土木計画学研究・論文集
Online ISSN : 1884-8303
Print ISSN : 0913-4034
ISSN-L : 0913-4034
19 巻
選択された号の論文の105件中1~50を表示しています
  • 小林 潔司, 横松 宗太
    2002 年 19 巻 p. 1-12
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    大規模な災害が生じれば, 多くの家計や企業が同時に被災し, 巨大な被害が生じる危険性がある. 期待被害額に基づく費用便益分析は, 災害リスクが有する同時性・巨大性というカタストロフリスクの特性を十分に評価できないという限界がある. 本研究では, 災害リスクを軽減する方法として防災投資に代表されるリスク・コントロール手法と災害保険というリスク・ファイナンス手法の双方があることを指摘した.・高度化した災害リスクに対処するためには, リスク・コントロール手法とリスク・ファイナンス手法を組み合わせた効果的なリスク管理体系を構築していく必要がある.それと併せて, 費用便益分析の枠組みの高度化を図る必要がある. 本研究では災害リスクのカタストロフ性を考慮した費用便益分析の基本的な考え方について議論するとともに, 今後に残された研究課題を示した.
  • 羽藤 英二
    2002 年 19 巻 p. 13-27
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本稿では, ネットワーク上の行動原理とモデルを整理した上で, 今後の研究の方向性を展望してみたい. 交通行動モデル発展の経緯を整理した上で, 行動モデルとネットワークモデルの理論的整合性に留意して, 均衡配分理論の定式化と, 最適性条件, ローディングアルゴリズムをレビューする. 従来のモデルを下敷きに, 新たなモデルの枠組み構築に向けた課題と展望について触れる.
  • 岡村 敏之, 藤原 章正, 神野 優, 杉恵 頼寧
    2002 年 19 巻 p. 29-36
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    多くの都市圏の公共交通で導入されている「共通プリペイドカードシステム」の乗車記録データは, 都市交通調査データとして大きな可能性をもっているが, そのデータは必ずしも有効に活用されていない. 本研究では, 広島都市圏の共通プリペイドカードの乗車記録を対象として, カードデータを都市交通計画等に活用する上での, データの可能性および問題点の整理を行った. さらに, 本データの特徴である「長期間連続の乗車履歴」を用いて, 高頻度利用者層/低頻度利用者層別に, サービスに対する需要弾力性の差異を分析した. その結果, 利用頻度の大小で, 各サービス水準に対する弾力性が異なることを示し, カードデータの活用の一例を提案した.
  • 溝上 章志, 柿本 竜治, 赤鉾 孝紀, 松木 厚廣, 白川 逸喜
    2002 年 19 巻 p. 37-46
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文では, 実施前から市民の積極的な参加を求め, 住民と行政・事業者が協力して実験の実施案の策定とモニタリング, 評価を行うWS手法を導入した本社会実験の実施プロセスとその成果, および, WS経験によるP&Rシステムに対する意識構造変化の分析結果について報告した. WSでは具体的な実験実施案が提案され, 実施計画策定にWSを取り入れることの有用性が確認された. また, 当初は否定的であった評価が, WSに参加することで, P&Rシステムは交通渋滞問題の解決はもとより環境問題の解決にも有効であるとP&Rに対する評価構造に変化が生じている.
  • 直交主効果デザインによるプロファイルデザインの有効性の検討
    林山 泰久, 田邊 慎太郎
    2002 年 19 巻 p. 47-54
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年, 環境経済学的評価手法は, 社会資本整備事業の評価に数多く適用されている. この中で, コンジョイント分析は, 評価対象財を構成している属性毎の貨幣的評価値を算出することを目的としている手法である. そこで, 本研究は, 冬季道路管理として除雪事業を対象としてコンジョイント分析を適用し, 除雪事業を構成している各要因を個別に評価することにより, 地域住民のニーズを明らかにしたものである. また, 本研究では, コンジョイント分析を行う際に重要となるプロファイルデザインの方法とそれに伴い変化する限界的支払意志額について考察したものである.
