本稿は、360度動画を用いたワークプレイスのVRツアー体験の有用性について検証し、その効果をまとめたものである。近年VR技術が発達しているが、CGではなく現実の空間を全天球カメラで撮影したVR体験の研究はまだ発展途上である。またオフィス設計段階におけるオフィス見学会の有用性が示されている中で、見学会の代替としてのVRツアー体験が有効ではないかと考えた。本研究は2段階で構成し、第1段階ではVR、平面ディスプレイの映像及び現実のツアーを比較してVRツアー体験が空間の理解に与える影響を調べたところ、空間の構成等を理解するにはVRがより効果的である可能性が示された。第2段階ではVRツアー動画に一般的に用いられる表現手法が動画の印象に与える影響を調査するため、実際に動画を作成し被験者に体験させた。その結果各手法の特徴が分かったほか、VR動画を作成する際には視野角など人間工学的な観点を踏まえる必要がある等の知見を得た。
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