文献検索の時間がない忙しい臨床医のために, 効率的に情報を得るための新しい情報源(EBM情報源)が作られてきた。このようなEBM情報源にはタイムラグがある。一方, 新興感染症に関する情報などの緊急性の高い医療情報も大量に流通するようになってきた。臨床医は様々なメディアを使って, 臨床で必要な情報を得ているが, EBM情報源に緊急医療情報が反映されていれば, 臨床医の負担は軽減できる。私たちは, EBM情報源の例として, The Cochrane LibraryとClinical EvidenceとUpToDateを取り上げ, SARSと西ナイル熱とホルモン補充療法について, 情報の信頼性や最新性について調査した。その結果, 3つのサンプルについては, UpToDateが最新情報も反映して, 緊急医療情報に対応できていることがわかった。図書館員はこのようなEBM情報源の性格を理解し, 臨床医にアドバイスすることが必要である。
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