都市計画論文集
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37 巻
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  • 小林 隆史, 大澤 義明
    2002 年 37 巻 p. 1-6
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文の目的はアロンゾモデルを拡張して,太陽光発電がどの地域に導入されるかを理論的に分析することにある.第一に,距離・地代関数を用いて太陽光発電と中心市街地からの距離との関係を論じる.第二に,常磐線における実際の地代データを用いて,太陽光発電導入が進むための条件を,実証的に論じる.
  • 世田谷区太子堂地区を対象に
    市古 太郎, 権 昌希
    2002 年 37 巻 p. 7-12
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    建物間の距離である隣棟間隔は日照や延焼という点から,都市計画技術上重要な指標である.しかしこれまで,斉藤(1999)のスタディがあるものの,図上手動でしか計測する方法が確立されていなかったと言ってよい.そこで本論では,第1にGISデータを用いて建物が隣合う「近接関係」を3パターン定義し,計算幾何学の定石を用いて計測するアルゴリズムを開発した.次に算定した近接指標の統計的特性を分析し,建ぺい率とは相関関係が弱いことを明らかにした.第3に市街地空間と近接指標との対応関係を探索的に把握し,近接指標がどのように空間を測度化しているか検討を行った.以上の結果から,本論で定義した近接指標は,建築面積,建ぺい率といったこれまで用いられてきた指標とは相関関係が弱く,市街地の空地配置および街路施設との関係を測度化しているという意味で都市計画技術上,重要な指標となりうる可能性に言及した.
  • 籾山 真人, 十代田 朗, 羽生 冬佳
    2002 年 37 巻 p. 13-18
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は東京において、都市情報誌の表紙に掲載され単独でエリア特集を組まれる等、特に注目度の高い28エリアを対象に、_(1)_統計指標からみると商業地としてどのような特性を持っているのか、_(2)_「都市情報誌」での取り上げられ方の変化と統計指標からみた商業的特性の変化にはどのような関連があるのか、について明らかにしている。結論としては_(1)_28エリアは業種構成比より6つのタイプに分けられた。_(2)_服飾品等の業種を中心とするエリアは総店舗数・買回り型店舗数ともに増加傾向がみられた。_(3)_注目度の変化と統計指標からみた商業的特性の変化には関連がみられた、等が明らかとなった。また、「都市情報誌」に登場するエリアは周辺エリアと連携しながらエリアが形成されていくケースも多く、今後商業地域の振興策を講じる際には個別の地域だけでなく周辺地域の商業的特性を踏まえ、互いに連携しつつ、進めていく必要性が指摘された。
  • 宮岸 幸正
    2002 年 37 巻 p. 19-24
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    This paper summarizes the results of way-finding experimental study about the way-finding from the main subway station to the surface goal in Osaka-city. The human behavior was recorded by the video camera and thinking-aloud protocol data was recorded by the IC recorder. The group that is superior in sense of direction acts in expectation, but the other inferior group doesn't. Comparing the former with the latter, the latter locked at the sign board many times and also for a long time. It was considered that the former did the way-finding with imaging the space, but the latter acted without the space imagination.
  • 秦 丹尼, 舟橋 國男, 木多 道宏, 李 斌
    2002 年 37 巻 p. 25-30
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、外国人と日本人による大阪梅田地区における経路探索行動の差異に着目し、追跡調査とインタビュー調査を行った。有効なサンプル111件(内外国人58件、日本人36件)の事例を分析し、以下のことを明らかにした。(1)「立ち止まった回数」、「立ち止まった回数/100M」、「超過歩行距離率」、「探索時間」及び「探索歩行速度」の平均値の指標により、外国人は日本人より、探索行為・探索時間ともに負荷が大きく、かつ心理的緊張を受けていることが認められた。(2)日本の大規模ターミナル駅舎が有する社会文化的に特有な構造が空間的環境構造の理解や探索をと困難にさせていることが窺われた。(3)全ての人々にとって、より有効な案内所機能の量的・質的充実が重要である。
  • 都市空間におけるアクトファインディングに関する基礎的研究
    森 傑, 奥 俊信
    2002 年 37 巻 p. 31-36
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、アクトファインディングの複雑な様相の実態およびその構造を解明するための基礎的な取り組みとして、地下街での自由散策行動にみられるアクションの具体的内容の抽出とその生起特性についての分析を目的とする。自然観察調査によって、視線系アクションの「注視」「多点探索視」「振りかえり」、歩行系アクションの「蛇行」「戻り進行」「急曲折」「立ち止まり」「加速」「減速」が得られた。実験観察調査で記録されたアクションの総数は782で、視線系アクションが421(53.8%)、歩行系アクションが361(46.2%)であった。つまり、視線系アクションと歩行系アクションはほぼ同じ割合で生起している。アクション間隔時間とアクション回数の両対数グラフは、増減を繰り返しながら減少している。回帰直線の係数は-1.07であり、アクション間隔とアクション回数がフラクタルの関係(フラクタル次元1.07)にあることを示している。また、視線系アクションの回数は間隔時間が大きくなるほど直線的な減少を示し、歩行系アクションの回数は片対数的な減少を示している。視線系アクションについては、アクションから次のアクションまで大きく時間が開くことが少なく、歩行系アクションについては、短い時間間隔で集中的に連続する可能性が高いということがわかる。
  • 腰塚 武志
    2002 年 37 巻 p. 37-42
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    In the present paper, we discuss the measure of the point pairs whose distance are less than a distance r in a given area. By differentiating this measure with respect to r, we get the function f(r) which is called by distance distribution. Using formulae in Integral Geometry, we get an approximate polynomial for the distance distribution in an arbitrary convex region. The approximate expression consists of the area S and the perimeter L of the region and have good fitness to the numerical distributions of governmental districts in Tokyo.
