本論文の目的は、質問票調査にもとづき、国内のコワーキングスペースの実態を明らかにすることにある。近年、コワーキングという働き方やコワーキングスペースという働く場が、特定の企業内での労働や企業オフィスと比して、ワークスタイルの柔軟性や交流するメンバーの多様性、場の開放性の高さなどが期待されることから注目を集めている。しかし、関連する先行研究のほとんどは調査の範囲や対象が限定的であり、当該事象に関する体系的な理解には達していない。そこで、本論文では、まず、コワーキングの実態に関する先行研究を整理・検討する。次いで、国内で稼動しているスペースのほぼ全数を対象とした質問票調査をもとに、スペース運営(方針、競合、連携)の現状と課題を明らかにする。そのうえで、本論文の知見について考察する。
本研究は、近年オフィスデザインにおける重要なコンセプトの一つとなりつつあるオフィスにおける「遊び心」のある空間に焦点をあて、オフィスデザインの新たな可能性を示すことを目的としている。まず「遊び心」のある空間の要因要素を明示・構造化するために、28枚の写真で評価グリッド法を用いて16名のワーカーへインタビューを行った結果、遊び心がある空間を説明するのに「オフィスと異なる空間」が中心になることが分かった。また共起ネットワーク分析を用い、統計的視点から「遊び心」のある空間に関する語句の関係性を見た。次に属性による「遊び心」の捉え方を探るために、評価グリッド法で得た「遊び心」の評価項目を使用し、予備調査から10の評価形容詞対と8枚の写真を選定し、本調査では267名の回答を得た。「遊び心」のある空間の必要性は、65%が必要だと回答し、属性ごとで見ると「商品企画・開発」「オフィスに遊び心がある」に多かった。最後に重回帰分析により、「遊び心」のある空間を「オフィスらしくない」など5要素でより捉えやすいように示した。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら