本研究の目的は, 頸椎症性脊髄症(以下, CSM)患者におけるPurdue Pegboard Test(以下, PPT)を用いた巧緻機能検査の有用性を検討することである. 方法は, CSM患者41例の簡易上肢機能検査, PPT, 10秒テスト, 握力, JOAスコアを評価し, PPTとの関係性を後ろ向きに調査した. また, PPTのカットオフ値を検討した. PPTは各検査と高い相関関係を認め, カットオフ値は25.5(個), AUC=0.77, 感度=0.96, 特異度=0.56であった. PPTは短時間で行えるCSMの有用な検査と考えられカットオフ値は偽陽性率を考慮した上で巧緻障害のスクリーニングとして活用できることが示唆された.
抄録全体を表示