  • 鵜飼 孝盛, 栗田 治
    2002 年 37 巻 p. 43-48
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    無限に稠密な放射・環状道路網を有する扇形都市を考える.都市内に一様かつ独立に移動の起終点が分布するとして,道路網に沿った移動の距離の分布を導出した.その計算は極めて煩雑であるが,最終的に得られる結果は単純なものとなった.また,結果よりいくつかの特性値を計算した.本研究の結果は都市や道路網の形状に起因する移動の効率の分析の基礎を与えるものであるといえる.
  • 移動距離の平均ならびに分散を最小化する橋の配置
    田中 健一, 栗田 治
    2002 年 37 巻 p. 49-54
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    港湾等による地理的制約を有する都市圏を扇形で記述し,通行不可能な領域に1本の橋を配置する問題を考え,橋の建設位置と移動の効率性の関係を解析的に追及した.放射・環状道路網を有する扇形都市平面上に一様かつ独立に分布する起・終点間の移動距離の平均および分散を橋の建設位置の関数として表し,これらを最小化する橋の位置を算出した.1本の橋の配置により,移動者全体から見た移動距離の平均ならびに分散はそれほど減少しないが,都市中心部を経由する交通量はかなり減少し,中心部の渋滞緩和が期待できるとの結果を得た.
  • ハフ・モデルに基づく解析学的アプローチ
    栗田 治
    2002 年 37 巻 p. 55-60
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    まず,通常の冪型ハフモデルと指数型ハフモデルの相違点を理論的に追求する.通常のハフモデルでは店舗の選択頻度が移動速度の影響を受けないが,指数型ハフモデルの選択頻度は速度の影響を受けることが示される.こうした理論的特性を描写した後に,1次元上の2店舗を対象とした売上高のモデルを定式化する.このモデルに指数型のハフモデルを適用すると,各店舗の売上高が移動速度の単調函数であることが示される.こうした結果は,交通機関の発達が地域商業活動に及ぼす影響を分析するために役立てられる.
  • 重力モデルによる逆算距離を活用した視覚化を通して
    古藤 浩, 長谷川 文雄
    2002 年 37 巻 p. 61-66
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、東日本の通話の地域構造について議論する.通話データの全体としての傾向は重力モデルに従うように考えられるが、詳細を分析すると,傾向は単純でなく非常に複雑とわかる。そこで,我々は重力モデルを分析の基礎とし,逆算距離の概念を用いて通話の地域構造を視覚化する.そこでは、多次元尺度構成法を応用した新しい視覚化技術を示す.それは通話に関する一般的な分析に役立つものであり,本研究の実例分析でも,通話における地域構造の特殊性を浮き彫りにする.
