日本オペレーションズ・リサーチ学会論文誌
Online ISSN : 2188-8299
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29 巻, 1 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    1986 年 29 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 29 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 中塚 利直
    原稿種別: 本文
    1986 年 29 巻 1 号 p. 1-20
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    大正11年、物理学者の寺田寅彦はその随筆において電車混雑について述べている。その結論は混雑した電車はますます混み、空いた電車は一層空く傾向にあるというものである。本論文は、この現象に数学的モデルを設定し、第一停留所における混雑の周期特性を引き出そうとしたものである。客の到着はポアッソン到着と仮定し、第n番目の電車に乗る人数Snに注目し、その定常条件をまず調べた。次に定常状態におけるSnのスペクトル密度関数と自己相関係数の姿をとらえようとした。スペクトル密度関数の若干の性質は数学的に解明できたが、詳しくは、電算機によらざるを得なかった。そして、その結果から、スペクトル密度関数は三つのタイプ、即ち、単調減少関数、単調増加関数、減少して増加する関数の三つに分類されるであろうことが予想された。三つの型のうち、単調減少関数は定員オーバーした客が後続の電車の混雑を引き起こしていることを表わし、単調増加の関数は寺田氏の論理に対応している。興味あることに電車の到着時間を上手に選べば、スペクトル密度関数は第三のタイプになり、混雑の相関関係がかなり減少する。停車時間は乗車人数に比例するとしたことや、第一停留所のみに限定していること等は現実から乖離している。しかし、寺田効果は本論文の結論からも十分示唆される。
  • 矢野 均, 坂和 正敏
    原稿種別: 本文
    1986 年 29 巻 1 号 p. 21-42
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    本論文では、目的関数と制約式の係数が決定変数に関して線形に含まれており、しかもL-Rファジィ数で表わされている多目的最適化問題について考察する。対象とする問題は、係数にあいまい性が含まれているため、いわゆるパレート最適解の概念をそのまま適用することができない。従って、係数のあいまい性をも考慮したパレート最適解として、従来のパレート最適解の概念を拡張して、新たに、τ一パレート最適解の概念を提案する。一般に、従来の多目的最適化問題は、係数がその可能性の最も高い所に設定されている問題であるとも考えられるが、このような問題に対して求められる通常のパレート最適解を用いて、τ最小化問題が定式化される。τ一パレート最適解は、このようなτ最小化問題を解くことにより求められる。τ一パレート最適解の特長を調べるために、係数のあいまい性が解にどのような影響を与えるかに関する合理的な性質についての考察がなされる。τ一パレート最適解は、これらの性質を満たすことが示されるので、係数のあいまい性を考慮したある意味で合理的な解であることが明らかにされる。さらに、感度解析の立場から、係数のあいまい性に対するτ一パレート最適解のトレードオフ比を求めることにより、係数のあいまい性の問題に対する影響度について考察する。最後に、数値例に対するτ一パレート最適解を求めることにより、係数のあいまい性がτ一パレート最適解に対してどのように反映されているかについて例示する。
  • 今井 浩
    原稿種別: 本文
    1986 年 29 巻 1 号 p. 43-68
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    平面マッチング問題は、平面上の与えられたn個の点を対にして、対の距離の総和が最小になるようにする問題である。平面巡回セールスマン問題は、平面上のn点をそれぞれ一度づつ通る最小距離の巡回路を求める問題である。これらの問題は、OR、その他の様々な分野において多くの応用を有する(例えば、平面マッチング問題のプロッターの描線順序の効率化問題への応用など)が、ともに大規模な問題を高速に解くのは難しく、そのような問題に対処するための高速な近似算法が提案されている。nが数千、数万の問題でも高速に解き、解の性能もよい近似算法として、四角バケットを用いたO(n)の手間の算法が、伊理、室田、松井(論文中の参考文〔6、7、8〕)により提案され、実際にプロッター作画高速化への応用を通して、その有用性が示されている。一方、最近、Peano曲線を用いたO(n log n)の手間の近似算が、Bartholdi、 Platzman(論文中の参考文献〔3、4、12〕)により提案されている。本論文では、Peano曲線を用いる算法に対してバケット手法を適用することによって、O(n)の手間のPeano曲線順のバケット算法が構成できることに着目し、これらの各種算法の理論的評価の1っとして、最悪の場合の振舞いについて考察する。まず、バケット算法は手間に関して優れているとともに、十分な数のバケット(O(n)個)を用いた場合には、Peano曲線を直接用いた算法と、最悪の場合の振舞いに関しては同じであることを示す。特に、Peano曲線としてSierpinski曲線を用いた算法に関しては、詳細な解析を通して、厳密な評価を行う。ここでの解析は、伊理、室田、松井〔8〕の線形計画問題の双対理論を用いた手法に基づいたものであり、この算法に適用する際の特徴として、2つのバケット内の点の距離の上限の評価に重点が置かれることが上げられる。また、Sierpinski曲線とバケット手法を組み合わせる際には、それ自身、理論的にも興味深い三角バケットが用いられる。Peano曲線としてHilbert曲線を用いた算法の解析も行なう。ここでは、上と同様な手法とともに、Hilbert曲線の再帰的構造から導出される漸化式を用いて解析を行なっている。これらの解析から、最悪の場合の観点からの結論として、Peano曲線及びそれをバケット手法と組み合わせた算法は、伊理、室田、松井〔8〕の推奨するSpiral-rack算法より少し劣ることが示される。
  • 鈴木 敦夫, 伊理 正夫
    原稿種別: 本文
    1986 年 29 巻 1 号 p. 69-97
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
    本論文では、与えられた、平面の分割をVoronoi図で近似する問題を最適化問題として定式化する。目的関数は凸ではなく、また微分不可能点を持つ。このような問題に対して有効な一般的な解法は現在のところ知られていない。そこで我々はごく原始的な降下法にいくつかの工夫を加えたものを解法として用いる。もちろん得られる解は局所最適解でしかないが、種々の計算機実験により、我々のアルゴリズムによると目的関数の意味で最適解に十分近い解を得ることが可能であることがわかった。この問題は与えられたVoronoi図から母点の座標を復元する問題(Voroni図構成問題の逆問題)を特殊な場合として含んでいる。それは、与えられた平面の分割がそれ自身Voronoi図の場合である。我々のアルゴリズムにより、この場合にも、実用的な規模の問題が実用的な時間で解けることを示した(17 MIPS の性能を持つ大型計算機の上で、32個の母点カ)ら生成されたVoronoi図の母点の座標を約10秒で復元できた。)。さらに、ふたつの例をあげて我々のアルゴリズムが有効であることを示した。一つは、生態学の分野の例で、32の領域を持ち、172点で定められる分割であり、もう一つは都市工学の分野で、11の領域を持ち、192点で定められる分割である。上と同じ計算機で、10秒以内にこれらの分割を近似するVoronoi図をもとめることができた。
  • 原稿種別: 付録等
    1986 年 29 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1986 年 29 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1986 年 29 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 1986年
    公開日: 2017/06/27
    ジャーナル フリー
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