  • 滑川 達, 吉田 健
    2002 年 19 巻 p. 55-60
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文では、資源制約についての実行可能性に関わる冗長性を低減化することを目的としたプロジェクトスケジューリング問題への新たなメタヒューリスティクスの適用方法を考察した。そこでは、まず、スケジュール計算のベース理論としてPERTとは異なる春名・滑川のカットネットワーク手法を採用するとともに、メタヒューリスティクスの導入を円滑に行い得る接続行列を用いたコード化・デコード化の方法を提案した。そして、実際の適用としてGAの導入例を示し、概ね良好な結果を得た
  • 「環境PFI」の提案とその構築に向けた現行法制上の問題点と規制緩和の検討
    横内 憲久, 岡田 智秀, 内山 貴信
    2002 年 19 巻 p. 61-69
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、沿岸域における環境事業を促進する手法として、沿岸域で行われる環境事業へPFIを導入した「環境PFI」を提案する。そして、「環境PFI」を導入した場合に必要となる規制緩和の内容を明らかとする。調査は、「環境PFI」の実施方法の評価について、民間企業12社ヘアンケート・ヒアリング調査を行った。そして、調査から明らかとなった「環境PFI」導入に際しての課題について、現行法制度の整合性を検討するため、環境事業の事例調査、法制度の文献調査、民間企業へのヒアリング調査を実施した。その結果、特に、行政財産に関する規制緩和が必要であると捉えた。
  • 田村 謙介, 慈道 充, 小林 潔司
    2002 年 19 巻 p. 71-82
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, 道路舗装の不確実な劣化過程を念頭におきながら, 予算制約の下で道路舗装の合理的な修繕順位を決定する舗装修繕システムを開発する。そのために, 各道路区間に対して利用者費用と修繕費用で構成される期待ライフサイクル費用を最小するような状況依存的修繕ルール提案する. その上で, 各年度の修繕予算の中で, 費用便益ルールにより期待ライフサイクル費用を可能な限り小さくするような修繕順位を決定する方法を提案する. さらに, 三重県を対象とした実証分析事例を通じて本研究で提案した方法論の有効性を検証する.
  • 板谷 和也, 原田 昇, 太田 勝観
    2002 年 19 巻 p. 83-90
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、社会的に必要とされる交通整備でも採算性等の問題で実現しないことが多い現状に対して、整備費に関して公的な自主財源制度を導入することによる効果を測っている。具体的には、運営費のみを償還できる運賃水準で経営を行ったと仮定した場合の社会的な便益と費用を、整備費・運営費両方を償還する現行の枠組みで経営を行った場合のそれらとの比較を行うことで整備費を公的に負担することによる社会全体に対する影響を検討し、その上で自主財源として適用可能な制度の簡略な設計を行った。結論として、整備費に関して自主財源を導入することにより、採算性・社会的効率性の両面で評価が改善される可能性があることを示した。
  • NOAAのガイドラインの認知心理学的検証
    藤井 聡, 須田 日出男, 安達 知秀, 北村 隆一
    2002 年 19 巻 p. 91-98
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    環境等の非市場材の価値を計測する手法として注目を集めているCVMには, 様々なバイアスが存在する危険性が指摘されているが, それらを回避し, 適切に価値計測を図るためにNOAAのガイドラインが提案されている. しかし, このガイドラインの信頼性そのものについては, 未だ十分に検証されていない. 本研究は, この点を検討するために, ガイドラインに基づいて設計され全国規模で実施された栗山らによる屋久島の自然の価値計測のためのCVMを模倣し, 発話プロトコル法と呼ばれる認知心理学における分析技法を用いて被験者の意思決定プロセスを分析する. 分析の結果NOAAのガイドラインでも適切に価値計測を行うことは容易ではないことが示された.
  • 藤井 聡, 須田 日出男, 西田 悟史, 北村 隆一
    2002 年 19 巻 p. 99-104
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    CVMがミクロ経済理論が想定する “価値” を計測しているか否かに関しては多数の疑問が投げかけられているが, 価値計測手法としての妥当性に関する論争とは全く別の論点として, 多くの人々の声を政策に反映可能であり, それ故, 政策合意形成に資するという利点がCVMにはある. この認識のもと, 本研究ではCVMに基づいて政策を決定することが人々の手続き的公正を高揚させ, それを通じて, 住民合意が形成されるとの理論仮説を措定し, これを検証するための調査を行ったところ, この仮説はデータによって支持された.
  • 岩倉 成志, 新倉 淳史, 高平 剛
    2002 年 19 巻 p. 105-110
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    運輸政策審議会18号答申において, 利用者ニーズのモニタリングの必要性が示されたが, CS調査の実施上の課題に関する研究蓄積は十分になされていない. このため, 本稿では都市鉄道のCS調査を実施する上での課題を検討するとともに, 初歩的なアプローチであるが, 筆者らが独自におこなった2種類のCS調査データを分析することとした.