  • 九州における事例
    中澤 高志, 荒井 良雄
    2002 年 37 巻 p. 67-72
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    地方圏における情報サービス産業振興の妥当性を検討するため、本研究ではアンケート調査によって収集したデータに基づき、九州に立地する情報サービス企業の業務空間の広がりを分析する。多くの業務活動は九州内で完結しているが、重要な顧客は大都市圏に立地しているため、従業員は大都市圏への出張行動をしばしば行っている。従業員の多くは事業所立地県内から調達されているが、高学歴者や十分な業務経験を持つ労働力は大都市圏から調達されている。本稿では従業員の客先常駐についても分析を行う。
  • 金沢市の公園計画事例におけるケーススタディ
    沈 振江, 川上 光彦, 岸本 和子
    2002 年 37 巻 p. 73-78
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、住民参加における、インターネット上でVRMLを用いた協調計画デザイン・システムの可能性について論じ、システムの有効性と問題点を検証する。これらの検証は、学生実験と金沢市における公園づくりのワークショップをとおして行った。その結果、システムを用いることで、参加者個人がデザインをつくり、それらを評価し、内容について議論することができることを明らかにした。さらに、インターネット自由参加型とインターネットワークショップ型の2つの方法による住民参加の可能性について、実験を通して検証した。
  • 下北沢を対象として
    高山 幸太郎, 中井 検裕, 村木 美貴
    2002 年 37 巻 p. 79-84
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は下北沢の都市空間構造を、店舗集積率と歩行者交通量の面から明らかにすることを目的としている。複雑な下北沢の街路空間を分析するために、ビル・ヒリアによって提唱された「奥行」を数量化する「スペース・シンタックス理論」を用いる。これは都市のオープンスペースを細分化し、奥行を数量化するものである。 結論として次のことが示された。1)下北沢において駅は街の構造上の中心には存在しておらず、歩行者は駅、店舗は街の構造上の中心の近くに多く分布している。2)雑誌に載るような集客力のある店舗は他の店舗に比べ、街の中心から離れたところに存在する。3)これらの特性が来街者にとっての魅力を広めている可能性が示された。
  • 建物の配置による街区形成シミュレーション手法の検討
    斉藤 千尋
    2002 年 37 巻 p. 85-90
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    街区は街路網と表裏一体の関係にある。街区は交通の効率性を高めるために生じるものと考えられる。本研究では、交通の効率性を考慮した建物配置が、街区を形成し効率的な道路網を形成することを示す。迂回率の規制をする場合は、立地評価にも左右されず、効率的な道路網が形成された。平均距離を規制する場合は、効率的な道路網を形成する場合はあるものの、立地の評価方法によっては市街地形成が抑制されるなど副作用があった。
  • 伊藤 香織, 曲渕 英邦
    2002 年 37 巻 p. 91-96
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    シリアの首都ダマスクスの旧市街における建築物の規模分布を分析した.まず,MDL基準と二分木矩形分割を用いて,建築物規模構成の観察に適した集計空間単位を求め,旧市街全体の建築物規模分布の傾向を観察した.商業地区では街路沿いの小規模建築物と街区内部の大規模建築物が接しあい,その周りに大規模建築物の多いエリア,さらに外側にきめの揃った中規模建築物が多いエリアが広がる.次に,街区内での位置と規模の関係を観察した.面積と街区境界までの距離の散布図をプロットすると,旧市街の建築物は3つのまとまりをなす.各クラスタに所属する建物の分布から,各クラスタの性質と街区の性質を考察した.
  • 札幌市の通勤交通を例として-1972-1983-1994-
    桝谷 有三, 下タ村 光弘, 田村 亨, 斉藤 和夫
    2002 年 37 巻 p. 97-102
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究においてはクラスター分析法及びグラフ理論を基礎に結節構造の視覚化について考察を行った。ゾーン間の依存程度を示す流出率を基に類似度行列を作成するとともに、作成された行列を対象にしたクラスター分析から樹形図を作成してゾーンのグルーピングを行った。また、クラスターの融合過程等を基に、各ゾーンの地理的位置を踏まえて地図上に各ゾーンの結合関係を図示するための結節構造の視覚化について考察した。さらに、有向グラフの隣接行列から入度数を算定して中心ゾーン等の設定についても考察した。本研究においては1972年、1983年及び1994年における札幌市の通勤交通を対象に12)、結節構造の時系列的変化について実証的な考察を試みた。
  • 奥村 誠, シャーミム マハブーブル ハック
    2002 年 37 巻 p. 103-108
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、土地税制などの金銭的な政策や土地利用規制が都市域の土地利用に及ぼす効果を把握できるモデルを構築する。100mメッシュという詳細なゾーンを対象に地理情報システムを用いて土地利用の実績データと土地条件に関するデータを用意し、立地者間の競争関係を表現できるランダム付け値モデルを作成する。その際、路線価の観測値を用いて、金銭単位で付け値関数を推定することにより、課税等の金銭的な政策を簡単に取り込み得る土地利用モデルの構築をめざす。
  • 柿本 竜治, 溝上 章志
    2002 年 37 巻 p. 109-114
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,土地区画整理事業地区を対象に,ミクロで詳細な立地メカニズムを表現する立地モデルの構築を行った.提案するミクロ立地モデルは,立地点の近隣の土地利用状況を表す空間相互作用項を考慮した街区立地量配分モデルと街区内立地モデルの2つのモデルによって構成される.提案するミクロ立地モデルを熊本市南部第一土地区画整理地区に適用し,現況再現シミュレーションを行なった.現況再現のシミュレーション結果をに空間分布適合度指標(SFI)を応用して検証した.その結果,提案する立地シミュレーションモデルは,単に乱数による立地シミュレーションより有用であることが示された.
