日本整形外科スポーツ医学会雑誌
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第47回日本整形外科スポーツ医学会学術集会 「『野球選手に対する肘UCL損傷のEvolution』~復帰へ向けた日本の治療~」
  • 石井 雅也
    2022 年 42 巻 3 号 p. 111-114
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
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  • 宇良田 大悟, 古島 弘三, 船越 忠直, 草野 寛, 高橋 啓, 伊藤 惠康
    2022 年 42 巻 3 号 p. 115-124
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    肘尺側側副靱帯(UCL)損傷の治療は,保存療法が第一選択とされる.保存療法の抵抗因子として,内側上顆裂離骨片,骨片の不安定性,裂離骨片の遠位移動,尺骨神経障害,MRIでの靱帯完全損傷,浅指屈筋を収縮させても残存するring-down artifact,MRIでのUCL遠位損傷が挙げられる.これらの因子が組み合わさり,肘関節内側支持機構の重度の破綻がある場合,保存療法での競技復帰は難しい.器質的障害が軽度の場合,保存療法の適応があると考えている.全身の身体機能に加え,肘関節動的外反制動機能に対する介入を行うことが重要である.本稿では,UCL損傷に対する保存療法の限界,保存療法の実際について述べる.

  • 山田 慎, 加藤 有紀, 岡田 拓也, 高澤 修三, 服部 惣一, 大内 洋
    2022 年 42 巻 3 号 p. 125-130
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    エリート野球選手の肘UCL断裂は根治治療としては靱帯再建術が標準治療とされ良好な成績が報告されているが,実戦復帰まで長期離脱を要することが多く,選手には大きな負担となり再建術を回避したい状況も遭遇する.当施設で2014年から行っているPRP療法はUCL断裂の保存療法として施行し野球選手58症例中50症例が6ヵ月以内に実戦投球復帰しており,DASH sports score平均値は施行前72.4から6ヵ月後17.0と改善している.特にUCL近位断裂は39症例中36症例が実戦復帰を果たし良好な成績となっている.野球選手の肘UCL損傷に対するPRP療法の効果,今後の課題について文献的考察を加えて報告する.

  • 山崎 哲也
    2022 年 42 巻 3 号 p. 131-136
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    保存的治療に抵抗を示す野球選手の肘尺側側副靱帯(UCL)損傷に対し,当科で現在行っている主な手術方法は,原則同側の長掌筋腱を移植腱として用い,尺骨と上腕骨のUCL付着部の中心に骨孔作成し移植腱を通す一束再建術で,固定は軟部組織用interference screwを用いている.術後1年以上経過観察が可能で,かつ術前および術後最終経過観察時に超音波検査による外反動揺性を計測し得た97例97肘の術後成績を調査すると,外反動揺性の患健差は,術前平均2.57 mmから術後0.19 mmと有意に減少し,スポーツ能力は,低下なしは71.1%で,軽度低下以上が90.7%とおおむね良好なスポーツ復帰率が得られていた.本手術は,完全復帰を100%確約する方法ではないが,有効な治療法の一つと考える.

第47回日本整形外科スポーツ医学会学術集会「オリンピックとメディカルサポート」
 
  • 榎原 祐, 松本 彰生, 山口 基
    2022 年 42 巻 3 号 p. 155-158
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    等尺性収縮で測定された筋力発揮初期(~50 ms間)の筋力発揮率(RFD)は,爆発的な筋活動における神経動員を評価でき,前十字靱帯再建術後患者の競技復帰基準の一つとして用いられている.本研究の目的は,当院で競技復帰前に行う高強度で瞬発性のあるトレーニングがRFD値に及ぼす変化について検討することである.高強度で瞬発性のあるトレーニングの開始前と開始1ヵ月後に測定可能であった11名を対象とした.Biodexを用いてRFD値(50 ms)を測定し比較検討した結果,トレーニング開始1ヵ月後では,20.1%改善し有意にRFD値の増大がみられた(P<0.05).高強度で瞬発性のあるトレーニングがRFDに対する効果が示唆された.

  • 安達 玄, 小林 聡太郎, 馬見塚 尚孝
    2022 年 42 巻 3 号 p. 159-163
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    目的:腰痛を主訴に医療機関を受診した発育期野球選手の腰椎疲労骨折と初診時身体所見の関係を明らかにすること.

    方法:腰椎伸展痛,腰椎右側屈・伸展痛,腰椎左側屈・伸展痛,腰椎叩打痛の検査を実施し,MRI撮影を行った69名(平均13±1歳)を解析対象とした.

    結果:腰椎疲労骨折群は45名(65.2%)であった.左側腰椎疲労骨折群21名と非腰椎疲労骨折群24名におけるロジスティック回帰分析の結果,腰椎左側屈・伸展痛は左側腰椎疲労骨折と有意な関連を認めた(オッズ比7.055, p=0.008).

    結論:腰椎左側屈・伸展痛は左側腰椎疲労骨折のスクリーニングとして有用な身体所見である.