  • 松島 格也, 小林 潔司, 肥田野 秀晃, 土屋 啓志
    2002 年 19 巻 p. 111-122
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では, 利他的動機に基づく支払意思額をCVMを通じて計測するための調査方法を提案する. 利他的動機に基づく支払意思額を推計する際に潜在的に生じうる様々なバイアスを整理するとともに, 支払意思額の2重計算問題を避けるためのアンケート調査票を設計する方法論を提案する. また調査の結果生じる抵抗回答の処理方法について体系的に整理する. 最後に適用事例を通じて提案した方法論の有用性について考察する.
  • 生産関数アプローチと応用一般均衡分析による理論的.実証的比較
    小池 淳司, 上田 孝行, 伊藤 克彦
    2002 年 19 巻 p. 123-128
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年, 公共投資の乗数効果の低下が指摘され, 社会資本ストックの生産性を計測する試みが行われている. その代表的な手法として生産関数アプローチがある. 一方, 社会資本整備一般には費用便益分析が義務化され, 応用一般均衡分析による便益計測が行われてきている. そこで, 本研究では, 社会資本ストックを考慮した一般均衡モデルを構築し, 生産関数アプローチによる効果計測と応用一般均衡分析による便益計測を理論的・実証的に比較することを目的としている. その結果, 生産関数アプローチによる生産性は便益の近似値として充分な信頼性を有していることを確認した. また, 同フレームを用い, 応用一般均衡分析の統計的誤差について若干の数値シミュレーションを行い, 考察を加えた.
  • 茨城県牛久市を対象として
    松田 和香, 石田 東生
    2002 年 19 巻 p. 129-136
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文では、茨城県牛久市都市計画マスタープラン策定プロセスにおけるPI活動を対象とし、今後の効果的なPI技術や仕組みのあり方について考察している。本研究では多様な関係者へ意識調査やインタビュー調査を実施し、これらの成果を総合的に分析したことが特長である。市民委員会等での議論の充実、懇談会等への参加者の増加、意見交換の活性化、計画の質向上、プロセス全体の効率的・効果的な運用などに関して、効果的なPIのあり方を追求する上で重要となる知見を得ることができた。また、実験調査により、課題の1つとしてあげられた市民の関心を高めるための効果的な情報提供のあり方に関する知見も得られた。
  • 社会調査における報酬の功罪
    福井 賢一郎, 藤井 聡, 北村 隆一
    2002 年 19 巻 p. 137-143
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では, 調査の回答率を向上させる方法を探るため, これまであまり注目されることのなかった, 人々の回答への “内発的動機” に着目し, 内発的動機づけ理論, ならびに, 社会的交換理論といった社会心理学理論に基づいて, 人々の調査協力行動への動機が駆動される要因に関して実証分析を行った. 調査 (N=1, 500) の結果, 丁重な調査依頼を行うことによって, 人々の内発的動機を社会的交換の過程を通じて活性化させることが出来, その結果人々の調査への協力行動を誘発することが出来る事, また, 不十分な外的報酬を供与することによって, 人々の内発的動機をかえって減少させてしまうことが明らかとなった.
  • 林 良嗣, 兪 玖, 加藤 博和, 山本 剛司, 五十島 忠
    2002 年 19 巻 p. 145-152
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    戦後日本の高度経済成長に伴い、都市インフラや公有空間の整備が進んできたが、民有地側においては無秩序な空間形成が広く現れている。その根底には、各々の土地所有者が自由に建物を建てられる都市計画・建築規制の現状がある。本研究は、今後の日本における都市が目指すべき「都市ストック化」の概念を提出し、その指標を定義している。都市ストック化を促進するための政策手段を、都市計画法制、建築規制、税・補助金制度、自然・環境法制の4つの側面に分けて提示する。また、制度と経験を持つイギリス・ドイツにおける都市計画の諸法制との比較分析によって、日本が都市ストック化されない理由・問題点を分析整理し、必要な施策を提案することを試みている。
  • 吉村 方男, 村橋 正武
    2002 年 19 巻 p. 153-164
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、都市開発において、プロジェクトを円滑に進めるために各段階に多大な影響を与え、今後都市開発プロジェクトの成立条件として考えられる合意形成のプロセスについて考察した。まず考察の前提として、PPPによる都市開発事例の特徴と課題を総括的に整理した。次に、プロジェクトの方向性が決定される、構想段階時の開発動機と協議会組織に着目をして、各ステップにおける合意形成の構造を把握し、合意形成の視点を抽出した。最後に、今後のPPPによる都市開発事業の合意形成システムの方向性を考察した。
  • 立地魅力度の距離低減性に着目して
    西井 和夫, 佐々木 邦明, 寺村 良平, 楊 慶雲
    2002 年 19 巻 p. 165-171
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文では, 高規格道路整備に伴う製造業の立地魅力度の変化を計量的に把握することを目指した. そこで, 距離低減関数を直接的に導入したLogit型モデルと距離低減関数によって説明される部分を他の要因と区別して求めるDogit型モデルの2種類のモデルを構築した. 2つのモデルは道路整備などによる交通条件の変化を明示的に扱うことができ, 有意なパラメータ値を得た. 現況再現性の向上に検討の余地は残ることがわかった. また, モデルの推定結果から算定した立地魅力度と工業用地の地価との間には相関があることから, 本研究で求められた立地魅力度の再現性がある程度確保されたとが考えられる.