  • 鈴木 勉
    2002 年 37 巻 p. 115-120
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,近隣の需要を基本とする従来型モデルに対して,フローを需要としたモデルを取り上げ,従来型モデルの代表であるp-メディアン問題と対照して最適配置の基本的特性を把握するとともに,通勤フローをベース需要とする最適施設配置を考察し,通勤流動パターンの差違や情報化の進展による近隣の施設需要の相対的増加が施設配置に及ぼす影響を明らかにした.その結果,フロー需要に基づく最適施設配置は,近隣需要に基づく最適施設配置と一般に異なり,発地側と着地側の近隣需要の最適配置の中間的配置となること,居住地と就業地の空間的相関が強まるほど,中心部のフローが減少することにより施設配置はやや分散すること,近隣需要とフロー需要の混合問題を考えたとき,フロー需要の構成比が大きいほど,施設配置はミニサム型配置よりも中心に向かって集中することなどが明らかとなった.
  • 張 峻屹, 黒水 健
    2002 年 37 巻 p. 121-126
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    個人は限られた時間と予算等の中で異なる活動を遂行する。一般的には活動の遂行に優先順位があるため、個人は異なる活動を均等に評価しない。ある活動の遂行は他の活動の遂行確率を減らす。移動時間が長くなると、活動の発生にマイナスの影響を与える。しかし、伝統的な時間配分モデルではこのような活動間の相互作用を明確に考慮していない。そこで、本研究では多項線形効用関数に基づき、新たな時間配分モデルを開発する。この効用関数は個別活動の効用項と活動間の相互作用項から構成される。相互作用項は異なる活動の効用の積で表される。そして、2002年に札幌市で収集された活動日誌調査データを用いて、提案した時間配分モデルの有効性を確認できた。
  • 地域冷暖房と太陽光発電システムを導入した場合
    田頭 直人
    2002 年 37 巻 p. 127-132
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文では、コージェネレーション用いた地域冷暖房と太陽光発電システムのエネルギー削減効果、及び従来型システムと比較したコスト上昇分当りの削減効果を、導入地域の建物用途構成(住宅、事務所、店舗の三用途)及び容積率に応じて検討した。さらに、地域冷暖房と太陽光発電システムの導入効果の比較検討も行い、様々な用途構成毎に地域冷暖房の効果の方が太陽光発電システムより大きくなる最低容積率等も求めた。
  • 古山 正雄
    2002 年 37 巻 p. 133-138
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿の主題は、与えられた特性を持つネットワークが発生する時期を明らかにすることである。特に、すべての点が一つに繋がる大域構造が出現する経過を分析する。本稿では、グラフ理論に確率を組み合わせたランダムグラフ理論を用いて、まずはじめにnlognがn地点を連結するための閾値関数であることを論証し、この結果を用いて、より具体的な連結確率を導き、最後にこれらの理論的結果を計算機実験で確認する。
  • 古屋 秀樹, 坂下 修, 岡本 直久, 石田 東生
    2002 年 37 巻 p. 139-144
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,つくば市における3地区を対象として,街路の安全性評価を「危険事象」を用いて特性把握を行った.調査では,特に住民からみた危険事象に至る経過や要因を指摘するアンケート形式を採用した.指摘された危険事象から,通行時の認知が大きな割合を占めること,危険事象の類型では,住民は各地区ともにほぼ同様な事象を体験しているが,その事象を構成する要因に,地区別に差異が見られた.区画整理された街路においても路上駐車など可変的要因により,危険との評価が大きくなされるとともに,不十分な道路維持管理により歩行者にとってサービス水準が低下するケースが見られることなどが明らかとなった.
  • 江島 武, 大枝 良直, 角 知憲
    2002 年 37 巻 p. 145-150
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、中心市街地問題解決のために、ショッピングモール街利用者の交通行動を取り上げた。本研究では、ショッピングモール街利用者の発生と交通手段選択を連続的に捉えるモデルを作成した。本研究では個人差のみを考慮した。個人差のみを考慮したモデルは、発生と交通手段選択を連続的にとらえるのにシンプルで分かりやすいモデルである。本モデルを、路面電車が市民に広く利用されている長崎市に適用した。さらに本研究では、路面電車延伸によってショッピングモール街利用者の発生と交通手段選択に変化があるか試算を行った。
  • 藤原 章正, 岡村 敏之
    2002 年 37 巻 p. 151-156
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では「都市形態」として,都市圏内の交通量に大きな影響を与える居住人口分布構造および従業者人口分布構造に特に着目して,居住人口分布および従業者人口分布の差異が運輸エネルギー消費量に与える影響を定量的に表現することを目的とする.分析対象として,郊外化が進行している広島都市圏をとりあげる.そして「都心集中型」「郊外化途上型」「郊外分散型」の3種類の居住人口分布および従業人口分布の組み合わせ(9通り)から,5つの組み合わせ(case)をとりあげて,それぞれのCaseについて四段階推定法を用いて,発生集中交通量や分布交通量だけでなく,交通分担率変化および混雑による走行速度変化も考慮して運輸エネルギーを算出して,これらを比較することによって,居住/従業人口分布の違いによる運輸エネルギー消費量の違いを検討する.
