植物学雑誌
Online ISSN : 2185-3835
Print ISSN : 0006-808X
ISSN-L : 0006-808X
40 巻 , 474 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 本田 正次
    1926 年 40 巻 474 号 p. 317-329
    発行日: 1926年
    公開日: 2007/06/18
    ジャーナル フリー
    116) みやまはるがや (新稱)
    信州荒川岳ノ産。苞頴ガ全然平滑ナノデはるがやト區別ガ出來ル。歐洲産ノ Anthoxanthum gracile, BIVONA ニ似テ居ルガ花軸ニ毛ノ無イ點ガ違フ。Anthoxanthum nipponicum, HONDA ト云フ學名ヲ與ヘタ。コレハ内苞頴ガ不明ノ三脈ヲ有スル種デアルガ、朝鮮ニハ、顯著ニ三脈ヲ有スル變種ヲ産スル。A. nipponicum var. Furumii, HONDA (朝鮮みやまはるがや) ト呼ブ。
    117) たかねかうばう
    MAXIMOWICZ 氏ガ Hierochloe japonica トシテ發表シタモノデアルガ、第三及第四ノ護頴ガ空虚ナル點ヲ以テ、HACKEL 氏ノ改名 Anthoxanthum japonicum, HACKEL ニ從フ事ニシタ。
    118) たいわんはるがや (新稱)
    みや委はるがやニ似テ居ルガ、小花梗ニ毛ノアル點デ區別サレル。臺灣阿里山ノ産デ、Anthoxanthum formosanum, HONDA ト云フ。因ニ此ノ屬ハ臺灣デハ新見出シデアル。
    119) おほみやまかうばう (新稱)
    みやまかうばうニ似テ小穗ノ長大ナモノ。北海道ニアリ、Hierochloe alpina var. monstruosus, KOIDZUMI トシテ發表サレタモノデアルガ別種ト認メル。
    120) はねがや
    樺太、北海道、本州、朝鮮、支那、滿洲地方ニ分布スル禾本デ、從來 Stipa sibirica var. effusa, MAXIMOWICZ ト稱シ、又ハ S. sibirica, LAMARK ト混同サレタモノデアルガ、中井氏ガ手記サレテ居ル通リ、stipa effusa, NAKAI トスベキモノデアル。葉ガ長大デ、圓錐花序ハ開張スル性質ガアル。
    121) やぶねずみがや (新稱)
    肥後球磨川沿岸ノ森林中ニ自生スルねずみがやノ巨大ナモノデアル。高サ二百糎ニ達シ、他ノ植物ニ倚リカカツテ生ヘテ居ル。前原勘次郎君ノ採集ニカカリ新學名ヲ Muehlenbergia incumbens, HONDAト云フ。
    122) ひげしば
    porobolus ciliatus, PRESL 又ハ S. ciliatus var. japonicus, HACKEL 等ト呼バレテ來タモノデアルガ、Vilfa pilifera, TRINIUS ニ基イタ學名 sporobolus viliferus, Kunth ヲ用ヒネバナラヌ。
    123) ふさがや
    Cinna pendula, TRINIUS デ通ツテ居ルモノデアルガ、コレモ先取権ノ上カラ Agrostis latifblia, TREVIRANUS ヲ基トシタ Cinna latifolia, Grisebach ヲ用ヒタ方ガヨイ。
    124) こぬかぐさ
    Agrostis alba, Willdenow ノ通リ名ヨリモ Agrostis palustris HUDSON ノ方ガ古イ。從テ有芒ノAgrostis alba var. aristata, BOISSIER ハ Agrostis palustris var. aristata, HONDA (のげこぬかぐさ) ト改マルベキモノデアル。
    125) にひたかこぬかぐさ
    Agrostis canina var. formosana, HACKEL 又ハ Agrostis transmorrisonensis, HAYATA 等、スベテ Agrostis canina var. mutica, GAUDIN トスベキモノ。
    126) にひたかぬかぼ
    臺灣産 Agrostis morrisonensis, HAYATA ハ Agrostis flaccida, HACKEL (みやまぬかぼ) ノ無芒ノ變種ト思ハレルノデ Agrostis flaccida var. morrisonensis, HONDA ト改メル。
    127) いはきのがりやす (新稱)
