ペット栄養学会誌
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15 巻 , 1 号
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原著論文
  • 渡邊 学, チェン アイリス, 森 美香子, 上野 絵美, 中村 好孝, 薮本 恵美子, 阿部 佳澄, 椿 真理, 今村 清美, 関森 悦子 ...
    2012 年 15 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2012/04/10
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    イヌ舌組織における遺伝子発現、味覚受容体の構造の検討を行うため、遺伝子発現頻度解析および味覚受容体の構造解析を行った。正常イヌ舌組織よりRNAを抽出し、次世代シークエンサーを用いてシークエンスを行った。シークエンスタグをイヌゲノムへのマッピングを行い各遺伝子の発現頻度を解析した。味覚受容体にマップされたシークエンスタグをもとに味覚受容体TAS2R40遺伝子およびアミノ酸配列を解析した。RNA-seq解析の結果、984,903シークエンスタグを得た。これらを用いてイヌゲノム上へのマッピングを行った。同定された遺伝子の中で、S100 calcium binding protein A8がもっとも高い発現を示した。また、骨格筋系遺伝子、心筋系遺伝子や解毒系遺伝子群の発現が認められた。味覚受容体をコードする遺伝子構造解析を行ったところ、TAS2R40、TRPV1、PKD1は既存の遺伝子構造よりも5' 端側にマップされるタグが認められ、これまでの遺伝子配列情報よりも完全長に近い遺伝子構造が推測された。また、TAS2R40遺伝子がコードするアミノ酸配列の相同性はヒトと76%マウスと62%であった。
  • 田崎 由実, 三浦 直樹, 桃井 康行
    2012 年 15 巻 1 号 p. 7-11
    発行日: 2012/04/10
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    シリカ結石はイヌではまれな尿石とされている。今回、我々は鹿児島県を中心にシリカ尿結石について疫学調査を行った。その結果、鹿児島県内の獣医師やオーナーに対するアンケート調査において、鹿児島県を中心とする地域でシリカ尿結石が多くみられ、その発生の要因として飲料水との関係が示唆された。そこで鹿児島県内の水道水中のシリカ濃度を測定したところ、他地域と比較して著しく高値を示した。またミネラルウォーターについても同様に、鹿児島県が採水地の製品でシリカ濃度が高値のものがあった。実験的にシリカを高濃度に含む水道水の飲水により尿中シリカ濃度の上昇は見られなかったが、疫学調査から、シリカ濃度の低い水を飲水として使用することがシリカ結石発生の予防となると推測した。
  • 大辻 一也, 後藤 亜紗美, 櫻井 富士朗, 伴 武, 大川 雅之, 梅田 智重, 山田 陽介
    2012 年 15 巻 1 号 p. 12-16
    発行日: 2012/04/10
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    近年、イヌの飼育方法が大きく変化している。室内飼育率が増加し、市販のペットフードの給餌率も増加している。このような変化に伴って、イヌの1日当たりのエネルギー要求量 (Daily energy requirement: DER) も変化していると考えられる。そこで、二重標識水 (Doubly labeled water: DLW) 法を用いて、一般家庭で飼育されているイヌの、普段の生活におけるDERを測定した。DLW法はD2Oと H218O 混合物を体内に導入し、Dと18O除去率の違いから、CO2生産を割り出し、エネルギー消費量を求める方法である。この方法の特徴はほとんど拘束することなしに、エネルギー消費量が測定できることである。検討の結果、従来の計算式によって算出されたDERとDLW法で得られたDERは、5個体の内2個体で一致したが、他の3個体ではDLW法で得られたDERの方がやや低かった。しかし、両方法で得られたDERを回帰分析したところ、両者間に有意な相関関係が認められた (R=0.935)。このことは、DLW法がイヌの普段の生活におけるDERを求める有効な手段であることを示唆するものである。両方法でDERに差異を生じた3個体について、差異の原因を検討したが、決め手となる情報は得られなかった。今後被験犬数を増やして検討していく予定である。
解説
  • 石岡 克己
    2012 年 15 巻 1 号 p. 17-23
    発行日: 2012/04/10
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
  • Todd Towell
    2012 年 15 巻 1 号 p. 24-34
    発行日: 2012/04/10
    公開日: 2013/01/25
    ジャーナル フリー
    甲状腺機能亢進症は現在、高齢猫で最も多い内分泌障害として認められている。世界中で発生しているにもかかわらず、この発生機序は依然として不明である。猫の甲状腺機能亢進症の従来の管理方法には、甲状腺摘出、抗甲状腺薬、および放射性ヨウ素がある。手術や放射性ヨウ素が非可逆的な治療法であるのに対し、経口抗甲状腺薬は甲状腺機能亢進の可逆的な管理のため用いられ、その効果を維持させるためには毎日の投薬が必要となる。これら3つの治療方法はいずれも有効だが、リスクを伴わないものはない。最近の研究から、甲状腺機能亢進症の猫に対する第4の新たな治療選択肢の存在が立証されている。低ヨウ素食を給与することで、猫の甲状腺ホルモン濃度が低下し、甲状腺機能亢進症の臨床徴候が緩和される。甲状腺機能亢進症の管理は現在、猫に食事を与えるのと同じほど、安全かつ容易なものである。
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