石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
26 巻, 3 号
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  • 平田 光穂
    1983 年 26 巻 3 号 p. 163-173
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    本論文は多成分系の蒸留に関する著者の研究をまとめたものである。
    第1章では普通の蒸留塔および抽出蒸留システムの自由度がもとめられている。すなわち, 蒸留計算を始めるにあたって与えることができる設定値の数 (自由度と呼ばれる) は1本の普通の蒸留塔 (Fig. 1) に対しては
    10+m+n1+n2
    であり, 2本の蒸留塔からなる抽出蒸留システム (Fig. 2) に対しては
    26+2m+n1+n2+n3+n4+n5
    となることをしめした。これらにおいてmは成分の数であり, niは蒸留塔の各部における段数である。これらの自由度から各部分の圧力や原料の組成など当然指定しなければならないものを差し引くと, 普通の蒸留塔では残りは4となり, 抽出蒸留システムでは14となる。これらを満たす最も簡単でまた最も良い方法は次の通りである。
    普通の蒸留塔では濃縮部と回収部の段数2個と還流比と留出量計4個を与える。
    抽出蒸留システムでは各部の段数5個と, 各塔の還流比2個, 留出量2個, 溶剤の量 (Fig. 2ST9) 1個計10個と, 各塔への原料 (ST1, ST5) の温度2個, 溶剤 (ST9) とメイクアップ溶剤 (ST7) の温度2個総計14個を与える。
    第2章では著者らによるグループ•リラキゼイション法について述べた。この方法は抽出蒸留のような非理想性の強い系には最も適した方法である。基礎式はEqs. (6), (7), (8) で, Fig. 3および Fig. 4にしめしたような最も一般化された塔に対して導びかれている。これらの式でωkijはグループ•リラキゼイション因子と呼ばれ, そのもとめ方は2.2の Step 7にしめされている。例1には5成分系蒸留の例をあげて, 結果はFig. 5にしめした。
    第3章ではグループ•リラキゼイション法を抽出蒸留系に適用する方法につき述べ, 例2としてはメタノールとアセトンを水を溶剤として分離する場合をあげ, 結果は Fig. 6にしめした。
    第4章には, これらの蒸留計算をおこなうにあたって不可欠である気液平衡関係に関する著者らの研究を簡単にまとめた。
  • 流動層における酸化鉄の還元と酸化
    鈴鹿 輝男, 井上 幸夫, 相澤 史朗, 尾崎 博己
    1983 年 26 巻 3 号 p. 174-180
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    前報1)で, 触媒中の酸化鉄の還元および酸化を媒介とした水素発生を伴う重質油分解プロセスを提案した。このプロセスが工業化可能か否かについて検討するために流動層実験を行った。
    Table 2に示す組成を持つラテライト触媒上でクウェート減圧残油の分解を行いTable 4に示す収率を得た。この収率は酸化ニッケル鉱石上で得られた結果3),4)と類似である。
    再生塔入口の酸素と炭素のモル比に対する酸化鉄の還元率をFig. 3に示すが, この図から流動層と固定層でほとんど差がないことがわかる。また, 再生塔出ロガス中のCO2/CO比と酸化鉄の還元率との関係は, Fig. 4に見られるように平衡曲線とよく一致している。
    H2O/Cモル比が増加すると水素発生量は増加するが, スチーム転化率は減少する (Figs. 6, 7)。酸化第一鉄はスチームによって酸化されて四三酸化鉄になり水素を発生するが, 触媒滞留時間が短かかったため, 一部の酸化第一鉄が未反応のまま残っていた (Fig. 8)。
    触媒の耐久性について検討するため, 分解-再生-水素発生の一連の反応を5回繰り返したが, 水素発生量の変化はほとんど無く (Table 5), 触媒のかさ比重も一定であった (Fig. 9)。Fig. 10に見られるように, 反応繰り返しにより触媒強度の向上が認められている。
    以上の検討から, このプロセスに要求される反応は, 流動層反応器で通常用いられる反応条件下で十分に進行することが明らかである。
    水素発生量は約210Nm3/kl-減圧残油と推定され (Table 5), この水素量は本プロセス自体から得られる分解油の脱硫に要する量の約2倍である。
  • 重質油分解プロセスにおける硫黄の挙動
    鈴鹿 輝男, 井上 幸夫, 相澤 史朗, 尾崎 博己
    1983 年 26 巻 3 号 p. 181-187