  • 福本 潤也, 小島 昌希
    2002 年 19 巻 p. 173-180
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    我が国のこれまでの公共投資の地域間配分政策において, 族議員に代表される政治セクターが少なからぬ影響力を有してきたとされる. 過度に所得再分配的な地域間配分が行われた結果, 多大な非効率を引き起こしてきたとされ, 現在, その見直しが進められている. 本研究では以上の問題意識のもと, 特に, 我が国の国政選挙において大きな一票の格差が存在していた点に着目する. 公共選択論における代表的モデルの一つである中位投票者モデルを取り上げ, 現行の国政選挙制度の下で一票の格差が存在する場合と是正された場合のそれぞれにおいて, いかなる地域間配分が実施され, 社会的厚生水準にいかなる影響が生じたかについて実証分析を行う.
  • 福山 敬, 西口 健太郎
    2002 年 19 巻 p. 181-186
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
  • 三上 哲人, 石倉 智樹, 稲村 肇
    2002 年 19 巻 p. 187-194
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    社会資本整備を計画する際は, 長期的な財政政策に関する分析が必要である. 本研究では, 家計, 企業, 政府間の所得移転を制約として組み込んだ潜在的成長経路探索モデルを構築した. このモデルは, 消費ターンパイク・モデルに基づいている. 産業連関表, 国民経済計算のデータを用いて実証分析を行うことにより, 産業毎の最適構成比や, 潜在的な経済成長率についての具体的数値が示された. また, 国債の発行額を増加させた場合でシミュレーションを行い, 潜在的成長経路や最適産業構造の変化を示すことができた.
  • 鈴木 俊之, 武藤 慎一, 小川 圭一
    2002 年 19 巻 p. 195-202
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
  • 田中 康仁, 小谷 通泰
    2002 年 19 巻 p. 203-211
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は、震災後5年間を対象として、現地調査や電子住宅地図を活用することによって、被災地域の復興過程でみられる商業構造の変化を詳細に把握するとともに、そうした変化をもたらした要因を探った。この結果、5年後において店舗規模では震災前の水準まで回復しているものの、店舗数は震災前の7割程度に留まっている。このうち約3分の1が新規店舗であり、商店街・小売市場の消滅や新たな業態、新規大型店の立地に伴い商業構造が変化している。そして、被災した店舗の再開を阻む要因として、被災状況などの震災による直接的な影響とともに、駅との距離といった立地要因も関係しており、一方、新規店舗はビルへのテナントとして、あるいは幅員が広い道路、大型店と離れた場所に立地する傾向がみられた。
  • 前川 秀和, 高山 純一, 埒 正浩
    2002 年 19 巻 p. 213-220
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    パブリック・インボルブメントは、計画案の策定に対して、広く住民意見や意思を調査し、かつ決定のプロセスを共有し得る手法である。しかしながら、道路計画におけるPI手法の活用については、具体的な指針や研究は乏しく、手探りの状態で実施されているのが現状である。本研究では、道路計画の構想段階におけるPI手法の課題、方向性を検討することを目的とする。具体的には、全国調査として構想段階のPI手法の適用事例を抽出し比較分析を行い、また、事例調査として国道8号加賀道路におけるPI手法を活用した道路計画の策定プロセスを評価し、この2つの調査からPI手法の課題、留意すべき事項についてまとめている。
  • 鈴木 温, 宮本 和明
    2002 年 19 巻 p. 221-228
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
  • 米国における計画理念の転換と実際
    谷口 守
    2002 年 19 巻 p. 229-235
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
  • 金沢市における三次救急
    高山 純一, 田中 悠祐, 中山 晶一朗
    2002 年 19 巻 p. 237-244
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    消防に付随して実施されるようになった救急搬送サービスは市民に浸透するとともに、その需要は急速に増加してきている。特に、二次救急医療体制では対応が困難な一刻を争う重篤救急患者を扱う三次救急が、年々増加する傾向にある。さらに、三次救急については指定医療機関が少ないために、地域によって救急搬送サービス水準の偏りが大きいと考えられる。
