歯科基礎医学会雑誌
Print ISSN : 0385-0137
44 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 舩橋 誠
    2002 年 44 巻 3 号 p. 195-202
    発行日: 2002/06/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
  • 高田 靖司, 酒井 英一, 植松 康, 立石 隆
    2002 年 44 巻 3 号 p. 203-209
    発行日: 2002/06/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    齢推定した野生ハツカネズミの晒骨頭蓋 (n=443; 月齢0.6-16.2) を観察し, 大臼歯歯冠の咬耗速度や, 上・下顎骨の歯槽骨の吸収を調べた. これを野生ハツカネズミと同様の食物を与えて飼育したハツカネズミの晒骨頭蓋 (n=36: 月齢0.6-10.0) と比較した. 野生ハツカネズミでは, 寿命が短く, また飼育したネズミに比べて大臼歯の歯冠が急速に咬耗し, 歯槽骨の著しく吸収された歯周疾患がみられた. 野生集団では, 早くも生後3カ月で歯冠が著しく咬耗し, 歯槽の槽間中隔や根間中隔が吸収・消失したネズミが現れた. このことは, 野生集団で加齢が急速に進行したことを示している. 歯槽骨の吸収は歯冠の咬耗や齢と関連していた. 野生ハツカネズミでみられた, 歯冠の著しい咬耗や歯槽骨の吸収の原因や背景を考察した. その結果, これらの加齢変化に対して, 彼らの食物や摂食行動が強く影響したと推測した.
  • 池ノ谷 修, 佐藤 かおり, 添野 雄一, 青葉 孝昭
    2002 年 44 巻 3 号 p. 210-224
    発行日: 2002/06/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    エナメル質は炭酸含有アパタイトで構成されている. 結晶・基質タンパクの相互作用によるエナメル質石灰化の制御機構を解明する目的で, 吸着質としてアルブミンとブタエナメルタンパク, 吸着材として組成・性状が判明している24種類の炭酸含有アパタイトを使用して, 結晶・タンパクの吸着反応を調べた. 吸着材は炭酸イオンの置換タイプによって2つのグループに大別できる. ひとつは中性溶液中で合成され, 水酸基 (Aタイプ) とリン酸基 (Bタイプ) の両サイトに炭酸イオンが置換した結晶試料であり, ほかのグループはアルカリ領域 (OH-とCO32-との競合) あるいはフッ素イオンの共存下 (F-とCO32-との合) で合成され, リン酸基への置換のみが検知された結晶試料である. 結晶・タンパクの吸着平衡の分析結果では, いずれのタンパク試料についても, 吸着反応は結晶組成 (CO3, F, Mg) と反応溶液のMgイオンの存在によって影響を受けることが判明した. これらの実験結果から, 形成期エナメル結晶の組成変化は結晶・タンパクの相互作用を不断に変動させることにつながり, 溶液相に含まれるMgイオンは, 結晶表面への吸着と結晶格子への置換によって結晶・タンパク相互作用を可変しうることが示唆された.
  • Yasuko Nagai, Yuko Suzuki, Nobuko Obara, Masako Takeda
    2002 年 44 巻 3 号 p. 225-237
    発行日: 2002/06/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
    舌有郭乳頭の溝と, エブネル腺の導管管腔の形成機構を解明するために, 胎生18日から生後2日までのマウスを用いて, アポトーシス, ケラチンおよびオクルディンについて調べた. 胎生15日に, 乳頭の上皮索が舌背面上皮から結合組織へ侵入し, 胎生18日にはさらにそこからエブネル腺上皮索が伸びていき, これら乳頭と腺の上皮索のなかに小さな空隙が出現し, しだいに数を増し, 癒合, 拡大し, 生後2日までに溝と腺導管管腔を形成するにいたった. アポトーシス細胞は, 調べた胎生18日から生後2日までにおいて, 乳頭と腺の上皮索の空隙の周囲や内部に散在しており, 不要になった細胞を除去し, 形を整える役割を果たすと考えられた. サイトケラチン8/18は, 胎生18日以降, 乳頭と腺の空隙周囲の一層の細胞を含む上皮索中央部の細胞に存在し, この細胞には, ケラチンフィラメントが網状に散在していた. 密着帯に局在するオクルディンは胎生18日以降, 乳頭と腺上皮索の空隙を囲む細胞の内腔側に発現した. サイトケラチン8/18とオクルディンをもつ空隙周囲の細胞層は, 乳頭では生後1日または2日で溝が形成されると消失してしまったが, 腺の導管では管腔完成後も管腔周囲にそのまま存在した. この細胞層は発達過程において空隙を維持し, その壁に弾力性を与え, 空隙の癒合, 拡大を助ける役割を果たすものと推測される.
  • Masako Takeda, Nobuhiko Uchida, Yuko Suzuki, Nobuko Obara, Yasuko Naga ...
    2002 年 44 巻 3 号 p. 238-242
    発行日: 2002/06/20
    公開日: 2010/06/11
    ジャーナル フリー
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