  • 松橋 啓介
    2002 年 37 巻 p. 157-162
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    公共交通機関の停留所までの歩行距離は、人々を自家用車から公共交通機関に引きつけるために重要な旅行抵抗の一つである。本研究は、公共交通機関の停留所の立地や構造が引き起こす潜在的な利用者数の損失を見積もるとともに、いくつかの改善策とその効果を提示することを目的とする。異なるタイプの停留所の比較とケーススタディを通じて、バスや路面電車の停留所が徒歩距離の増大と停留所周辺に居住する潜在的利用者数の削減を引き起こすことを示した。それらの影響は、受容可能な歩行距離を250mと短めに取ることでより明らかに表れる。バスや路面電車の停留所を横断歩道付近に動かすことで、歩行距離内人口は、2から3倍に改善される可能性がある。
  • 「アイリスループ」(東京都葛飾区)を事例として
    飯島 裕之, 浅野 光行
    2002 年 37 巻 p. 163-168
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、首都圏において「ムーバス」以来とも言える地域密着型コミュニティバスの成功事例が報告され始めている。これらのケースの共通項は、綿密な市場調査と地理的条件の考慮(特にバス停へのアクセス性)の上にバスルートが設定されていることにある、と考えられる。本研究では、「アイリスループ」の利用特性について、被験者の居住地とバス停との位置関係といったミクロな観点から分析を行った。その上で、地域密着型バスの潜在需要を有効に引き出すために潜在需要シミュレーションを行った。
  • 山下 保博
    2002 年 37 巻 p. 169-174
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    This paper focuses on the past 40 years since the city planning law was legislated in 1968, and addresses two points. The first point is that the database on the city planning decisions of roads in Tokyo Ward Area has been prepared for the first time. The policy of Tokyo Metropolitan Government in terms of road planning, which is the second point, has been adapted to the rapid changes of the socioeconomic state of the country. Principal purposes of amendments of road city planning in each decade have been changed from traffic volume management to traffic environmental solution, that to the related amendments to large-scaled urban renewal project. During the 40-year period, major changes of citizen participation system and the city planning tools have aiso been made.
  • 吉村 充功, 奥村 誠
    2002 年 37 巻 p. 175-180
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、日本でも交通需要を直接的に制御できる混雑料金施策の導入が検討されている。他のTDM施策と異なり、混雑料金を導入した場合には料金収入が発生するため、これをどのように利用者に還元すべきかが問題となる。この時、料金収入を他モードに還元することで、他モードへの転換をさらに促すことが出来る可能性がある。そこで、本研究ではまず自動車と鉄道の双方を考慮した通勤時刻分布の理論モデルを構築する。さらに混雑料金の賦課と還元を自動車・鉄道にどのように行うかというスキームの違いにより、機関分担、効用がどのように変化するかを分析し、効果のある賦課・還元スキームを明らかにする。分析の結果、還元なしに鉄道への混雑料金賦課を実施すると効用が低下し、通勤者の理解が得られない問題が生じる。しかし鉄道利用者への還元を行えば、自動車通勤者の需要を減少させる効果を含めた大きな効果が期待できることから、まず鉄道への導入、検討が必要であることを明らかにした。
  • 小川 英明
    2002 年 37 巻 p. 181-186
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    愛知県内の地方都市である岡崎市、東海市、安城市における大規模小売店舗での身体障害者用駐車場の利用実態を考究した。延べ10施設、73台の身体障害者用駐車場を対象とし、整備状況、利用実態、利用意識を調査した。調査結果より、身体障害者用駐車場の利用は健常者の方が頻繁であることを認めた。身体障害者用駐車場が身体障害者に適切に利用されるためには、既設駐車場が適切に維持管理されるべきこと、駐車場の増設が不可欠であること、健常者の利用マナーの向上が強く期待されること等を論じた。
  • 古谷 知之, 原田 昇, 太田 勝敏
    2002 年 37 巻 p. 187-192
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、バンコク首都圏を対象として四つの所得階層毎に個人・世帯属性及び都市構造と、モビリティ指標(モビリティ機会、モビリティ・レベル、モビリティ強度)との関係を説明する共分散構造モデルを推定した。モデル推定の結果、分析対象地域では、所得階層間でモビリティを規定する因果関係が異なることが示された。個人・世帯属性と都市構造、モビリティ機会からモビリティ強度への因果関係を所得階層間で比較したところ、高所得層ほど私的交通(自動車・自動二輪)トリップ長への依存度が高く,自動車依存度が高いことが示された。逆に低所得層ほど公共交通トリップ長と徒歩トリップ長への依存度が高いことが示された。
  • コミュニティ・ゾーン形成事業を中心として
    山岡 俊一, 藤田 素弘
    2002 年 37 巻 p. 193-198
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、11の仮想的な生活環境整備事業に対する重要度や価値意識を把握するために、名古屋市在住の一般市民を対象に行った「生活環境整備事業に関するアンケート調査」と、質問をコミュニティ・ゾーン形成事業に限定し、被験者には本事業が自宅を含む地区内で確実に整備されると想定した2種類のアンケート調査を実施した。これらの意識データから、コミュニティ・ゾーンに焦点を当てながらそれを含めた生活環境整備事業が一般的な市民にどのような重要度や価値を提供しているのかを比較分析した。さらに、コミュニティ・ゾーンについては、整備地区住民と整備されるか分からない他の市民の価値意識の違いを分析した。その中で、各生活環境整備事業に対する市民ニーズや利用・非利用価値を含めて各事業が具備すべき価値の明確化を試みた。
  • 平石 浩之, 中村 文彦, 大蔵 泉