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    水素発生を伴う重質油分解プロセスについて研究してきたが10),11), 重質油中には多量の硫黄が含まれているので, このプロセスにおける硫黄の挙動について検討した。
    分解塔では, 原料油中に含まれている硫黄の大部分が560°C+の分解油およびコーク中へ移行した (Table 3)。Fig. 6に見られるように, 分解反応後の触媒をサルファー•プリント分析したところ, 金属硫化物は検出されなかった。コーク付着触媒中の硫黄含量 (SC) と分解塔における触媒滞留時間 (θS)の関係をFig. 2に示す。クウェート減圧残油の場合とアガジャリ減圧残油の場合とで別な直線が得られたが, これは原料油の硫黄含量の違いによるものであろうと考えられる。
    再生塔では, 触媒上に付着したコーク中の硫黄が部分燃焼して, 二酸化硫黄, 硫化水素, 硫化カーボニルのようなガス状硫黄化合物を生成する。これらの硫黄化合物は酸化第一鉄と反応し, 硫化鉄を生成して触媒中に捕そくされる。再生塔出ロガス組成をFig. 3に示すが, ガス中の硫黄含量は約200ppmであり, これは再生塔へ供給した硫黄の0.35%に相当する。これに対して, 炭素のガス化率は58%であり, 硫黄の捕そく割合が高いことがわかる。
    水素発生塔では, スチームとの反応によって硫化鉄が一部脱硫される。その脱硫率は次式の平衡によって決まる (Fig. 4)。3FeS+4H2O=Fe3O4+3H2S+H2 このプロセスにおける硫黄の挙動はFig. 10に示すようになると推定される。
  • 焙焼による硫化鉄の脱硫を含む新しい分解プロセスの提案
    鈴鹿 輝男, 石橋 泰, 吉岡 進, 大瀬 秀隆, 村上 正, 尾崎 博己
    1983 年 26 巻 3 号 p. 188-194
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    硫黄分の多い重質油を鉄含有触媒上で分解すると, 触媒中に硫化鉄が蓄積することは前報1),2)で報告した。ここでは硫化鉄の脱硫手段として空気による焙焼を含む重質油分解プロセスについての検討結果を報告する。
    分解塔の中では水素発生と重質油分解が主な反応であるが, 水素発生は重質油分解時に起こる脱水素反応によるものと酸化第一鉄とスチームの反応によるものとが考えられる。そこで, 流動化ガスの種類を変えて, それぞれの反応による水素発生量を求めたところ, Table 6に見られるように, 脱水素反応による水素発生量が30Nl/kg-原料油, 酸化第一鉄とスチームの反応による水素発生量が180Nl/kg-原料油と推定された。
    再生塔に供給するコークと流動化空気の比 (O2/C) を変えることにより再生塔内の雰囲気をFig. 3に示すように制御して, 再生塔出口ガス中のCO2/CO比と分解塔における酸化第一鉄とスチームの反応に基づく水素発生量の関係を求めたところ, Fig. 2に見られるようによい相関が得られた。
    焙焼塔では, Fig. 6に示すように硫化鉄は焙焼によって容易に脱硫され, 反応条件を選択することによってある程度コークの燃焼を抑制することが可能であることが判明した。
    これらの実験結果に基づいて, 含硫黄重質油の分解, 水素発生, 触媒上コークの部分酸化, ガス状硫黄化合物の触媒への固定, そして硫化鉄の焙焼から成る新しい分解プロセスを提案した。
  • 島田 広道, 佐藤 利夫, 栗田 穣, 葭村 雄二, 西嶋 昭生, 藤堂 尚之
    1983 年 26 巻 3 号 p. 195-200
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    石炭直接液化プロセスの前処理として乾式加熱処理を行い, 脱炭酸, 脱水が石炭の性状におよぼす影響を調べるとともに, 加熱処理後の石炭を用い液化反応実験を行うことにより加熱処理が石炭液化反応におよぼす影響を検討した。この結果, 200°C以下の低温加熱処理でも脱炭酸の効果が上がる一方, 処理温度の上昇とともに熱重合, 軽質分の揮発が進みオイル分収率, 液化物収率が減少することなど両者の相関が明らかになった。またこれらの影響は炭種により異なり太平洋炭 (歴青炭) の場合は熱重合を防ぐため250°C以下, ヤルーン炭 (褐炭) の場合は軽質留分の揮発を防ぐため200°C以下の加熱処理が望ましいことが明らかになった。
  • 持田 勲, 岩元 研治郎, 光来 要三, 竹下 健次郎
    1983 年 26 巻 3 号 p. 201-210
