植物学雑誌
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74 巻 , 874 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 中沢 信午
    1961 年 74 巻 874 号 p. 161-164
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
    スギモク (Coccophora Langsdorfii) の仮根を形成しつつある幼胚を重力の25,000倍で5分間超遠心した結果つぎのことが知られた.
    (1) 正常の幼仮根には核, 細胞質マトリクス, プラスチドおよび青白色小体の少なくとも4種の要素があり, プラスチドは主として仮根の先端部域, 核は中央, 青白色小体は基部に配位し, 細胞質マトリクスは全面に分布している. 仮根の長軸に対して横向きに遠心力を作用させるとこれらの要素のうちマトリクス以外はすべてそれぞれの部域において求心側に移動する. これはそれらの比重がマトリクスよりも小さいことを示している.
    (2) 仮根に対して基部または先端向まに遠心力を作用させると, 青白色小体はやはり求心端にあつまる. しかし核とプラスチドは遠心端にあつまり, 青白色小体とは中間に位置する透明な部域によってはなれる.
    (3) 青白色小体はおそらく physode の一種で, 第2鉄イオンおよびフェーリング氏液を還元する性質をもっている.
  • 大隅 正子
    1961 年 74 巻 874 号 p. 165-168
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
    1. ミカンの果実の有色体の構造は, 電子顕微鏡でみると, せんい状にみえる. せんいはからみあっている. せんいの間に, 小粒が見え, 脂質であると思われる.
    2. せんいのところどころがふくらんでいて, 高等植物の葉緑体のグラナにあたると考えられる.
    3. 有色体の電子顕微鏡的の構造は, かならずしも一様でなく, 植物の種類によってちがうようである.
  • 井沢 三生
    1961 年 74 巻 874 号 p. 169-177
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
    IAA (1μg./ml.) 添加および無添加 (対照) それぞれの条件下で組織培養されたミトリササゲ胚の吸水能およびIAA分解能は日とともに特色ある変化を示す. 対照培養の吸水能は培養期間を通じて不変だが, IAA分解能はゼロから出発して2日目に極大値に達し, 以後降下して6日目にはふたたびゼロになる。IAA培養では, 吸水能, 分解能ともに最初の2日間顕著な lag を示すが, 以後対照培養に見られるのとまったく同様に変化する. 培養後期のIAA分解能低下の原因は, 組織の可溶性分画中に, ある種のモノフェノールが蓄積することにあるらしい. 培養初期の胚では, この物質は, その組織内濃度が低いため, むしろ逆にIAA分解促進作用を営んでいる可能性が大きい. IAA培養初期の低IAA分解能は, 外部からのIAA供給に基づく組織内IAA濃度上昇にその原因があると考えられる. 培養胚の営むIAA分解はパーオキシダーゼ作用を含むであろう.
  • 藤茂 宏, 佐藤 公行
    1961 年 74 巻 874 号 p. 178-185
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
    1) ホウレンソウの葉のホモジェネートに強力な光化学的亜硝酸還元系の存在することを証明した. これは新しい型の葉緑体反応である.
    2) ホモジェネートからグラナ標品 (G) と酵素標品 (E: Photosynthetic nitrite reductase とよぶ) とをそれぞれ分離し, 精製したものを用いて再構成実験を行なった. GまたはE単独では亜硝酸還元は起こらないが, GとEとを共存せしめて光を与えると, 顕著な亜硝酸還元反応が起る.
    3) EとGとよりなる光化学的亜硝酸還元系におよぼす酵素濃度•グラナ濃度•基質濃度•pH•緩衝溶液の組成の影響をしらべ, この系の生化学的諸性質を明らかにした.
    4) 前報で提出した機作模式の妥当性に関して論議した.
  • 柴田 万年, 堺 恵美
    1961 年 74 巻 874 号 p. 186-189
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
    さきにチューリップの花のアントシアニンを結晶状に単離し, その性質, 構造などを報告したが, 本報では更に他の品種-ザ•ビショップ (ダーウィン系, 紫色大花) とパロット•ピアスン (パロット系, 濃赤色花)-からそれぞれ色素を結晶状に単離することができた. 前者からはチュリパニン (デルフィニジンのラムノグルコシド), 後者からはケラシアニン (シアニジンのラムノグルコシド) が得られた. なお, ペーパークロマトグラフィーおよび分光光度法的測定によれば前者の花には4種類, 後者の花には3種類のアントシアニンが含まれていることがわかった.
  • 西上 一義
    1961 年 74 巻 874 号 p. 190-194
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
    3種類の酵母, Rhodotorula glutinis, Saccharomyces cerevisiae およびSaccharomyces carlsbergensis の生長と呼吸におよぼす2,4-Dの影響をしらべた.
    4×10-3Mないし4.6×10-2Mの2,4-Dを与えた生長実験では酵母はつねに阻害を受けた. なかでも呼吸能の高い酵母ほど阻害率が高かった.
    呼吸に対する影響では, 呼吸能の比較的に高い酵母 R. glutinis は比較的低濃度の2,4-Dで呼吸促進の効果がみられ, 高濃度では阻害を受けた. 呼吸能の比較的に低い酵母 S. carlsbergensis ではあまり影響がみられなかった. 乾燥酵母では呼吸促進効果がみられなかった. R. glutinis に対する呼吸促進効果は, 約10時間続いた. 一般に酵母に対して影響を与えるためには, AzotobacterChlorella と比べて高濃度の2,4-Dを必要とする.
  • 西林 長朗, 猪野 俊平
    1961 年 74 巻 874 号 p. 195-197
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
    1. ツルモ (Chorda filum) の遊走子嚢細胞内の第一核分裂で, シナプシス, オープン•スピレム, ディアキネシスの各期が観察され, 第一および第二分裂が減数分裂である.
    2. 本種の半数染色体数は約30である.
    3. 紡錘体は明瞭に観察されるが, 中心体は認められない.
    4. 減数分裂の後, ひきつづいて2回の核分裂がおこなわれて, 遊走子嚢内には16の遊離核が形成される. その後, おのおのの核を中心として遊走子がつくられるので, 遊走子嚢内には16個の半数性の遊走子が含まれている.
  • 豊国 秀夫
    1961 年 74 巻 874 号 p. 198
    発行日: 1961年
    公開日: 2006/12/05
    ジャーナル フリー
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