ペット栄養学会誌
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3 巻, Supplement 号
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  • 1)肥満の発生と飼育状況
    大石 武士, 井上 哲聡, 中山 正成, 重岡 元子, 矢野 史子
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 2-3
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    予防接種のために和歌山および奈良地区の獣医科病院に来院した大型犬について,そのオーナーに品種,性別,年齢,飼育状況などに関するアンケート調査を実施するとともに,予防接種を行った獣医師に対してもボディ・コンディション・スコアー(以下BCS)や健康状態の判定などについて協力を依頼した。得られたアンケート結果を,肥満の指標とされるBCSに基づいて分類集計したところ,診察に当たった獣医師によって体重過剰(BCS 4) あるいは肥満(BCS 5) と判定された大型犬は,それぞれ28%,17%程度の数値を示し,これら両者を合わせると肥満傾向にある大型犬は調査対象の半数近くに達した。また,高齢犬やオスで去勢手術,メスで避妊手術をうけた大型犬にBCS 4やBCS 5と判定される割合が高かった。
  • 2)血液生化学成分の個体分布とB.C.S.
    重岡 元子, 矢野 史子, 井上 哲聡, 大石 武士
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 4-5
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    家庭で飼育されている大型犬の血液生化学成分の分析値の個体分布を調べ,Body Condition Score (B.C.S.) との関係を検討した。199検体の分析結果では,多くがイヌの基準値範囲にあったが,GluとCaは基準値以下のものが30%以上見られ,T-Cho,NEFA,Mgは基準値を超えるものが30%以上見られた。また肥満犬(B.C.S.:4,5)ではT-Cho,HDL-C,Mgが良好犬(B.C.S.:2,3)より高い値を示した。
  • 3)ゴールデンレトリーバーとラブラドールレトリーバーの比較
    重岡 元子, 矢野 史子, 井上 哲聡, 大石 武士
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 6-7
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    ゴールデンレトリーバー種69頭,ラブラドールレトリーバー種41頭のアンケート調査結果と血液生化学成分の測定結果から,犬種の違いによる特徴を比較検討した。両犬種ともに,肥満傾向が強いが,脂質代謝には犬種により差があるようであった。またラブラドール種はC a 含量が低く,骨疾患の危険性が高いようであった。
  • 木村 透, 波多野 義一
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 8-9
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    ビーグル犬1頭にフィーディングチューブを経鼻的に胃まで挿入し,経鼻胃カテーテルとした。難消化性澱粉として,難消化性デキストリン(IDD)およびβ-サイクロデキストリン(β-CD) を用いた。また,可溶性澱粉を対照とし,さらに比較としてグルコースを選んだ。いずれの被検物質も投与濃度は,20%水溶液として,100mlずつ投与し,被検物質投与前および投与後15,30,60,90,120,180分後に血糖値を測定し,Glycemicindex(Gl) も算出した。その結果,IDDの投与では,投与15分後,血糖値の上昇を認めたが,その後急速に低下し,投与60分後には投与前値に復した。β-CDでは,血糖値の変化は一切認められなかった。また,2 種の難消化性澱粉にはGlの明瞭な減少も認められた。以上の澱粉負荷試験成績から,難消化性澱粉,特にβ-CDはビーグル犬の血糖値の上昇を抑制する効果があることがわかった。
  • 當真 嗣平, 新城 明久
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 10-11
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    サトウキビの搾り粕であるバガスをペットの食物繊維源として利用する可能性を検討した。そのため蒸煮処理微粉末バガスを飼料に10%配合してマウスに給与し,成長,繁殖および諸臓器重量に与える影響を調べた。マウスは3週齢で離乳し同腹からバガス区と対照区に分け0世代から1世代まで飼育した。体重は,0世代では雌雄とも対照区とバガス区間に差はみられなかったが,1世代で雌では3,4週齢が,雄では4週齢においてバガス区が対照区と比べ軽くなった。諸臓器重量は,0世代で差はみられなかったが,1世代では雄の大腸,雌の大腸と小腸でバガス区が対照区と比べ重くなった。比体重値でみると,O世代では重量と同様に差はみられなかったが,1世代でバガス区の雄の大腸,雌の大腸と小腸の比体重値が対照区と比べ高くなった。分娩率と育成率は,対照区,バガス区ともに100%だった。また,産子数に差はみられず,奇形も確認されなかった。以上の結果から蒸煮処理バガスを給与することによる悪影響はみられず,食物繊維源として利用可能であると考察した。