    本研究では以上を踏まえ、三次救急搬送業務の現状を分析し、救急車両の走行時間信頼性の算出による救急搬送サービス力の評価法を提案する。具体的には、金沢市の8つの救急拠点の三次救急搬送サービス力の相対評価を行い、金沢市における三次救急搬送サービス水準の評価を行う。
  • 渡辺 義則, 隈 清悟, 寺町 賢一, 浦 英樹, 槙田 剛平
    2002 年 19 巻 p. 245-253
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    新たな環境基準値 (平成11年4月施行) では, 中央値に代わり等価騒音レベルが評価量として採用された。それに伴い日本音響学会から道路騒音の予測モデルが新たに提示されている。このモデルは環境アセスメントに利用され適用範囲も広い。しかし, 以前 (中央値の計算法) の様に必ずしも人が手軽に計算できるようになっていない。そこで本研究では, 適用範囲は自動車が定常的に走行する時の都市内の道路沿いの騒音に限られるが, 通常舗装, 排水性舗装によらず,(1) 電卓があれば等価騒音レベルを数式と図を使って簡単に計算できること,(2) どのような減音対策をとれば, どの程度騒音レベルが減少するか分かりやすいこと, という2つの要件を具備する計算法を, 以前, 著者らが報告した方法を基礎に考察した。
  • 石高データを活用した「成長」と「環境」のアンチノミー分析
    谷口 守, 阿部 宏史, 足立 佳子
    2002 年 19 巻 p. 255-263
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    持続可能性に関わる諸計画は、地域レベルでの環境容量に関する議論が欠けているため、説得性に欠ける場合が多い。本研究では基礎的な食糧生産 (石高) をベースに、相対的な地域環境容量の算出法を考案し、その適用を行った。また、地域における環境負荷と成長がマクロ的には表裏 (アンチノミー) の関係にあることに留意し、モデル分析を通じて環境負荷と成長に影響を及ぼす要素を定量的に明らかにした。分析の結果、地域中枢機能整備、基盤整備、産業振興政策、諸災害による長期的な影響が明確にできた。
  • 横松 宗太, 小林 潔司
    2002 年 19 巻 p. 265-274
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    災害に対する事前の備えが不完全であった場合, 被災した家計や企業, 政府は復旧資金を事後的に調達する. 家計の時間軸上の視野が有限な場合, 政府の財政調達方法は家計の消費行動や経済の長期的な動学過程に影響を及ぼす. また, 閉鎖経済モデルにおける一国が被災した場合, 社会は瞬時に復旧のための資本を調達することができない. 一方, 開放経済モデルにおける小国が被災した場合, 資本市場の利子率は影響を受けず, 海外資本が流入して被災国の生産水準は瞬時に回復する. 本研究では世代重複モデルを用いて, 災害被害を全ての世代に均等に負担させるタイプの災害復興財政が, 閉鎖経済と開放経済の被災後の動学過程に与える影響について分析する.
  • 平島 浩一郎, 古屋 秀樹, 川嶋 弘尚
    2002 年 19 巻 p. 275-282
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では道路勾配を考慮した自動車NOx排出量の算出モデルを提案し、勾配とNOx排出量の関連性を明らかにするとともに、経路選択問題におけるNOx排出量削減について検討した。この結果、道路勾配の存在を仮定したことによって走行方向が大きな寄与を持つこと、速度変化パターンに従った走行を等速走行であると仮定することでNOx排出量が過小評価されることなどが定量的に評価された。またこの算出モデルを経路選択問題へ適用したところ距離最短の解を走行する場合に比べ、出発地と異なる目的地へ向かう場合で最大3.7%、複数の目的地を巡回して出発地へ戻ってくる場合で1%程度のNOx排出量削減の余地が存在することが示された。
  • 川除 隆広, 多々納 裕一, 岡田 憲夫
    2002 年 19 巻 p. 283-289
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, 社会基盤整備プロジェクトの推計便益のリスク分析として, 離散選択モデルを用いた個人旅行費用法による個人のレクリエーション便益 (オプション価格) の信頼区間について, 木津川河川空間利用調査結果を用いた検証と考察を行ったものである.結果として, 構築したモデル精度は良好であり, 木津川河川空間利用の個人のオプション価格の中央値は72円/日・人と推計された. 一方で, モデルの適合度が高いにも関わらず, パラメトリック・シミュレーションから得られた便益の信頼区間は2.5%信頼下限0.0円/日・人-2.5%信頼上限201円/日・人と推計便益の変動幅は比較的大きいことが把握可能となっている.
