1) ハンノキ属の3種, ヤマハンノキ, ヤシャブシおよびヒメヤシャブシの根粒および根端の染色体を観察した.
2) 観察した3種の根粒細胞の染色体数はいずれもそれぞれの根端のそれと同じで倍数化しておらず, また染色体の形態にも特別な異常はみられない. これはマメ科の2倍性根粒でみられたのと同様である.
3) 観察に用いた3種のうち, ヒメヤシャブシ(
A. firma) は根端で2n=28, ヤシャブシ(
A. firma)のは2n=112で, ともに新たに染色体数が算定されたものである. また, 本邦産のヤマハンノキ(
A. hirsuta)は2n=56で, これは既知の外国産のものにくらべ4倍性であることがわかった.
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