  • 浅沼 成人, 河戸 勝, 日野 常男
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 12-13
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    イヌ・ネコの腸管内の酪酸生成に着目し,種々の観点から重要な酪酸生成菌と考えられるButyrivibrio fibrisolvens の存在の有無および菌数について調べた。即ち,ペットフードを供試した成イヌおよび成ネコの糞中の菌数を競合PCRにより測定した。乳酸生成量に基づいて分類されているB.fibrisolvensの2つのグループのうち,乳酸生成の少ないグループの株は検出できなかった。しかし,乳酸生成の多いグループの菌株の標的DNAは糞中総DNAの5x10-4および3x10-4のレベルで検出された。加熱した糞サンプルにB.fibrisolvensをもともと存在していた菌数と等しくなるように添加して培養した場合の酪酸生成量は非加熱の糞サンプルを培養した場合の酪酸生成量の30%であった。従って,イヌ・ネコの腸管内における酪酸生成は,B.fibrisolvensよりもそれ以外の菌によるところが大きいと考えられる。
  • 後藤 健, 山手 貴代, 成川 祐夏子, 舟場 正幸, 入来 常徳, 波多野 義一, 阿部 又信
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 14-15
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    メチオニンあるいは塩化アンモニウムをドライキャットフードに添加すると,尿のストラバイト活性積が低下し,尿中ストラバイト結晶数も減少した。しかし,結石の核となり得る尿不溶性の有機成分濃度には変化がなかった。
  • 鈴木 達也, 舟場 正幸, 後藤 健, 入来 常徳, 波多野 義一, 阿部 又信
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 16-17
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    ネコにCP含量55%DMのドライフードを給与すると,29%DM食給与時よりストラバイト活性積が減少し,尿中ストラバイト結晶数は濃度および日量とも減少した。また,尿を遠沈して求めた不溶性成分の濃度も減少したが,これは塩酸可溶性および不溶性の両画分の減少によるものであった。
  • 井上 達志, 林 佳美, 石田 光晴
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 18-19
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    市販ドライキャットフードに鰹節を20%および40%添加してネコに給与し,無添加のフードあるいは猫下部尿路疾患(FLUTD)対応フードとストラバイト尿石形成の及ぼす影響について比較した。塩基過剰度(BE) は鰹節20%の添加でFLUTD対応フードと同等でありこれらを摂取したネコでは無添加の場合と比べて尿中固形分およびストラバイト結晶が有意に少なくなった。
  • (1)ウエットフードの場合
    杉原 圭樹, 水口 永久, 入来 常徳, 舟場 正幸, 阿部 又信
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 20-21
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    成ネコに缶詰フードを給与し,5日間の予備期後1,2,3週目の見かけの消化率を比較した。その結果,乾物,粗蛋白質,粗脂肪の消化率は期間で差がなく,全糞採取法とCr2O3標識法による測定結果もよく一致した。
  • (2)ドライフードの場合
    水口 永久, 杉原 圭樹, 入来 常徳, 舟場 正幸, 阿部 又信
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 22-23
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    成ネコ6頭にドライフードを給与し,5日間の予備期後1,2,3週目の見かけの消化率を比較した。その結果,全糞採取法による乾物,粗蛋白質,NFEの消化率は1週目より2週目で高く,3週目は1週目より低下する傾向を示した。一方,Cr2O3標識法による各成分の消化率は全期を通して安定していた。
  • 池田 周平, 安野 和幸, 祐森 誠司, 栗原 良雄, 伊藤 澄麿
