日本オペレーションズ・リサーチ学会論文誌
Online ISSN : 2188-8299
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28 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    1985 年 28 巻 2 号 p. Cover4-
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 28 巻 2 号 p. App3-
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 須永 照雄, ハヤカワM. A.J., 丸木 勇治
    原稿種別: 本文
    1985 年 28 巻 2 号 p. 87-111
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    整数計画問題に対する切除平面法は、小規模問題に対しても計算の不安定性があるため現在一般に用いられていない。ここでは区間制約をもつ全整数線形計画問題を対象として、切除平面法(小数法)の安定化の試みがなされている。区間制約とする理由は0-1変数問題のように実用問題では区間制約の場合が多いので記憶容量の節約になること、また区間計画法や区間縮小法を用いて計算効率を高められるためである。区間線形計画法では列タブローを用いるが、目的関数ƒ=Σc^0_jx_jは係数が零のとき退化する。退化対策として、目的関数の初期係数に無限小乱数を加えたものƒ=Σ(c^0_j+εξ^0_j)x_jを用いる摂動法の考えを導入した。この考えは、初期計算表でc^0_jと乱数ξ^0_jを別々の行におき消去計算を独立に行い、途中の計算表ではc_jが零のときのみξ_jを考慮する辞書的方法と等価となる。ξ_jは実際上非零とみなされ、従って2次元ベクトル(c_j、ξ_j)^tについてのみ辞書的考慮すればよく、従来の多次元ベクトルを用いる方法に比し簡単なものとなっている。以上の方法にGomoryの小数カット法を組合せても切除平面法の改良にならない。一般にカットは発生を重ねるにつれ効果が弱まる。特に連続解が整数解に近づくにつれ、この傾向は加速度的となる。そこで最適化問題を満足化問題に変換して解の探索を行った。満足化問題では連続実行可能解が整数解に一致するまでカットの発生を続けることは必しも必要ではなく、連続解を丸めその実行可能性を調べることで計算量を減らすことができる。すなわち、第1ステップとして元の問題の連続緩和問題を解き、連続解に対する目的値ƒ^+を得る。これは整数実行可能解の上限ƒ^0=[ƒ^+]を与える。次に第2ステップとして、目的関数を制約式Σc^0_jx_j=ƒ^0とし、元の制約式に加えた部分問題の整数実行可能性を調べる。そのために、一つの変数x_hを人工目的関数とし、修正した最適化手法を用いている。この部分問題が実行不可能ならΣc^0_jx_j=ƒ^0-1と代えて整数解の探索を続けるのである。提案された方法の性能を調べるため、よく知られた29のテスト問題(規模1×10〜140×21)を用いた。従来の方法とピボット計算の回数で比較している。これらの中には従来の方法では収束しなかったものも含まれているが、この方法ではすべて収束し、29例のうち25例はパソコンで解いている。提案された方法は小規模問題に対し安定性があるように見えるが、大きい問題への応用は今後の課題である。
  • プレマチャンドラ I.M, 森村 英典
    原稿種別: 本文
    1985 年 28 巻 2 号 p. 112-133
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    小切手現金化窓口で、平均50分にも及ぶ長い待ちが生じている。この銀行では、到着客はcashierのところで小切手を差出すと、番号札を渡されて待つ。cashierは何人かの客の差出した小切手の内容をscroll bookに書込むとそれをofficerに小切手とともに渡す。(step1) officerは小切手の正当性(預金残高が確かにあること等)を調べた後、支払承認のサインをscroll bookに記入する。(step2) bookに記入された小切手全部に対する承認が終ると、bookは再びcashierに戻され、番号札と引替に現金が支払われる。(step3) 通常scroll bookは複数なので、step2の作業が行なわれている間、step1の作業は、次の客の集団に対して、別のbookを利用して実行され、officerから処理済のbookが戻された時点で中断して、そのbookをstep2に廻し、cashierはstep3の作業にとりかかる。このように、この待ち行列システムは、step2のサービス終了によってstep1のサービス時間が規定され、それが集団の大きさを定め、次のサービス時間に影響する、という形で進行するのでかなり複雑であり、正面から確率論的取扱いをすることは難かしい。たまたま、長い待ちを生んでいる現状なので、流体近似モデルを作って解析を試みた。現実の挙動をできるだけ追うような形でシミュレーションモデルも作り、その結果と流体モデルからの結果とを比較すると、少なくとも現状程度の待ちのあるときは、かなり良く合う。そこで、流体モデルによって、待ちを減少させるために、一度にbookに書込む客の数をどのようにするのがよいかを考え、野放図にその数を増やさず一定に押さえる方がかえって良い結果の得られることを示した。また、このモデルは、流体近似の適用可能性を探る一例となると思われたので、サービス時間分布、サービス速度、初期時点における客数等を変えて計算値とシミュレーション値との相対誤差を調べてみた。この結果、初期時点から窓口が空くようなことが起こらない限り、トラヒック密度が1にかなり近くなっても、流体モデルはなお有効であろうとの見通しを得た。
