労働安全衛生研究
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7 巻 , 2 号
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巻頭言
労働安全衛生の新技術 特集(1)
特集総説
  • 山隈 瑞樹
    2014 年 7 巻 2 号 p. 67-76
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/14
    [早期公開] 公開日: 2014/09/19
    ジャーナル フリー
    フレキシブルコンテナ(FIBC)は,粉体の貯蔵・輸送・投入等に広く使用されている.一方で,内容物と容器壁との摩擦によって静電気が発生するため,内容物または周囲に爆発性混合物が存在する場合,静電気放電による爆発・火災が発生するおそれがある.本稿では,先ず,FIBCに関連した災害の典型的な発生機構を静電気放電の着火性という観点から解説し,国内での災害事例を紹介する.次に,静電気災害防止対策用FIBCの国際規格(IEC 61340-4-4:2012)の要点を紹介するとともに,これを元に現在作成中の国内規格(JIS)について,特に,IEC規格との相違点を中心に解説する.
特集資料
  • 島田 行恭, 斉藤 日出雄
    2014 年 7 巻 2 号 p. 89-99
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/14
    [早期公開] 公開日: 2014/09/10
    ジャーナル フリー
    化学プラントは当初の設計に従って建設された状態のままで運転し続けることはなく,原料や製品のスペック変更や,装置の改造など様々に変更しながら生産活動を行っている.これらの変更は適切に管理しなければ事故・災害の発生に至る可能性が高いため,変更管理(Management Of Change;MOC)として重要視されており,例えば米国OSHAのプロセス安全管理(Process Safety Management;PSM)では変更管理を一つの重要な要素と位置付けている.
    変更管理を適切に行うためには,変更管理に関する業務や必要な資源・情報を明示化する必要がある.(公社)化学工学会安全部会では「変更管理のあり方」ワーキンググループを設立し,プロセス安全に関する変更管理の課題を抽出するとともに,以下のような論理的に整合の取れた変更管理の仕組み作りを目指した議論を行っている.①PSMの観点から変更管理の位置付けを明確にし,変更及び変更管理の明確な定義を与えるとともに,要求される管理の要点を整理する.②「グレーな領域」について,海外のガイドラインで述べられている「同種置き換え(Replacement in Kind;RIK)」とみなされるかどうかを検討し,その具体的な事例を提供する.③変更管理を見える化するために,プラントライフサイクルエンジニアリングの業務プロセス上で変更管理の事例をトレースする.これらの議論の結果はテクニカルレポートとしてまとめられている.本稿ではこのテクニカルレポートに基づき,変更管理のあり方について示す.
特集技術解説
  • 鈴木 哲矢, 王 瑞生
    2014 年 7 巻 2 号 p. 101-104
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/14
    [早期公開] 公開日: 2014/08/31
    ジャーナル フリー
    Pig-a (Phosphatidylinositol glycan anchor biosynthesis, class A) アッセイは,近年開発されたインビボで遺伝毒性を調べるための方法であり,遺伝毒性のモニタリングツールとして動物実験で徐々に利用されるようになってきている.Pig-a アッセイは,少量の末梢血とフローサイトメーターを用いて遺伝子突然変異の解析が可能な手法であり,従来のBig Blueやgpt deltaなどの遺伝子突然変異検出用のレポーター遺伝子を組み込んだトランスジェニック動物を用いた遺伝子突然変異解析方法と比較して,解析を短時間で効率的に行うことができる.また,解析に必要な血液サンプルは,動物の尾静脈より少量採血するだけで十分であり,実験動物を解剖する必要がないため,経時的に長期間,遺伝子突然変異の推移を調べることができ,また,他の毒性実験に組み合わせて遺伝毒性の解析を行うことも可能である.本文では,Pig-a アッセイの原理,実験方法,利点及び欠点を述べると共に,Pig-a アッセイの応用について述べる.
原著論文
  • 土屋 政雄, 倉林 るみい, 井澤 修平, 原谷 隆史
    2014 年 7 巻 2 号 p. 59-66
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/14
    [早期公開] 公開日: 2014/08/20
    ジャーナル フリー
    目的 日本全国を対象とした様々な事業所規模の労働者におけるメンタルヘルス情報のニーズについての現状,実際に紙媒体によりメンタルヘルス情報を入手した経験とその関連要因を明らかにすることを目的とした.
    方法 性・年齢別に均等に抽出された,週40時間以上働いている20歳から65歳の労働者1000名を対象に,インターネットによる横断調査を行った.メンタルヘルス情報ニーズの特徴を度数分布で示し,紙媒体のメンタルヘルス情報の入手経験について,ストレス症状,精神疾患の経験,基本属性,職業要因などの関連の検討を多重ロジスティック回帰分析により行った.
    結果 最も多くの者が選択した希望情報入手先はWebサイトであり(55.4%),紙媒体は8.2%であった.精神疾患の経験あり(オッズ比[OR] 6.1),事業所規模が大きい(OR 2.3から2.8),女性(OR 1.5)や,正社員(OR 1.9),専門・事務や管理職(OR 2.5から3.2)であること,インターネットによる情報取得をする(OR 1.6)といった条件に該当する者は,紙媒体のメンタルヘルス情報の入手経験も多かった.
    考察 かつてメンタルヘルス不調の状態を経験した者は,紙媒体によるメンタルヘルス情報を実際に入手する可能性が高く,他にも事業所規模等の仕事要因や個人要因によりメンタルヘルスの紙媒体情報の入手経験が異なることが示された.
調査報告
  • 三浦 崇, 高橋 明子
    2014 年 7 巻 2 号 p. 77-83
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/14
    [早期公開] 公開日: 2014/09/10
    ジャーナル フリー
    厚生労働省が公開している休業4日以上の労働災害に対する災害状況(業種,起因物,事故の型,年齢など)の個別事例(総数15万件以上)のデータを用いて,年齢を階級とした災害件数のヒストグラムを作成した.業種,事故の型,起因物などの災害状況ごとに見ると,それぞれに特徴ある分布や傾向があった.年齢を軸に労働災害の現状を図示することで,労働者自身の安全意識の向上や,組織的な安全管理の狙いを定めることに役立つ資料を提供する.年齢分布の応用例として,建設業における年齢帯ごとの災害件数の年次推移と予測に関する解析を行った.
  • 崔 光石
    2014 年 7 巻 2 号 p. 85-88
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/11/14
    [早期公開] 公開日: 2014/09/10
    ジャーナル フリー
    流動層は下から空気の整流を送り,粉体(原料)を流動状態で乾燥・造粒・コーティングする装置であり,様々な生産工程に適用されている.しかし,流動層の上部(フリーボード領域)では,帯電した浮遊微粉体によって静電界が強くなり,静電気危険性が生じることがある.本研究では,実験用流動層を試作し,流動層の上部(フリーボード領域)における浮遊帯電微粉体から発生する静電界を調べた.粉体試料はポリ塩化ビニル,メチルメタアクリレートブタジエンスチレン,ポリアミド11,セルロースの4種類を用いた.流動層のフリーボード領域での浮遊粉体からの静電界は,粉体の種類,粉体に含まれる微粉体量,付着性などに大きく依存することが示唆される結果を得た.特に,今回の実験で使用した粉体試料の中で,メチルメタアクリレートブタジエンスチレン,ポリアミド11,セルロースは着火性静電気放電が発生する可能性が高く,それらを使用する現場においては,静電気危険性を評価および管理する必要がある.
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2014年投稿論文索引
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