要旨:片麻痺上肢のロボット訓練が,上肢機能や日常生活での使用状況に与える影響についての検証は少ない.今回,回復期片麻痺患者15名(発症から訓練開始までの期間:76±22日,BRS:上肢Ⅲ-Ⅴ,手指Ⅲ-Ⅵ)に,促通機能付き上肢リーチングロボットの上肢リハビリ装置CoCoroe AR
2(以下,AR
2)でのAR
2リーチング訓練(2週間)とサンディングブロック・リーチング訓練(2週間)をA 1-B-A 2デザインで行い,各期のリーチング回数やFMAとMALの変化を比較した.その結果,MALの改善はA 2期で有意で,利き手例ではAR
2リーチング訓練とMALの改善と関連があったことから,AR
2リーチング訓練は日常生活での麻痺肢の使用拡大につながる可能性がある.
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