  • 勝村 正鷹, 田中 快吉, 森 文彦, 佐藤 敬
    原稿種別: 本文
    1985 年 28 巻 2 号 p. 134-162
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    本論文は、先に提案した自社製品の市場での販売面から見た力を推定・評価するための「地域別販売力評価方式」の有効性を、実際の製品への適用例を通して明らかにすることを試みたものである。本方式では、「地域別販売力」を、ある特定時点の市場での支配力を示す「地域別市場占有力」と、市場占有力の2時点間の変化を示す「地域別販売成長力」との2つの要素で定義している。本方式は一般に行われている市場指数を用いる市場規模分析の方法に、シェアと時系列の概念を導入して体系化したものであり、当該製品の全国シェアが想定できるかどうかにより、その算定方式を変えている。先の論文では、「地域別販売力評価方式」のアルゴリズムを中心に述べた。本論文では、本方式を適用した事例を通じて、方式としての妥当性と有用性を明らかにするとともに、適用に際しての具体的方法論を示す。更に本論文では、本方式による地域別販売力の定量的な評価結果を用いて、重点戦略地域の選定と、セグメント技法AIDによる地域別シェア決定要因の分析を行って販売戦略の策定に結びつけるとともに、戦略効果の測定・分析を行っている。ここに示す事例は、本方式を軸とする販売戦略の策定から戦略効果の検証に至る販売施策策定・推進のための社内的な標準モデル・プロセスとして利用されている。本論文に示す事例は、ある量産系資本財への適用例であり、「全国シェアが想定できる場合」の典型といえるものである。本方式は、実践的簡易技法として、これまでに多くの製品に適用されている。
  • 川島 幸之助
    原稿種別: 本文
    1985 年 28 巻 2 号 p. 163-177
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    本論文は、次の待ち行列モデルに対する、効率の良いかつ精度のすぐれている近似解析法を述べている。モデルは、航空会社の切符予約システムに関して提起されたものであり、佐藤・森(9)により、既に厳密解析が報告されている。2種類の客(呼)が、まずそれぞれの専用窓口にポアソン到着する。専用窓口の受付係(サーバ)の数を、それぞれS_1、S_2とする。対応する専用窓口もすべてサービス中ならば、共用窓ロへあふれる。共用窓口の受付係の数をSとする。共用窓口もすべてサービス中ならば、その客は損失(呼損)となる。客のサービス時間は、客の種類により、また、窓口の種類により、それぞれ異なる平均の指数分布に従う。このモデルに対し、佐藤・森(9)は、ランピング法を適用して効率的な数値解法を提案している。しかし、サーバ数が多くなると、所要計算時間が膨大なものとなる。そこで、本論文は、若干の近似を導入して、所要計算時間の大幅な短縮を図る。すなわち、専用窓口からの客のあふれ過程を、周知の断続ポアソン過程(以後IPPと略す)で置換し、専用窓口と共用窓口の系の動きを分離して、それぞれを解析する。専用窓口での呼損率(あふれ率)は、アーランの損失式により求められる。共用窓口のモデルは、2種類のIPP入力の加わる、平均サービス時間の異なる即時系モデルとなる。専用窓口でのあふれ率と、共用窓口での呼種別の呼損率より、全体の系での呼種別の呼損率が得られる。状態空間の大きさは、厳密解法では、(S_1+1)(S_2+1)(S+1)(S+2)/2となる。一方、本論文の近似解法では、最も手数の必要な共用窓口モデルの状態空間の大きさは、2(S+1)(S+2)であり、計算時間の大幅な短縮が可能となる。精度については、厳密計算と比較し、呼種別の呼損率に関して、少数点以下4桁まで正しいことを数値例により確認した。なお、共用窓口のモデルに対する解析は、窓ロへの片方の入力がポアソン過程に従う場合も含んでいる。
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 28 巻 2 号 p. App4-
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1985 年 28 巻 2 号 p. Cover5-
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1985 年 28 巻 2 号 p. Cover6-
    発行日: 1985年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
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