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 24-27
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    ウサギの食糞は飼料の消化率を算出するうえで問題行動となる。そこで,本試験は食糞行動の阻止が幼兎の成長および飼料消化率に及ぼす影響を知る目的で行った。供試ウサギは幼兎9頭(813-1124g) を用いた。ウサギは対照区( 食糞許容) ,食糞阻止で採取軟糞(ソフトフェーセス)給与区(SF給与区),食糞阻止区の3試験区に3頭ずつ配分した。食糞の阻止はエリザベスカラーを用いた。供試飼料はNRC飼養標準に基づいてCP量16%,TDN量65%に調製した。飼料は体重の約4%量を1日2回(朝・夕)に分けて給与した。試験期間は42日間(消化試験は最終の7日間)とした。試験期間中体重は週に1回測定し,飼料摂取量,糞量は毎日測定し,SF区および食糞阻止区は硬糞(ハードフェーセス:HF)とSFに区分して重量を測定した。消化率は全糞採取法で求めた。一般成分分析は常法で行った。増体量は他の2区に比べ食糞阻止区が有意に少なかった。飼料摂取量は他の2区に比べ食糞阻止区が有意に少なかった。飼料効率は食糞阻止区が有意に低かった。粗繊維は3試験区とも負の消化率となったが対照区が最も高かった。他の成分の消化率では粗タンパク質,可溶無窒素物,熱量が食糞阻止区で有意に低い結果となった。SFを給与することにより成長,消化率にかなりの改善がみられたことから,食糞行動は不足する養分(ビタミン等の微量成分)を補うと共に消化生理にかなり影響することが判明した。
  • 祐森 誠司, 福井 麻紀子, 池田 周平, 門司 恭典, 栗原 良雄, 伊藤 澄麿
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 28-30
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    本試験はウサギの繁殖能力に対する給与栄養量の影響を検討するために行った。供試ウサギは東京農業大学農学部畜産学科家蓄飼養学研究室で維持していた成ウサギ8頭を用いた。供試飼料はCP量12%,TDN量55%とNRC標準量を満たす対照区と,CP量16%,TDN量65%と対照区を上回る栄養量の高栄養区の2種類を調製した。飼料は1日2回(朝・夕)給与し,自由に摂取させた。試験期間は30日間とし,夏と秋の2回実施した。各試験期間中の飼料摂取量は毎日,体重は週1回測定した。精液の採取は試験終了前1週間に3日おきに3回行い,採取後直ちに一般性状検査を行った。本試験結果からは精液性状に有意な差は認められなかったが,これは飼料摂取状況から摂取栄養水準の違いがウサギに反映されていなかったためと推察された。
  • 左向 敏紀
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 32-34
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    糖尿病(diabetes mellitus:DM)は膵臓のランゲルハンス島β細胞から分泌されるインスリンが相対的または絶対的に不足した時に起こり,生体内の糖質・脂質・蛋白質などの代謝異常を引き起こす疾病である。血中ブドウ糖値は腎閾値の160-200mg/dLしを越え・尿中に排泄される。多尿,多飲,脱水などを引き起こす。またブドウ糖の不足により蛋白質からの糖新生体蛋白の消失が起こる。また体脂肪は肝臓へ動員され,ケトン体の生成,脂肪肝の原因となる。
    糖尿病の治療目的はただ単に,生命を維持すうだけの治療ではなく・合併症発生の可能性を低くするため,日内血糖値を正常に近い変動内にし,Quolity of Lifeをめざす必要がある・我々は,治療目標随時尿糖(-),血中グルコース値150mg/dL以下,最低血糖値50mg/dL以上としている。
    糖尿病の食事療法は治療の基本であり,病型やインスリン等の薬物使用の有無に関わらず行う必要がある。食事療法目的は高血糖時間・変動を少なくし,体内におけるインスリン必要量を節約することである。しかし,インスリン非依存性糖尿病(non-insulindependent diabetesmellitus:NDDM)とインスリン依存性糖尿病(insulin dependent diabetes meliitus:lDDM)により理論も実際も異なる。
  • 小方 宗次
    2000 年 3 巻 Supplement 号 p. 35-38
    発行日: 2000/06/30
    公開日: 2012/09/24
    ジャーナル フリー
    食物アレルギーには,I型アレルギーが実証されている。食物アレルゲンに応答して産生されたIgEが皮膚,腸ほか全身の肥満細胞に感作して発症する。食物に対してのIII型,IV型過敏反応も認められているが見解は一致していない(Reedy&Miller1989).
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