    陸奧岩木山ニ産スル新種デ Calamagrostis aspera, HONDA ト云フ。莖ヤ葉ガ著シク粗〓デ葉鞘ヤ葉ノ上面ニ密毛ノアルノガ特長デアル。
    128) たちいはのがりやす (新稱)
    ひめのがりやすニ近イモノデアルガ、葉ガ狹ク内卷シ、且直立スル特性ガアル。學名ヲ Calamagrostis orthophylla, HAYATA et HONDA ト云ヒ、本州中部以南ノ山地ニ自生スル。
    129) たいわんやまあは (新稱)
    やまあはノ芒ハ苞頴ヨリモ短ク、總苞毛ハ護頴ヨリモ長イガ、たいわんやまあはデハ芒ガ苞頴ヨリモ長ク、總苞毛ガ護頴ヨリ短イ。新種トシテ Calamagrostis Pseudo-Epigeios, HONDA ト命ズル
    130) にひたかのがりやす (新稱)
    Calamagrostis formosana, HAYATA ト混同サレテ居タモノデアルガ、莖ノ花穗ニ接スル部分ガ平滑ナル點、花序ノ枝椏ガ殆ンド平滑ナル點、外苞頴ガ一脈デ、内苞頴ガ明カニ三脈ヲ有スル點等デ、Calamagrostis niitakayamensis, HONDA ト命ジナ區別スベキモノト思フ。
  • G. Koidzumi
    1926 年 40 巻 474 号 p. 330-348
    発行日: 1926年
    公開日: 2007/06/18
    ジャーナル フリー
  • 小倉 謙
    1926 年 40 巻 474 号 p. 349-359
    発行日: 1926年
    公開日: 2007/06/18
    ジャーナル フリー
    一、たかわらびノ莖ハ爬行スル根莖ヨリ成リ、全面金色ヲ呈スル毛茸ヲ以テ密蔽セラル。葉及ビ根ハ、莖ノ爬伏性ニ影響セラレズシテ放射的ニ生ズ。
    二、莖ノ中心柱ハ管状乃至網状中心柱ニシテ、葉跡ハ中心柱ヨリ一帶トナリテ出デテ後分裂スル故、葉隙ト中心柱トノ限界ハ明瞭ナラズ。髓走條及ビ皮走條ナシ。
    三、へご科植物ニ特有ナル莖中心柱内外ノ厚膜組織ハ之ヲ缺如ス。
    四、葉跡ハ葉隙ヲ界スル中心柱環外面ノ隆起ニ始マリ、ソノ部ノ分裂ニヨリテ多數ノ葉跡トナル。コノ隆起ハ最初上面ヲ缺ケル圓弧状ノモノナルガ、ヤガテ上面ノ兩端ガ内方ニ隆起シ、中心柱ヨリ分ルルニ際シテハ心臓形トナル。分裂後モソノ位置ヲ保留スリモ、分裂ニ際シテ兩側ニ括レヲ生ジ、上下兩列帶ノ別ヲ生ズ。
    五、根跡ハ葉隙邊縁ノ隆起セル部即チ葉跡ノ基部ノ外面ヨリ出ヅ。
    六、葉柄基部ニ於ケル維管束ハ、下方ニ半圓状ニ排列セル一列ノ下列條ト上方ニ三角形状ヲナセル二群ノ上列帶トヨリ成ル。コノ三角形ノ一邊ハ上方ノ彎入ニヨリ、一邊ハ側方ノ彎入ニヨリテ生ジ、下列帶ノ側方ノ兩端モ多少内方ニ彎入ス。
    七、葉柄ニ於テ斯クノ如キ分離セル維管束條ヲ有スルハ、ソノ基部ニ於ケル小部分ニシテ、少シク上方ニ於テハ、互ニ連續シテ波状トナルモ、側方ノ彎入セシ部即チ上下兩列帶ノ界ハ暫ク連絡セズ。然レドモ、葉柄ノ中頃ニ至レバ、コノ部モ連絡シテ一帶トナリ、先端迄ソノ輪廓ヲ有ス。但シ、側方ノ上下兩列帶ヲ界スル凹ミハ葉軸ノ先端迄著シクアラハル。
    八、葉軸維管束ヨリ小葉柄ノ分枝スル時ハ、前者ノ上下兩列帶ノ角隅ヨリ小條ガ別々ニ括レ切レ、之等ガ連絡シテ一帶ノモノトナリ、葉軸ノ先端ニ近キ部ニ於ケルガ如キ形状ヲ呈ス。
    九、莖葉ノ外面ニアル金色ノ毛ハ、一列ノ細胞ノ連レル絲状ノモノニシテ、鱗片状ヲナサズ。
    十、莖葉ノ外面近クニ厚膜纖維ノ下皮層アリ、莖ニテハ其他ニ厚膜組織ヲ有セザレドモ、葉ニテハ維管束ノ周ニ接着セル薄層アリ。基本組織ニハ粘液嚢ヲ缺ク。
    十一、莖中心柱ニ於テ、木質部ノ兩側ニ篩管部アリ、ソノ外面ニハ横走細胞列アリ。原生木質部ノ位置明ナラズ。
    十二、葉柄維管束ニ於テモ木質部ノ兩側ニ篩管部アリ、共ニ波状ニ屈曲シ、原生木質部ハ各波ノ頂ノ内面ニアリ、ソノ内側ニ空隙ヲ見ル。
    十三、子嚢群ハ小葉片ノ縁邊ニ於テ二枚介状ヲナセルモノノ間ニ生ズ。各胞子嚢ハ有柄ニシテ、環帶列ハ傾斜シ、ソノ一部ニ薄膜ノ異形細胞群アリ。
    十四、以上ノ諸點ヨリ考ウレバ、たかわらびノ一般形態及ビ構造ハへご科植物トシテノ特性ヲ有シ、ディクソニア族ニ編入セラリベキモノナリ。然レドモ、へご科植物ノ特徴ノ一ナル中心柱ノ厚膜組織帶ノ缺如及ビ鱗毛ヲ有セズシテ絲状毛ノミヲ有スルハ注目スベキ事ナリ。
  • 1926 年 40 巻 474 号 p. 361-369
    発行日: 1926年
    公開日: 2013/05/14
    ジャーナル フリー
feedback
Top