  • 矢部 浩規, 加賀屋 誠一
    2002 年 19 巻 p. 291-296
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は住民が災害の進行に応じてどのような根拠に基づき判断を下して避難行動を行うのか、その意思決定過程に着目して内的要因を分析し、思考過程に応じた適切な情報提供方法について有用な知見を得ることを目的とする. その分析方法として、22人の札幌市在住の被験者を対象に河川災害を想定した避難行動等に関する意識調査を実施し、発話データに基づくプロトコル法を適用している, 全被験者の発話数 (プロトコルデータ) は2470個、最大で一人あたり261個、最少で47個であり、平均すると112個である。分析結果から関連想起型と想像型、中間型の3つの思考パターンに分けられることがわかり、どのような事象や事柄、情報等が各思考過程を有する被験者の行動に影響を及ぼしているかその関連性について検討している.
  • 須崎市を事例として
    竹内 光生, 近藤 光男
    2002 年 19 巻 p. 297-304
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, 巨大地震津波の進入方向を考慮した, 避難所の分担エリアを提案した。避難の方向を危険側と安全側に分類した避難所の分担エリアは, 一般施設の分担エリアと異なり, 避難所を中心とする海側のエリアとなることを示した。また, 最適施設配置計画のpメディアンの手法を検討し, pメディアンの解析結果が, 各施設の人口分担の不均衡を是正する傾向を示した。
  • 梶谷 義雄, 岡田 憲夫, 多々納 裕一
    2002 年 19 巻 p. 305-312
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では年齢層空間分布重なり合いを「居合わせ交流度」としてとらえ, 「居合わせ交流度」の大きさ及びその時間上の変容の観点から地域コミュニティの活力状態に影響を及ぼすコミュニティ生活の質を評価するための指標及びアプローチの検討を行った. こうした分析視点は復興過程における非物理的なコミュニティの変容を分析する上で有効である. その際, 生態統計学分野で用いられているニッチ重なり合い指標を交流指標として着目し, 空間統計学的な観点から再解釈することを試みた. 年齢層別人口の時間・空間分布の重なり合いを表す交流評価指標を用いたケーススタディの結果, 建物復興状態では判断できない地域の内部状態が示された.
  • 菊池 輝, 藤井 聡, 北村 隆一
    2002 年 19 巻 p. 313-320
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では, 防災計画の多角的検討を行うために, まず生活行動シミュレータPCATSを用いて災害発生時点の人々の滞在場所の地理的分布の把握を試みた. PCATSは活動地点を直交座標系で再現する様に改良したものを用い, さらにGISを利用し, 防災拠点や避難場所の空間的分布を視覚的に把握し, 各防災拠点・各避難場所から滞留人口集中地区への直線距離とそこまでの移動時間を指標として, 現状の防災拠点・避難場所と滞留人口集中地区との空間的関係を検討した. 本研究の成果は, 防災拠点整備を目的とした, シミュレーションモデルとGISの適用可能性を示すものである.
  • 江戸名所図会にみる視覚構造を通じて
    岡田 智秀, 横内 憲久, 島 妃沙子
    2002 年 19 巻 p. 321-330
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    ウォーターフロント開発の魅力には、海の景観 (海景) の一望性がある。その魅力は、海とそれを眺める人の間に建築物が介在することでさまざま生み出される。そこで本研究ではウォーターフロントにおける建築物の景観的役割を明らかにするため、「江戸名所図会」を分析資料として、人と建築物と海との3要素の関わり方から抽出した6つの「海景観賞の型」について、その空間構成がどのような視覚構造によって成り立っているかを捉えることで、「海景観賞の型」を成立させる要件を明らかにした。
  • 田中 尚人, 川崎 雅史
    2002 年 19 巻 p. 331-338
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    水辺は都市と水域の双方を包含する境界領域であり, 舟運や陸運など様々な都市基盤が接続する結節点である. 本研究では, 京都伏見を対象地として歴史的な文献・資料等を用い, インフラストラクチャーとしての水辺の近代化プロセス, 都市空間への影響を分析した. 近世の水辺は物流・旅客のターミナルとして機能し, 都市施設を集積させ都市的な賑わいの基盤となった. 近代においては, 近世以来舟運により保持されてきた都市機能やアメニティは鉄道駅周辺へと移行し, 水辺の工業基盤機能が卓越するようになった結果, 都市アメニティを享受する場としての水辺が散漫になった. このような都市形成のメカニズム, 及びそこで水辺が果たした役割が本論文にて明らかになった.
