労働安全衛生研究
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11 巻 , 2 号
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巻頭言
特集「労働災害リスク」
原著論文
  • 平岡 伸隆, 吉川 直孝
    2018 年 11 巻 2 号 p. 85-96
    発行日: 2018/09/28
    公開日: 2018/09/28
    [早期公開] 公開日: 2018/03/12
    ジャーナル フリー

    土砂崩壊・落盤による労働災害は斜面掘削工事中によるものが半数を占め,労働安全行政における重要なテーマである.土砂崩壊災害の中でも,岩盤斜面は物性,地質,地質構造が多種多様できわめて複雑な地山を形成するため,リスクの把握が難しく災害事例も多い.そこで本研究では,岩盤斜面における掘削工事中のリスクについて,災害事例の一例を示すことでハザードの特定を行い,リスク低減措置についてまとめた.災害事例から,斜面高さ,斜面勾配,地下水,層境界といった特に着目すべきハザードの因子が確認され,これに対処するプロセスとして地盤調査,調査に基づいた設計,点検,情報化施工,無人化施工が挙げられることを示した.

調査報告
  • 甲斐 洋
    2018 年 11 巻 2 号 p. 97-107
    発行日: 2018/09/28
    公開日: 2018/09/28
    [早期公開] 公開日: 2018/07/11
    ジャーナル フリー

    労働災害を防止する有効な手段としてリスクアセスメント(以下「RA」という.)の実施が推奨され,実施する事業場数も増加している.しかし,RA実施事業場においても労働災害が発生している.事業場において実施するRAを労働災害の防止に有効な活動とするためには,事業場のRAの実施内容を調査し,問題点を摘出して改善することが重要である.本報告では,茨城労働局労働基準部健康安全課が平成25年度~平成27年度及び平成29年度の各年度に茨城県内の労働者数50人以上の約3,200の事業場に対して提出を要請した「安全衛生管理実施状況報告書」におけるRA実施内容を調査した結果とそれらの事業場で発生した労働災害を対応させて,労働災害を発生した事業場と労働災害を発生しなかった事業場のRA実施内容を分析し,RAの導入効果及び労働災害発生事業場におけるRA実施内容の問題点を定量的根拠に基づき明らかにした.本報告で明らかにした問題点に基づいてRA実施内容を改善することにより,茨城県内の労働災害発生事業場のみでなく全ての事業場におけるRAを労働災害防止に有効な活動とすることが期待できる.

短報
  • 遠藤 雄大, 崔 光石, 鈴木 輝夫
    2018 年 11 巻 2 号 p. 109-112
    発行日: 2018/09/28
    公開日: 2018/09/28
    [早期公開] 公開日: 2018/03/23
    ジャーナル フリー

    本研究では,双極性除電器の防じん性能を,除電器の内圧を50 Pa以上(内圧防爆構造の防爆要件)に保持した状態で調べた.双極性除電器は,それぞれのノズルから正・負イオン化エアを吹き出す構造になっている.なお,防じん性能は,双極性除電器をIEC-IPコードに準じた粉じん試験装置内に金具で取り付け,試料粉体(タルク,中位粒子径:6 µm)を30分間循環させて調べた.また,防じん性能実験前後での双極性除電器のイオン生成性能を測定し,除電性能への影響を評価した.実験の結果,レギュレータ圧力0.01 MPa以上のエア供給により,粉じんが除電器内部に侵入することなく,イオン生成性能も変化しないことが確認された.

  • 遠藤 雄大, 大澤 敦
    2018 年 11 巻 2 号 p. 113-116
    発行日: 2018/09/28
    公開日: 2018/09/28
    [早期公開] 公開日: 2018/05/15
    ジャーナル フリー

    加湿は,高分子材料などにみられるように必ずしも帯電を抑制するものではないので,本質的な静電気対策ではなくあくまでも補助的手段である.加湿を静電気対策に用いる場合にはその効果を予め調査しなければならないが,その根拠もなく利用していることもある.本研究では,加湿による効果が期待できない条件(床材,靴が吸湿性に乏しい合成高分子系材料製)において,歩行時の人体電位と人体の電荷緩和に影響する人体の漏洩抵抗および床材の表面抵抗率および体積抵抗率の湿度依存性を調査した.その結果,静電気による電撃や着火防止には,導体あるいは導体と見なされる人体などの漏洩抵抗を下げるなどの本質的な対策が重要であり,加湿が必ずしも静電気対策として効果がない条件があることを定量的に示した.

資料
  • 岡部 康平
    2018 年 11 巻 2 号 p. 117-120
    発行日: 2018/09/28
    公開日: 2018/09/28
    [早期公開] 公開日: 2018/06/08
    ジャーナル フリー

    産業用ロボットに代表される製造現場で使用される機械類の安全確保にこれまで取り組んできた.今回,その立場から,介護現場で使用されている介護機器の使用実態を調査する機会と,より積極に今後導入されると予想される次世代型の介護支援機器の安全性を評価する貴重な機会とを得た.本稿では,それらの機会で得た知見を基に,介護ロボットなどの次世代の介護支援機器の開発動向や,それらを新規に現場へ導入するために必要と考えられる安全衛生活動等について述べる.

技術解説
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