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    カフジ減圧残油および同油から誘導される一連の改質ピッチと種々の低石炭化度炭との共炭化をおこない生成するコークスの光学組織の展開程度から, 各石炭に対する一連の改質ピッチの修飾能を評価した。カフジ系の改質ピッチ中では水素化処理を施した HTA-2 が最も修飾能が高かった。一連の改質ピッチを含む添加剤の化学構造とその修飾能を調べ, 高い修飾能発現のためには, 芳香族性, 水素供与能, 炭化収率の増大が必要であることがわかり, 修飾能の低かった HTA-1 およびユリカピッチに対し, さらにそれぞれ塩化アルミニウム, 水素化処理を施した。その結果, 微溶融炭に対しては修飾能が大幅に増大した改質ピッチが得られた。
  • 水素移行性溶媒の効果
    加部 利明, 永井 正敏, 加部 八恵子
    1983 年 26 巻 3 号 p. 211-215
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    重質の大慶原油を水素化分解し軽質油の収率向上のため, テトラリン等の水素移行能を有する溶媒の添加効果およびその機構を明らかにすることを目的とした。Al2O3担持 Co-Mo, Ni-Mo, Ni-W 系触媒を用い, オートクレーブ中, 400°C, 100kg/cm2の条件下で大慶原油に等量の水素移行性溶媒を加えて水素化分解反応を行い, 溶媒の添加効果を調べた。その結果, ナフサ留分の収率に対して溶媒の添加効果が大きく, 無溶媒<ジエチルベンゼン<トルエン≒デカリン≒テトラリンの順にその収率は増加したが, 灯軽油留分の収率はほとんど変わらなかった。また, 残油の窒素濃度は溶媒の種類によってほとんど変化しなかった。
  • 金属担持Y型ゼオライト触媒によるチオフェンの水素化脱硫反応
    杉岡 正敏, 青村 和夫
    1983 年 26 巻 3 号 p. 216-220
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    ゼオライトの脱硫触媒としての可能性を検討するために, 水素還元処理した種々の遷移金属イオン交換Y型ゼオライト(Ni°Y, Co°Y, Cu°Y, Ag°Y, Fe°Y, Cr°Y) によるチオフェンの水素化脱硫反応を反応温度400°Cで行った。この結果, 最高活性の序列はNi°Y>Co°Y>Cu°Y>Ag°Y>Fe°Y, Cr°Y≈0であったが, いずれの触媒もパルス回数の増加とともに脱硫活性は低下する傾向にあった (Fig. 1)。そこで高い活性を示したNi°Y, Co°Yを還元前に種々の温度で熱処理すると活性は若干低下するが, パルス回数に対する活性の低下はかなり改善されることがわかった (Figs. 2, 3)。600°Cおよび700°Cで熱処理したCo°YおよびNi°Yは高い活性と比較的安定な活性を示したので, これらのMe°Y触媒のチオフェン水素化脱硫活性をNi-SiO2•Al2O3触媒, Mo-SiO2•Al2O3触媒および市販のCoO-MoO3-Al2O3触媒 (Girdler 社 G-35Bおよび Ketjenfine 社K-124) と比較すると, Ni°YおよびCo°Yはこれらの触媒よりも高い活性を示すことがわかった(Fig. 4)。
    一方, Ni°YおよびCo°Yを反応温度であらかじめ2ccの硫化水素で硫化すると, チオフェンの水素化脱硫反応には活性を示すが, シクロヘキサン, n-ヘキサン, ベンゼンの水素化分解およびエチレンの水素化反応には不活性になった (Table 1)。さらにNi°YおよびCo°Yに5wt%のMoO3, NiOを含浸法で添加しても顕著な脱硫活性の向上は認められなかった(Table 2)。
  • ニッケル担持Y型ゼオライト触媒によるチオフェンの水素化脱硫反応
    杉岡 正敏, 佐々木 光祐, 青村 和夫
    1983 年 26 巻 3 号 p. 221-227
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    ニッケル担持Y型ゼオライト触媒 (Ni°Y) によるチオフェンの水素化脱硫反応 (HDS) をパルス反応器を用いて反応温度400°Cで行った。この結果, Ni°YはチオフェンのHDSに対して高い活性を示し, 生成物は硫化水素, エチレン, プロピレン, ブテンなどであった (Fig. 1)。Ni°Yの初期活性はNiYの焼成温度が700°C以下では焼成温度によりあまり変化がないが, 800°Cではゼオライトの構造破壊のため急激に低下した(Fig. 2)。さらに450°C以上の温度でNiYを水素還元したところ, Ni°Yの初期活性は水素還元温度が上昇するにつれて低下する傾向にあった (Fig. 3)。またNi°Yはエチレンの水素化およびベンゼンの水素化分解に対して高い触媒活性を示すことにより, NiY中のNi2+イオンは金属ニッケルに還元されていることが明らかであったが, 反応の途中で少量の硫化水素を注入すると両者の反応は著しく抑制された(Fig. 1)。
