植物学雑誌
Online ISSN : 2185-3835
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77 巻 , 909 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 館岡 亜緒
    1964 年 77 巻 909 号 p. 69-72
    発行日: 1964年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    Metcalfia はメキシコの山地にみられる1属1種の属である. 従来 Danthonia に含められていたものであるが, 1960 年に Conert によって独立の属とされ, さらに Danthonieae ではなくカラスムギ族に位置づけられた. その外部形態に原始的な特徴がみられ, もしこれがカラスムギ族の1員であるとすると, カラスムギ族を含めたいわゆる festucoid group の進化史の研究にとって重要な位置をしめる. これまでMetcalfia がカラスムギ族に含められるか否かについて十分に検討されていなかったので, ここにその胚の構造を調査し, 外部形態を再検討した. また Danthonia の4種の胚の構造を比較のために調査した. その結果, Metcalfia はカラスムギ族に属するものであること, および, 胚の構造にも Metcalfia の原始性があらわれていること, がたしかめられた.
  • 藤田 哲夫
    1964 年 77 巻 909 号 p. 73-76
    発行日: 1964年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    ネナシカズラ, マメダオシ, ハマネナシカズラの胚は, うず巻き状に巻いた黄色の細長い棒状のもので, 根の方がやや太くなっている. 茎の生長点には, ネナシカズラでは4枚, マメダオシ, ハマネナシカズラでは2-3枚の微細なりん片葉をつけているが, 一般の双子植物にみられるような子葉と名つくべき特別な形の葉はない. また葉序も対生はみられず, 最初から開度 1/2 の2列互生葉序をもってはじまる. 発芽, 生長とともに 1+2 の交走斜列をもったらせん葉序になり, ネナシカズラ, マメダオシではさらに2+3の交走斜列をもった葉序にかわる. 一般の双子葉植物では, 初め2枚の子葉が対生し, ついで2列互生, やがてらせん葉序に移行するが, その際, 子葉の対生配列からすぐ2列互生に変わるものと子葉の次に若干の対生配列をへた後に2列互生に変わるものがあり, それぞれソラマメ型, インゲンマメ型と名づけられているが (Troll6)), ネナシカズラでは対生配列が省略され, 初めから2列互生で始まるわけであるから, このような型のものをネナシカズラ型 (Cuscuta-type) と名づけることにする.
  • 草薙 昭雄
    1964 年 77 巻 909 号 p. 77-80
    発行日: 1964年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    L. purpurea (n=3) の根端分裂組織の細胞集団における細胞分裂環の時間を H3-チミジンで核のDNA をラベルして, オートラジオグラフ法で測定した. その結果, 1分裂環は17.0時間であること, DNA合成期 (S•期), DNA合成の終わりから核分裂中期までの時期 (G2•期+前期) および核分裂後期からDNA合成の始まるまでの時期 (後~終期+G1•期) はそれぞれ6.5, 6および4.5時間であることが明らかにされた.
  • 栗田 正秀
    1964 年 77 巻 909 号 p. 81-85
    発行日: 1964年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    愛知県石巻山産のステコビルを材料として, その染色体が研究された. 染色体数は 2n=16, n=8 である. 根端細胞の染色体は, その形態からみて,次のように3群に区別
    される: 1) 12個の次中部型染色体, 2) 2個の次端部型染色体, 3) 2 個の, 前者より大ぎい次端部型
    染色体, この染色体の動原体は他の染色体のそれにくらべてたいへん長い. いずれの染色体にも付随体お
    よび二次くびれはみとめられない. 仁はおもに第3群染色体の動原体の部分で, ときに第2群染色体の短
    腕尾端で形成される. これら仁染色体では染色に分化がみとめられ, 第2群染色体の短腕尾端と第3群染
    色体の短腕首端とが濃くそまり, のこりの部分は, これら以外の染色体と同様に淡くそまるか, またはほ
    とんどそまらない.
  • 荒野 久雄
    1964 年 77 巻 909 号 p. 86-97
    発行日: 1964年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    1) The karyotype analysis is carried out on nine species, one subspecies of Cacalia and Syneilesis.
    2) There can be found that Syneilesis palmata (or Cacalia krameri) is karyologically different from the member of Cacalia (Bucacalia) and shows to have a specific constitution of the karyotype.
    3) All the members of the genus Cacalia studied are classified into four types from the view point of the karyotype and Sect. Bucacalia is subdivided into three different subtypes.
    4) Most of the genus Cacalia studied have, in general, characteristic asymmetrical karyotypes which are derived from the higher polyploidization of a basic number of ten (or five).
    5) A close phylogenic relationship between C. hastata ssp. farfaraefolia and C. hastata ssp. orientalis is suggested.
    6) The relation between the genus Cacalia and the genus Syneilesis is discussed from the karyological stand point.
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