    2002 年 37 巻 p. 199-204
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    欧米のカーシェアリングでは、参加している利用者の環境意識は一般市民よりも高いとの報告がされている。長期の利用者の場合、さらに公共交通利用の増加もみられる。そこで 本研究では、環境配慮意識や環境負荷軽減となる実際の行動を選択要因に組み込んだカーシェアリングの利用需要モデルの構築を行う。環境配慮指標としては、日常的な環境負荷軽減となる実行動について調査を行った結果を用いている。需要モデルには、通勤者特性、環境配慮指標、提供されるカーシェアリングのサービスレベルを組み込んだ。本モデルから、環境配慮が高まるほど、カーシェアリングの利用に対する支払い意志額の増加が期待できる。
  • 柳沢 吉保, 高山 純一
    2002 年 37 巻 p. 205-210
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    市内循環バスは多くの都市で導入されているが、市街地のモビリティを確保し、渋滞緩和などの交通問題の解消に結びつけるためには、他の移動手段から循環バスへの転換をさらに促進する必要がある。しかしながら運行間隔の短縮、運行時間帯の延長、運賃、ルートの設定などに対する改善要望も多く、循環バス需要を増やすためには、改善要望に応じた運行サービスレベルを適切に設定し、循環バスのモビリティを向上させる必要がある。本研究では、運行間隔や運行時間帯の延長などのサービスレベルに応じた循環バス需要変動を明らかにするための需要関数を定式化する。社会厚生指標として、需要関数を導入した利用者の便益(消費者余剰)と運行利益に基づく社会的便益を構築・提案する。そして、社会的便益を最大にする運行サービスの一般特性を明らかにするとともに、循環バスのシステムコストに基づいた運行サービス特性との比較分析を行い、それぞれの適用限界も明らかにする。その結果、最適運行特性分析より(1)長野の例では、通勤時間帯まで、運行時間帯を延長するほど、また運賃は安くするほど、社会的便益は増大することが分かった。(2)システムコストは、利用固定層へのサービス提供を考える場合に有効な指標である。長野への適用例より(3)社会的便益最大化において、運行利益が減少するにもかかわらず、最適な運行間隔は現行よりも5分短くなったことより、運行間隔の短縮が利用者の便益を大きく向上させることなどが分かった。
  • 三好町「さんさんバス」運行を例として
    山崎 基浩, 秀島 栄三, 伊豆原 浩二, 山本 幸司
    2002 年 37 巻 p. 211-216
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    Local city carries out various transportation policies, in addordance with its situation and characteristics. The inhabitant may require the explanation of the policy execution and the effects by the transportation sector. It should take accounts not only for showing measurable benefits but also for revealing the visions and processing the policy development under the visions. This study tries the appraisal of development policy process, referring to the case of Community Bus "SANSAN BUS" of the Miyoshi town in Aichi Prefecture. As the result, the case of policy development is proved to be effective to the achievement.
  • 木村 一裕, 清水 浩志郎, 永井 尚
    2002 年 37 巻 p. 217-222
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    In the revision of the determination of "the Disabled" in 1999, it was determined in 3 viewpoint, impairment, activity limitation and participation restriction. The aim of this determination is said that the disability depends on an person's function of daily life not on his physical conditions. According to this, a person in a transportation situation that he can not achieve his autonomous activity because of lack of proper transport method, might be judged in disability. The purpose of the present paper is to make clear the importance of activities of elderly and disabled people, and the transport situations that they are put.
  • 小倉 俊臣, 野田 宏治, 松本 幸正, 栗本 譲
    2002 年 37 巻 p. 223-228
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    A walking guidance system with FM wave information has been developed for the visually impaired. This system mainly consists of low powered transmitters operated by solar battery for sending information and a portable radio for receiving walking information. In this study, it is verified that this system is also applied to the elderly. In order to evaluate this system, experiments with the visually impaired and the elderly were conducted. As a result, it was made clear that the walking guidance system developed for the visually impaired has also usefulness to provide information for the elderly.