    一方, 赤外吸収スペクトルで水素還元によるNiYの表面構造の変化を検討したところ, 200°C付近の還元温度よりNiYは還元され始め, 3,640cm-1に新たに水酸基が生成した。この水酸基に基づく吸収強度は還元温度の上昇とともに増加するが, 400°C以上ではほぼ一定となった (Fig. 4)。ピリジン吸着のIRスペクトルよりこの3,640cm-1の水酸基は酸性質を有していることがわかった (Fig. 6)。また450°Cで水素還元したNi°Yを300°Cで硫化水素で硫化しても水酸基領域にはほとんど変化はみられず (Fig. 5), また硫化水素処理後のピリジン吸着のスペクトルでもNi°Yとほとんど変化がみられなかった (Fig. 6)。これらのことより, Ni°Yを硫化水素で処理するとNi°Y中のNi°はNiSまたはNi3S2に変化するが, 触媒の酸性質は変化しないことがわかった。
    以上の結果より, チオフェンのHDSが定常的に進行している状況ではNi°YはHDSの生成物である硫化水素で硫化され, HY型ゼオライトに硫化ニッケルを担持した触媒と類似の構造に変化しているものと考えられた。さらにこのような状態にあるNi°YによるチオフェンのHDS機構を考察した。
  • 菊地 英一, 和田 浩, 藤城 光一, 千葉 敏英, 森田 義郎
    1983 年 26 巻 3 号 p. 228-234
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    一酸化炭素と水蒸気とから液体炭化水素の合成 (ケルベル-エンゲルハルト合成) を目的として, 沈殿鉄触媒を用いて前処理条件の影響, および本合成における沈殿鉄触媒の挙動を検討した。反応は固定床流通式反応装置を用い, 触媒組成の分析はX線回折により行った。その結果, 本合成においては鉄触媒の一酸化炭素還元が有効であることがわかった。活性点は還元された鉄であることが示唆され, 合成中における活性劣化は水蒸気による鉄の酸化が原因と考えられた。また, 沈殿鉄触媒への銅, カリウムの添加は活性劣化を抑制するにはいたらなかった。
  • 山口 伸次, 平川 誠一
    1983 年 26 巻 3 号 p. 235-242
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    油層内流体の流れをシミュレートするモデルの一つに, 電気的アナログモデルがある。これは, 油層内流体を支配する関係式と, 電気的流れを支配する関係式が相似であることに基づくものである。従来から, いくつかの油層にあわせたモデルがつくられ, 生産挙動予測などに利用されてきた。本論文では, フラクチャー油層の諸特性解明の一助として, 電気的アナログモデルの有用性を検討するため, 2種の電気的アナログモデルをフラクチャー仮想油層を対象として製作した。一つは, 水平放射状流のみを考慮し, フラクチャー特性をマトリックス特性と平均化してくみこんだモデルであり, 一つは水平放射状流と垂直流とを考慮し, フラクチャー特性とマトリックス特性を, 個々にくみこんだモデルである。これらのモデルを用いて, プレッシャー•ドローダウン•テストのシミュレーション実験をおこなった。その結果を, 著者らが既に開発した数値モデルと比較検討したところ良い一致をみ, とくに, 後者のモデルについては, 広い時間領域において, よく一致した。理論的には, 電気的アナログモデルのなかに, 複雑な形態のフラクチャーをもくみこむことが可能であることが明らかとなった。また, 将来アナログモデルは数値モデルなど, ほかの手法とくみあわせることにより, 複雑な油層の諸特性解明の一手法として, 利用しうる可能性を秘めていると考える。
  • 杉山 和夫, 加藤 清雄, 三浦 弘, 松田 常雄
    1983 年 26 巻 3 号 p. 243-246
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    各種の固体酸触媒を用いて, メタノールと tert-ブチルアルコールとの分子間脱水反応によりメチルtert-ブチルエーテル (MTBE) の気相合成を試みた。触媒探索の結果, シリカアルミナやゼオライトよりも12-タングストリン酸や12-タングストケイ酸のような配位元素にタングステンを用いたヘテロポリ酸が最も多くMTBEを生成した。そしてタングステンとモリブデンとを混合配位したヘテロポリリン酸触媒ではモリブデンの割合が増加するにつれて活性劣化が起こり, また対陽イオンを変えた各種の金属塩触媒では, 遊離酸の脱水活性を上回ることはなかったが, Na, K, Mg等の金属塩が高い活性を有することが明らかとなった。
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