  • 三田地 亮, 高原 政利, 佐藤 力
    2022 年 42 巻 3 号 p. 164-168
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
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    目的:中学硬式野球選手52名における肘痛と片脚立ち座り動作,片脚立ち座り動作と投球フォームとの関係性について調査した.

    方法:肘痛の有無を調査し,片脚立ち座り動作について軸脚とステップ脚の可否を評価した.投球動作についてthrowing planeを評価した.

    結果:肘痛が8名にあった.片脚立ち座り動作は軸脚が可能:21名,不可:31名であり,ステップ脚が可能:16名,不可:36名であった.Throwing planeではsingle planeが30名,double planeが21名であった.ステップ脚の片脚立ち座り動作が可能の選手の肘痛発生率は0%であり,不可の選手(22.2%)より有意に少なかった.

    考察:ステップ脚の片脚立ち座り動作は肘痛と関連することが示唆された.

  • 藤原 和喜, 瀧上 順誠, 大嶺 俊充, 山口 真耶, 矢部 和樹, 勝田 紘史
    2022 年 42 巻 3 号 p. 169-174
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    野球選手では投球・打撃の反対側(非投球側・非打撃側)の椎弓関節突起間部に腰椎分離症発生が多いとされており,どのような身体機能の特徴が関与しているかを調査した.対象は片側腰椎分離症野球選手29例とし,検証1を非投球側罹患群16例と投球側罹患群13例,検証2を非打撃側罹患群18例と打撃側罹患群11例に分類し,各検証での身体機能(下肢柔軟性,腰椎骨盤帯安定性,運動制御機能)を比較検討した.検証1の結果は,非投球側罹患群に胸椎・胸郭の伸展機能低下と下肢・体幹の運動制御機能低下を有意に認め,これらが非投球側の腰椎分離症に関与する可能性が示唆された.検証2では有意差を認めなかった.

  • 小林 祐介, 金田 和也
    2022 年 42 巻 3 号 p. 175-180
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    骨端線残存患者における膝前十字靱帯付着部裂離骨折に対して鏡視下pull-out法での手術を行った.骨端線を貫くことによる成長障害を避けるために骨端線よりも近位に骨孔を作成しながらも,骨片同士の圧着力を低下させないように工夫した.2本の非吸収糸を脛骨の内側・外側にそれぞれpull-outすることで,骨片の圧着力を高めることができると考えた.

  • 大沼 弘幸, 植原 健二, 木城 智, 大野 真弘, 工藤 貴章, 仁木 久照
    2022 年 42 巻 3 号 p. 181-185
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    内側楔状開大式高位脛骨骨切り術の術前後の下腿回旋アライメントの変化は,一定の見解が得られていない.内側型変形性膝関節症19膝に対し,脛骨粗面を遠位に残した2面骨切りを施行し,三次元再構築CT画像上で脛骨粗面内側縁の術後の移動を脛骨軸に対し正確な横断面の赤木ラインの角度変化で評価した.内側側副靱帯浅層を剥離,内側ハムストリングを切離し,開大角平均約11度で,脛骨粗面内側縁は術後に外方に移動し,赤木ラインの角度変化で平均5.6度の外旋を示した.外旋角度と開大角度の間には相関は認められなかった.

  • 髙橋 健大, 原田 幹生, 丸山 真博, 宇野 智洋, 村 成幸, 髙木 理彰
    2022 年 42 巻 3 号 p. 186-190
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    高校野球選手1,091名を対象に打撃時の腰痛を調べ,痛みが生じた動作との関係と,打撃練習について検討した.腰痛を255名(23%)に認め,休み必要腰痛群(n=46)は休み不要腰痛群(n=209)に比べ,伸展時痛や両側の伸展回旋時痛が有意に多かった(いずれもp<0.05).本研究における打撃時の腰痛の原因疾患として腰椎分離症が多く存在する可能性がある.さらに,腰痛と打撃量との関係を検討すると,単変量解析,多変量解析ともに有意な関連があった項目は,個人練習で素振り110回(日)以上,チーム練習でトス打撃30回(日)以上であった.これらの練習回数をおのおの未満にすることにより,腰痛の予防に繋がる可能性がある.

  • 安達 玄, 小林 聡太郎, 馬見塚 尚孝
    2022 年 42 巻 3 号 p. 191-194
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/11
    ジャーナル 認証あり

    目的:打撃側および投球側と腰椎疲労骨折発生側の関係を明らかにする.

    方法:医療機関を受診して腰椎疲労骨折の診断を受けた発育期野球選手30名(平均14.1±1.7歳)を対象とし,片側回旋群(右投右打,左投左打)と両側回旋群(右投左打)に分類した.また,腰椎疲労骨折発生側を打撃側および投球側に対して対側,同側に分類し,群間比較した.

    結果:片側回旋群(25名)は両側回旋群(5名)に比べ有意に発生数が多かった.片側回旋群の発生側は打撃側および投球側に対して対側(21名)が有意に多かった.

    結論:片側回旋群は腰椎疲労骨折発生数が多く,発生側は打撃側および投球側の対側(右投右打の場合,左側)に多い.

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