果, 1回嚥下量は含水嚥下で38.8mlであるのに対し, 連続嚥下では17.6mlと有意に減少した。また, 嚥下間隔も含水嚥下で1, 041msであるのに対し, 連続嚥下では928msと減少傾向を示した。以上のことから2つの嚥下運動は機能的側面からみて異なる嚥下運動であることが強く示唆された。また, 連続嚥下における1回嚥下量と嚥下間隔の間には, 密接な依存関係が存在し, これらの嚥下機能はその調節の主体をなす舌運動に強く関連していることが明らかとなった。
  • 2. 連続的繰り返し嚥下における1回嚥下量の減少と嚥下間隔の延長
    平場 勝成, 長谷川 信洋, 出崎 義規, 野崎 乃里江, 石田 隆, 田中 貴信
    2001 年 43 巻 4 号 p. 392-401
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    義歯床の後縁の長さが嚥下運動に及ぼす影響を検索する目的で, Ah-lineより後方1.5, 1.0, 0.5, 0cmの4段階の口蓋床を装着させ, その影響を最大嚥下量, 1回嚥下量, 嚥下間隔に着目し, 含水嚥下と連続嚥下の異なる2種類の嚥下運動にて検討した。その結果, 口蓋床の影響は1.5cmの長さのときに最も強い影響が認められ, 後縁の短縮に伴いその影響は順次減少したが, その様相は含水嚥下と連続嚥下とで明らかに異なった。含水嚥下での嚥下間隔は口蓋床の影響をほとんど受けなかったのに対して, 連続嚥下では1.5cmの長さの口蓋床においてコントロール比127.8%もの有意な延長をきたした。また連続嚥下での1回嚥下量は0cmでもコントロールのレベルにまで回復しなかった。一方, 口蓋粘膜の浸潤麻酔は, 連続嚥下での1回嚥下量, 嚥下間隔に対してまったく影響を及ぼさなかったことより, 口蓋床の影響は口蓋粘膜からの感覚情報を遮断した結果ではなく, 舌ならびに軟口蓋などの関係部位の運動を物理的に妨げた結果であると結論した。
  • Shigeki Fujiwara, Kazushi Imai, Kazuo Sanada
    2001 年 43 巻 4 号 p. 402-409
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    培養ウシ歯髄細胞の象牙芽細胞様細胞への分化 (骨原性分化) における遺伝子の発現時期を明らかにする目的で, 従来から骨分化マーカーと考えられているオステオカルシン, アルカリホスファターゼ, トロンボスポンジン (Tsp) と石灰化関連のサイトカインであるトランスフォーミング増殖因子 (Tgf-β), 線維芽細胞増殖因子 (Fgf), 細胞分化に関すると考えられているアクチビン (Act) の遺伝子発現についての研究を行った。培養細胞は培養日数の経過とともに変化し, アリザリンレッドおよびカルセインブルーで染色される結節の形成が認められた。RT-PCR法ではTgf-β1, Fgf-2の発現の増加がみられたがオステオカルシン, アルカリホスファターゼ, Tsp-1, Act-βBの発現は減少していた。以上の結果から, オステオカルシンの発現の減少, Tgf-β1, Fgf-2の発現の増加が石灰化を亢進させると考えられた。
  • Hideyuki Komatsu, Kaori Sato, Takaaki Aoba
    2001 年 43 巻 4 号 p. 410-423
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    哺乳動物の硬組織を構成するアパタイト結晶では, 炭酸イオンやHPO42-などの異種イオンを結晶格子内に置換している。今日までのところ, 象牙質結晶の格子組成と溶解度積に関する知見に乏しいため, 本報においては, ヒト象牙質を試料として一連の検討を行った。象牙質材料は永久歯と乳歯それぞれの歯冠部より採取した。実験に先立って, 採取試料を乳鉢中で微粉砕し, 低温灰化法 (約60℃) により脱有機処理した。結晶格子組成モデルは (Ca) 5-x (Mg) q (Na) u (HPO4) v (CO3) w (PO4) 3-y (OH) 1-zであり, 象牙質結晶表面に存在する不安定画分と結晶格子内部に位置する安定画分とを区別した一連の化学分析結果に基づき, 各イオンの組成を示す係数を算出した。象牙質試料は希薄リン酸溶液 (固液比は100mg/100ml), 一定の温度 (25℃) とCO2分圧下で最長28日間にわたり平衡化した。分析結果においては, 永久歯と乳歯より採取した象牙質結晶の組成に明らかな相違が認められ, 結晶格子組成モデルに基づき求められた溶解度積 (KDN) についても, 1.8% CO2分圧下で4.11×10-45 (永久歯象牙質) と1.74×10-43 (乳歯象牙質) の値が求められた。特に, 象牙質結晶の溶解度は1.0から3.3%のCO2分圧下でほぼ同じ結果が得られた。ただし, この特定のガス雰囲気以外の条件下では, 象牙質結晶と見かけ上, 平衡化に達した段階においても, 上記の溶解度積から大きく逸脱した溶液組成をもつことが確かめられた。
  • Yuji Taya, Yuuichi Soeno, Kaori Sato, Satoshi Kurata, Takaaki Aoba
    2001 年 43 巻 4 号 p. 424-433
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 形成期エナメル質へのマグネシウムの取り込み機構についての考察を深める目的で, 透析装置を改良した結晶沈殿モデルでの反応を解析した。実験には, 合成したハイドロキシアパタイトを種晶, ブタエナメルタンパクを沈殿反応の制御因子として用いた。実験結果においては, Mgイオンのアパタイトへの取り込みは溶液組成 (Ca濃度と過飽和度) とタンパクによる種晶表面の被覆に依存していることが確かめられた。低濃度のフッ素イオンは沈殿反応を促進することにより, Mgイオンの取り込みを効果的に促した。形成期エナメル質に含まれるタンパク分解酵素のプロトタイプとして, 本実験ではトリプシンを用いたが, そのタンパク分解作用に伴ってMgイオンの取り込みを増加させる効果が認められた。以上の結果から, 形成時期に特異的なエナメル質へのMgイオンの取り込みは, 動力学的・熱力学的な観点からのエナメル質石灰化機構の多面的特徴, すなわち, エナメル溶液組成のもとでのMgイオンとCaイオンとの競合的吸着反応, タンパク基質による沈殿抑制と酵素分解に伴う抑制効果の減衰に関連した現象として理解できた。
  • Establishment of Experimental System
    Gouichi Nin, Chikashi Shinohara, Yoshinobu Shibasaki, Kazuyuki Segawa, ...
    2001 年 43 巻 4 号 p. 434-438
    発行日: 2001/08/20
    公開日: 2010/06/11
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