  • 竹本 圭介, 横内 憲久, 岡田 智秀
    2002 年 19 巻 p. 339-346
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    わが国のウォーターフロント開発では, 生活環境の質的向上を図るべく, 線形の歩行者空間を創出する整備が進められている. 本研究では, この歩行者空間の高質化を図るべく, 高質な歩行空間とされる西欧のプロムナード等を規範としたわが国のウォーターフロントプロムナードの空間形態を明らかにすることを目的とし, わが国の歩行者空間を行動観察調査から, 西欧のプロムナードの空間特性を文献調査よりそれぞれ把握した. その結果, 規範とすべき西欧のプロムナードの特性を捉え, わが国のウォーターフロントプロムナードの空間形態として, 望ましい空間状況と付与すべき空間的意味を明らかにした.
  • 星野 裕司, 永野 謙一, 小林 一郎
    2002 年 19 巻 p. 347-358
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、環境の可能相に対する複眼的把握を検討するため、明治期の沿岸要塞における砲台配置と眺望景観の関係について考察した。全国の11要塞・124砲台に対して、3つの視点により分析を行った。まず、事象からの誘目性の程度によって、砲台の役割を4つに類型化した。次に、射撃方法及び距離比の2点から砲台の性能を4つに類型化した。以上を統合し、砲台の配置パターンを4類型抽出した。最後に、先行研究における知見を参照し、九州内の砲台群において、観察者-事象-地形の関係を砲台のネットワークとして考察した。その結果、5種類の関係が抽出され、事象の想起性や参画性のメカニズムを3者の関係として明らかにした。
  • 高山 朋子, 窪田 陽一, 深堀 清隆
    2002 年 19 巻 p. 359-364
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年豊かな河川環境への実現に向け河川整備事業が進められているが、堤内地における開発では土地利用を推進するため地形は切り崩され、その土地が本来持ってきた河川景観に及ぼすイメージやインパクトが破壊される傾向が見られる。本研究は、今後の開発において地形変化が景観に与える影響を事前に評価できるようにすることを目的とし、多摩川周辺における地形変化に着目し、標高値変化量の分布図・計量地理学的指標・3次元景観透視図という3つの手法から地形変化の規模、特徴、視覚的な影響を定量化し、パターン分類することで視覚的影響を計量地理学的指標を用いて分析することができた。
  • 張 峻屹, 杉恵 頼寧, 藤原 章正, 玉置 善生
    2002 年 19 巻 p. 365-374
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究ではしばしば問題視されるSPの時間的変化に文脈依存性が影響することを心理学的な観点から指摘した. そして, 選択肢間の類似性とそれ以外の文脈依存性 (ここでは過去の選択結果や年齢など個人属性の影響を指す) から構成される相対性効用に基づき, SPの時間的変化を考慮できるr-RP/SP融合モデルを提案した. その結果,(1) 相対性効用に基づく文脈依存性を考慮することの有効性,(2) 文脈依存性はSPの相対重要性パラメータの時間的変化及びモデルの精度に影響すること,(3) 説明変数の数が増えると, 相対重要性パラメータにおける個人間及び時点間のばらつきが大きいことなど, を明らかにした.
  • 交通手段選択行動を対象として
    福田 大輔, 森地 茂
    2002 年 19 巻 p. 375-381
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    公共交通手段の選択行動において, 選択肢の選別がどのような意思決定方略に従って行われているのかを実証的に検討した. まず, 連結型, 分離型, 線型加算型の各方略を確率モデルとして定式化した. また, 選別要因変数を特定化するにあたっては, 選別が意思決定者の主観的な評価要因によって行われているとの仮定のもと, 構造方程式モデルによって選別要因変数を推計する方法を採用した. 以上の設定のもと, 東京都渋谷駅周辺を対象とした意識調査結果を用いて各モデルの妥当性を検証したところ, 認知的負荷の大きい線型加算型方略よりも, 非補償型, 特に分離型の方略の適合度が大きいことが示された.
