1958年8月, 広島市古田町で採集され, 実験室において腐敗した淡水産巻貝, カワニナに,多数の螺旋形微生物が生育していた. この腐敗液を, ペプトン, 酵母エキス. カワニナせんじ汁, 食塩を含んだ寒天平板に塗抹することにより, 容易に
Spirillum を分離しえた. 分離された
Spirillum は約2年間試験管内で植えつがれた現在も当初と同様に, 明瞭な左巻きの螺旋形を示す. カタラーゼ陰性で, 無機窒素源としてアンモニウム塩は利用できるが, 硝酸塩は利用できない. 本菌を培養し, 形態学的, 生理学的性質をしらべ, 正確な種として記載されている
Spirillum と比較検討した結果, 新種と断定したので, 腐敗した貝より分離されたことにより,
Spirillum putridiconchylium と命名した.
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