都市計画論文集
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38.1 巻
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  • 長岡市をケーススタディとして
    阿部 周平, 樋口 秀
    2003 年 38.1 巻 p. 1-12
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    地方都市では、中心市街地の衰退に対して居住人口の増加が課題となっているが、中高層共同住宅は居住人口の確保、防災性の面からも重要な意味を持っている。本研究では、地方都市の中高層共同住宅ストックとその推移を確認した上で、長岡市を対象とした中心部の中高層共同住宅の立地動向、住戸所有関係・世帯類型別の日常生活を含む居住者像と居住意識および入居経緯を把握することにより、所有関係別の特徴を整理して既存の中高層共同住宅を評価した。研究の結果、長岡市では中心部の中高層共同住宅の住戸数は、全体の約2割まで増加していること、居住者の満足度は住戸面積、設備、駐車スペースを除き、全体として高くなっていること、中心部に立地する中高層共同住宅の居住者の多くが、中心部からの住み替えや、新規転入であり、定住人口の確保に大きく貢献することが明らかとなった。また、その居住人口が中心市街地での購買人口にも直接つながっており、中心市街地の活性化の観点からもその重要性が確認された。
  • 墨田区京島地区での考察を中心に
    小林 由佳, 高見沢 邦郎, 饗庭 伸
    2003 年 38.1 巻 p. 13-24
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、協調建替えによる密集市街地の建替更新促進と環境改善の可能性を検討するものであり以下の分析を行った。1.密集市街地の先進地区である東京都墨田区での個別建替えの動向と東京都区部での共同建替えの動向を調査し、「更新性」と「空間性」から評価。2.協調建替えの概念整理と必要なルールを検討し、神戸市が震災後に独自に行っている協調建替え実施事例データの分析から、その概念整理の妥当性の検証。3.2で概念化した協調建替えが具体的な街区での接道や敷地規模の条件において展開しうる手法なのかを1の墨田区でケース・スタディを行い、協調建替えの有効性を検証。
  • 東京都心部における適用の効果と影響
    明石 達生
    2003 年 38.1 巻 p. 25-33
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    1998年東京都心の銀座地区に導入された「機能更新型高度利用地区」は、事務所と商業系施設の用途を区別し、容積率割増しにより事務所抑制・商業系誘導を図るインセンティブゾーニングである。しかし、本来施設負荷が大きいはずの商業系用途を容積率割増しで誘導することには、果たして合理性があるのだろうか。本稿では、東京都心における用途別・手段別・時間帯別の交通特性を分析することで、新しい用途別容積率型誘導ゾーニングの適用による鉄道のピーク時混雑緩和の「効果」と昼間の自動車交通増大の「副作用」を量的に試算するとともに、銀座地区での約 3年間の建築実績を追跡調査し、施策の妥当性の評価を試みた。
  • 利用実態の分析にもとづく計画指針作成のための基礎的検討
    李 知映, 仙田 満, 矢田 努
    2003 年 38.1 巻 p. 34-39
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    都市の公的空間を拡大する上で重要な役割を担うアトリウムの計画指針作成のための基礎的検討として、歩行動線、滞留空間といった配置計画に関わる事項を中心に歩行・滞留空間としてのアトリウムの利用実態を分析した。歩行動線の分析からは、経路選択には経路長とともに経路幅が重要であることなどを確認した。滞留空間の分析からは、利用主体の条件に応じた計画の必要性および滞留しやすい環境の条件を論じるなど、計画の数字的条件整理に有用と思われるいくつかの知見を得た。アトリウムの公共性を踏まえた歩行・滞留空間の計画指針作成には、空間利用主体の特性と周辺環境の条件までを考慮した分析が必要であり、調査対の拡大とともに今後の課題とされる。
  • 溝上 章志
    2003 年 38.1 巻 p. 40-45
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,IIA特性の制約を緩和することが可能な Paired -Combinatorial Logit(PCL)モデル,および選択肢の類似性や選択肢ツリーの構造想定に対する問題を解決するため,複数のネストに 1つの選択肢が属することを許す Cross NestedLogit(CNL)モデル,これをさらに一般化した Generalized Nested Logit(GNL)モデルの P&R需要予測モデルとしての適用可能性について,実証面から検討を行うことを目的とする.
  • 『大大阪』に記載された論文の分析を通じて
    田中 晃代, 久 隆浩
    2003 年 38.1 巻 p. 46-51
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、大正・昭和初期の大阪における都市問題を扱った雑誌『大大阪』を資料として、当時の保健施策と都市環境整備の関係について分析・考察している。『大大阪』は大阪都市協会の機関誌で、大阪都市協会とは、大阪市政の発展と市民生活の向上を図ることを目的に、大正 14年 10月關一第七代大阪市長の発案で設立された大阪市の外郭団体である。分析方法は、『大大阪』の大正 14年から昭和 19年までに発刊された全 20巻のうち、健康というテーマや内容で書かれている記事を検索・取り上げ、さらにそのアイテムを細かく6つのカテゴリーに整理し、そのなかで、健康増進策と都市環境整備・改善手法の関連について記述しているものを取り上げ分析・検討をおこなっている。
  • 神楽坂超高層マンション計画を事例として
    窪田 亜矢
    2003 年 38.1 巻 p. 52-57
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    昨今、超高層マンションの建設が未曾有の増加となっているが、超高層マンションが周辺に与える影響も明確となっていない状況で、紛争に発展している場合も多い。東京都新宿区の神楽坂界隈での超高層マンション紛争の事例を通じて、まちの特性に適したまちづくりのルールを、自治体はもちろんのこと、地元に密着した組織によってつくっていく必要性があることがわかった。その際に外部組織の支援も十分受けられるようにすべきだ。国レベルの建築・都市計画行政制度も、建築確認ではなく、許可権限へと、改善していかなければならないといえる。
  • 林田 康孝
    2003 年 38.1 巻 p. 58-66
    発行日: 2003/04/25
    公開日: 2017/11/01
    ジャーナル オープンアクセス
    平成4年の都市計画法及び建築基準法の改正により、用途地域が 12種類に細分化されるとともに、低層住居専用地域において建築物の敷地面積の最低限度を定めることができるようになった。横浜市では新用途地域への指定替えと併せたこの機会に、住宅地の良好な環境をまもるため第1種・第2種低層住居専用地域の全域に敷地規模規制を定めるという思い切った施策の実施を決め、平成8年の都市計画決定告示に至った。本稿では、横浜市において敷地規模規制の導入に至った経緯、規制値設定の考え方とともに、規制内容を確定していく過程で明らかとなった問題点、提起された論議、どのようにその解決の途を探ったかについて述べる。
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