  • 杉恵 頼寧, 張 峻屹, 岡村 敏之, 藤原 章正, 周藤 浩司
    2002 年 19 巻 p. 383-390
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は、ある特定の会社の社員を対象に、フレックスタイム制度導入後3年間、通勤行動を継続的に調査し、出社時刻選択モデル、退社時刻選択モデルを構築した。その結果、制度導入前の習慣依存性の減衰や、世帯構成と出社・退社時刻との間の関係が小さいこと、出社時刻と退社時刻との間の関係が大きいことなど、いくつか興味深い結果を得ることができた。このように、出社時刻と退社時刻は1日のスケジュールの中で同時に決定しているものと考えられるので、これらの同時選択モデルを定式化し、モデルの推定を行った。これによって、出社・退社時刻の選択において、相互作用が存在することが統計学的に確認できた。
  • 張 峻屹, A. BORGERS, H. TIMMERMANS
    2002 年 19 巻 p. 391-398
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    従来の活動・交通行動モデルでは個人意思決定プロセスが仮定される. しかし, 世帯意思決定において各構成員が互いに影響しあう. また, 限られた時間を各活動に割り当てるとき, 活動間にトレッドオフ関係も存在する. そこで, 本研究では集団意思決定理論と時間配分理論を融合させ, 多項線形効用関数に基づき構成員間及び活動問の相互作用を明示に考慮した操作性が高く, 理論的に一致性のある世帯時間配分モデルを開発した. 特に, 活動により相互作用が異なるため, 本研究では活動を自宅内活動, 自宅外活動 (独立型, 分担型及び共用型) に分けた. 実証分析の結果, 開発したモデルの有効性を確認した. 最後に幾つかの研究課題も指摘した.
  • 内田 賢悦, 加賀屋 誠一, 萩原 亨
    2002 年 19 巻 p. 399-408
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    利用者均衡配分において, 現実的な交差点遅れ, 信号制御, マルチユーザクラス等を表現した場合, リンク間に非対称な相互干渉が存在し, 一般的に解析的な解の安定性・一意性が保証されない問題となる. こういったモデルは, 即座に否定されるべきものではない. すなわち, 解の信頼性を検証した上での適切な適用は, 有効な解析結果を導くと考えられる. 本研究では, 筆者らが構築したスプリット制御を導入した利用者均衡配分を用いて, 数値計算的観点から解の信頼性の検証を行った. その結果, 同モデルでは一意な解は持たないものの, 信頼性のある解が得られることを示した.
  • 内田 武史, 細見 昭, 黒川 洸
    2002 年 19 巻 p. 409-414
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文では、自転車駐輪場所選択行動においてサンプルのセグメンテーションを行った非集計行動モデルを用いて推定を行うことと、セグメンテーションの方法としてAHPの得点を利用することを提案し、その有効性を検証する。
    まずAHP得点を用いてクラスター分析を行い、セグメンテーションを行う。その結果、違法駐輪に関する意識の違いがはっきり分かれている2つのセグメントに分かれた。また、セグメントごとに構築した非集計行動モデルから2つのセグメントの効用関数は明らかに異なっていることを確認した。
    最後に、セグメント化されたモデル用いることの有効性を感度分析による駐輪場所選択確率推移の変動をみることにより検証した。
  • 竹腰 祥紀, 古池 弘隆, 森本 章倫
    2002 年 19 巻 p. 415-421
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    環境問題や交通渋滞などの問題に対する解決策の一つとして、自転車利用の促進が考えられる。本研究では自転車利用が低下する年齢層を対象とし、自転車利用の減少に係る要因を検討する。結果として、4つの要因が挙げられる。現状の制約として自転車利用に物理的な制約を与える移動制約と、自動車への金銭的基準である財政面がある。経験や価値基準による意識の構造として、自転車の利用履歴の継続である習慣性と、モードに対し交通手段以外の価値を与える自転車嗜好性がある。自転車嗜好性は出身都市の人口規模と正の関連があり、それらは自転車利用を促す働きがある。よって自転車利用者の習慣性と自転車嗜好性を考慮した交通政策が必要である。
  • 大森 宣暁, 原田 昇, 太田 勝敏
    2002 年 19 巻 p. 423-431
    発行日: 2002/09/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では, 都心部において特定の活動プログラムを実行する実験を通して, 徒歩・公共交通利用時の情報利用行動の実態と活動パターンの分析を行った. PHSによる時空間行動軌跡データと情報ダイアリー調査により, いつ, どこで, 何を用いて, どのような内容の情報を利用したかを詳細に把握した. 情報利用によるプレトリップ時の活動スケジューリングとリスケジューリングの実態, および活動内容の違いによる情報利用行動の多様性を確認した. また, 現在地と経路確認のために道路上や施設内で配布地図を参照する頻度が高いことや, 複数目的地の最短経路検索が可能な歩行者ナビゲーションにより, 移動距離を削減できる可能性などを明らかにした.
feedback
Top