W/O型マイクロエマルションは, 等張生理食塩水/タウロコール酸ナトリウム (NaTC) /ソルビタンラウレート (SL-10) /イソプロピルミリステート (IPM) 系において形成される。また, 水の可溶化量は, 与えられた油/水の系において混合界面活性剤のHLBが最適な条件において最大となる。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 (HCO-10) は, わずかに親水性の強い界面活性剤であるが, NaTCとの混合において, 油としてIPM, グリセリン=トリス (2-エチル) ヘキサノエート (TEH) を用いた場合可溶化量は減少する。しかし, HCO-10をより親油的な cosurfactant, SL-10, グリセリン=1-オレエート (MGO) と混合させると, 油としてTEHを用いた場合可溶化量は増大する。
一方, HCO-10単独のHLBは, 水/IPM系において適度であり, 親水性もしくは親油性の界面活性剤と混合した場合, 等張食塩水の可溶化量は減少する。
本研究においては, 温度及び油の型による影響についても議論した。
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