道路舗装に代表されるアスファルト舗装は, 太陽光の日射エネルギーを吸収し易く, 特に夏期においては路面温度が高くなりやすい. 都市部においてはヒートアイランド現象を含めた都市環境対策として, また, 歩行者に対する歩道空間の熱環境を改善する対策方法として, 路面温度の上昇を抑制する機能を有する舗装の開発が期待されている. ここでは, 吸水・蒸発特性など保水能力に優れた保水性舗装と, 太陽光の日射などによるエネルギー入射量を制御できる技術を応用した遮熱性舗装について, 日照時間や降雨量が異なる時期に屋外における測定を実施した結果, 両舗装は路面温度の上昇抑制に有効であり, 路面からの長波放射量や顕熱輸送量の低減に寄与できることが確認できた.
抄録全体を表示