  • 苦瀬 博仁, 森 慶彰
    2002 年 37 巻 p. 229-234
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    受発注情報システムは、商取引活動の活発化や効率化に寄与し、この結果として間接的にコスト削減や物流活動にも影響を与えていると考えられる。しかしながら、情報システムによる物流活動への影響を定量的に明らかにすることは困難である。本研究は、受発注情報システムによる物流活動への効果を直接効果と間接効果に分け、それらを明らかにすることを目的とした。その結果、直接効果では作業誤り率減少や作業要員数減少によって示され、間接効果ではリードタイムの短縮時間で示された。
  • 工藤 憲一
    2002 年 37 巻 p. 235-240
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    海上輸入貨物が内陸部に立地する物流拠点で取り扱われる場合,総輸送距離の長い交錯輸送も発生している。本研究は,このような交錯輸送を生じる物流拠点立地行動の特性について,臨海部と内陸部の立地優位性を企業事例に即して比較することにより,首都圏臨海部の活用政策に寄与することを目的とする。事業者ヒアリングに基づくコスト分析により,交錯輸送が削減され,環境負荷の小さい臨海部を物流拠点として更に活用するためには,土地利用規制の見直しによる立地自由度の向上,施設整備への支援の拡充による施設使用料等の軽減,就業環境の整備や通勤手段の整備等による低コストでの流通加工労働力の確保等の対策が効果的であると考えられる。
  • 高橋 洋二, 石田 宏之, 水口 雅晴, 折原 清, 最首 恵
    2002 年 37 巻 p. 241-246
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    大手町・丸の内・有楽町地区は、我が国で最も古くに開発された我が国最大の業務集積地である。当該地区では、現在、国際ビジネス機能に加え商業集積を高める方向で街の機能更新が進められており、物流面では路上荷捌きによる不法駐車が増加し、ますます深刻な交通渋滞を引き起こすことが危惧される。駐車マネジメントと共同配送システムを軸とする本実証実験は、物流車両数及び環境負荷を削減させるだけでなく、共同配送システムの効果を検証することを目的に実施した。実証実験においては、地下荷捌き駐車場と共同配送拠点を用意して実施した。実験は、円滑に運用され、交通及び環境問題路等の改善効果が把握されたが、本システムの本格実施に向けては、費用負担原則の確立等の課題の解決が求められる。
  • 竹隈 史明, 溝上 章志
    2002 年 37 巻 p. 247-252
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    ロードプライシングとP & Rシステムから構成されるTDMパッケージ施策に対する経済評価モデルを提案する.我々のモデルは単一の都心を持ち,居住地域は郊外と都心を結んだ一本の道路区間とし,都市経済学に基礎をおいている.また,都市マネジメント施策としてTDM施策の効果を評価するために,閉鎖都市ばかりでなく開放都市についても,TDMパッケージ施策の効果の分析を行う. その結果,以下の結果を得ることができた;1)二つのTDM施策から成るTDMパッケージ施策の導入効果は,総走行時間に関して個別の施策よりも効果的である.2)TDMパッケージ施策は開放都市よりも閉鎖都市の方が有効であり,短期都市マネジメント施策として効果的である.
  • 円山 琢也, 原田 昇, 太田 勝敏
    2002 年 37 巻 p. 253-258
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    交通渋滞の緩和と大気汚染問題への対応を目的として,各種のTDM施策が検討されている.ロードプライシングは,一連のTDM施策のなかでも特に注目される経済的誘導施策であり,東京都心部への導入も検討されている段階にある.本研究では,このロードプライシング政策が,低所得者に対して相対的に大きな影響を与えること,すなわち所得逆進的な問題をもつとされていることに着目し,その緩和策を探ることを目的とする.まず,この所得間公平性を定量的に評価できる分析手法として,利用者の手段と経路の選択行動とネットワークでの混雑を整合的に考慮しつつ,個人間の異質性をも考慮しうるモデルを提示する.このモデルを用いて,単純なネットワークにおいて,ロードプライシング政策が所得逆進性を持つことを確認し,その問題の解決策について議論する.最後に,東京都市圏の自動車・鉄道ネットワークに対してモデルを適用し,現実の政策に関連した逆進性の数値を具体的に提示し,その緩和策の有効性,留意すべき点を議論する.
  • 松村 暢彦
    2002 年 37 巻 p. 259-264
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的はマイカー削減を目的とした通勤手当の改訂が通勤者の行動と態度に及ぼす影響を明らかにすることである.名古屋市役所では,2001年4月より5km未満のマイカー通勤者の通勤手当を半額にするとともに自転車通勤者の手当を倍額にした.その結果,5km未満のマイカー通勤者が半減し,自転車通勤者が30%増加した.また,全通勤者のうち,82%がこの手当の変更に賛成している.そして,通勤者の交通手段の選択には,通勤費の多寡だけでなく,環境の意識や政策の合意が重要な要因であることがわかった.
  • 谷口 綾子, 高野 伸栄, 加賀屋 誠一
    2002 年 37 巻 p. 265-270
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、心理的TDMプログラム”TFP”を交通・環境教育プログラムとして適用した事例の効果を、1年後の環境意識を計測することにより把握した。また環境意識を計測する指標として、「環境教育の6つの目標」を提案し、道路交通分野における指標を作成した。また、効果の持続性計測結果より、TFPの効果は1年後にも持続しており、交通・環境教育として有用であることを確認し、特に小学生に顕著な効果が見られることを検証した。TFPをさらに広汎な範囲へと拡大して実施することにより持続的なTDMの効果が期待できるといえる。
  • 村岡 洋成, 森本 章倫, 浅野 光行
    2002 年 37 巻 p. 271-276
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    モータリゼーションの進展により、自動車利用が急増し、多くの都市問題が発生している。都市交通計画の分野においても、年々増加しつつある運輸部門のエネルギー消費の増大や環境悪化の問題に取り組むことが急務となっている。このような背景のもと、本研究は、オランダで実施されているABCポリシー型の事業所立地誘導施策の有効性を、(1)鉄道駅と事業所の近接化による自動車分
  • 地方自治体の総合計画策定過程から
    福原 由美, 鈴木 浩
    2002 年 37 巻 p. 277-282
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は自治体の総合計画策定過程に関する調査をもとに自治体の政策形成能力の実態を把握し、今後の課題を検討することを目的としたものであり、以下のような結果がえられた。(1)総合計画の策定過程は必ずしも政策能力を発揮する機会や政策能力向上の機会になりえていないが、(2)一方では諸要因により直接計画の策定に主体的に取り組む機会が増加しつつある(3)多くの自治体で住民参加を実施しているもののあいまいな概念であり今後の方向性が見出せていないのが現状である。(4)以上のことから主体的に計画策定に取り組み、政策形成能力を向上させる機会が増加傾向にある。しかし一方ではどのように政策形成に取り組んでいくべきかその手法は不明確であり周辺自治体や先行事例に横並び的な手続きをとってしまう姿がみてとれる。周りの政策や策定状況を知ることは重要であるが必ずしも横並びする必要はなく、地域の実情と必要に応じた政策は何かを検討することが重要であり今後の課題である。
  • 総合型地域スポーツクラブを対象として
    堤 理仁, 赤松 宏和, 中川 義英
    2002 年 37 巻 p. 283-288
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    Recently, the social environment changes. Problems such as lowering og the physical fitness and various and new diseases are arising. Therefore, the sports promotion is being attempted. The inhabitant activity including sports is the activity for the hobby of the self. Therefore, it is connected only with the individual activation. However, sports may be also connected with doing in the group, for energization of a region. This research has noticed the synthetic club raised in many cities. Then, this research clarifies the effect in which the region is activated by the synthetic club using the questionnaire survey. Using the result, this research considers the policy of future region sports club rearing. This is a purpose of this research.
  • 中高年層のインターネット利用の現状とそのICカード利用意向に着目して
    小林 隆, 日端 康雄
    2002 年 37 巻 p. 289-294
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、中高年者のPCを利用した情報空間における市民参加の現状を明らかにするとともに、ICカードに電子地域通貨のアプリケーションを搭載した場合のまちづくり拡大可能性を明らかにすることを目的としている。中高年者は、地域電子会議室への参加登録やIT講習会への受講に積極的に取り組んでいるが、PC操作の不慣れが、中高年者の情報空間への参加を妨げていることを明らかにする。そして、ICカードの高年層の申請率は、若中年層の申請率を上回っており、PC以外の装置を使った情報空間へのまちづくり参加の拡大の可能性を示す。
  • 分配的公正と手続き的公正による住民参加の評価フレームに向けての基礎的考察
    馬場 健司
    2002 年 37 巻 p. 295-300
    発行日: 2002/10/25
    公開日: 2017/11/07
    ジャーナル オープンアクセス
    道路や廃棄物処理施設など公共性の高い施設の建設・立地プロセスにおいて,NIMBY(Not In My Back Yard)現象が発生し,事業を円滑に進めるための努力がより一層必要とされるケースが増えつつある.欧米では施設立地プロセスに住民参加を図る取組みが,20-30年前より制度として位置づけられ,実施されている.住民参加プログラムの設計に際しては様々な要素が注意深く考慮されるが,その根底には参加の機会や情報提供に係わる「公平性」の確保があると考えられる.本研究は,主として社会心理学,社会学の文献サーベイより,施設立地プロセスにおける公平性の視点を提案している.更にこの視点を用いて,カナダとスイスにおける一般廃棄物埋立て処分場の立地プロセスを評価し,公平性に対する潜在的な認知ギャップを早期に発見,合意に向けてのルールや決め方に関して共通の理解を得ておくことが重要であることを明らかにした.
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