植物学雑誌
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81 巻 , 959 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 辻 英夫
    1968 年 81 巻 959 号 p. 233-242
    発行日: 1968年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    イネ種子を暗所で発芽させいろいろな発芽時期にめばえを24時間窒素気中に封じ, この処理期間中および処理解除後におけるめばえの乾量および生量の変化をしらべたところ, つぎのようなきわだった現象がみいだされた.
    2日以後のめばえに嫌気処理をほどこすとめばえの乾量減少は処理期間中には対照の2倍に促進された.処理しためばえを空気中にもどすと, 初めの12時間中は乾量減少がまったくおこらず対照と同じレベルになり, その後は対照と同じ減少過程をたどる.
    この事実は, 処理期間中の炭水化物の分解促進と発酵生産物の蓄積, 処理解除後におけるこの発酵生産物の優先的酸化, これにつぐ好気条件下の正常な炭水化物分解ペースへの復帰を示唆している.発芽の最初48時間以内はこのような嫌気処理の乾量減少速度におよぼす影響はみとめられない. 発芽初期の種子では好気条件においても嫌気的な代謝が主としておこなわれていると考えられる.
    めばえの生長にともなう生量増加は, 24時間以後に嫌気処理をほどこすと, 処理期間中いちじるしく抑制され, 処理解除後もこの生量増加の遅れは回復しない. 4日以後に処理をほどこした場合には処理期間中に生量の減少がみられる.
    また連続的に浸水条件下で発芽させる実験および24時間浸水の実験をもおこなったが, めばえの乾量減少, 生量増加に関して上記と同様の傾向がみとめられた.
  • 杉山 純多, 川崎 洋介, 倉田 浩
    1968 年 81 巻 959 号 p. 243-250
    発行日: 1968年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    日本産精米から分離した一糸状菌は詳細に検討の結果, Wardomyces 属の新種であることが判明したので, Wardomyces simplex Sugiyama, Kawasaki et Kurata としてここに記載した. 本属の分生子はannellationを伴なわないaleuriospore型で, 本属はHughes7)のSect. IIIあるいはTubaki8,9)の分類体系のAleuriosporae-subgroup Bに位置する. しかしHughesのSect. IIIあるいはTubakiのAleuriosporae-subgroup Bは, Mammaria, Echinobotryum, Gilmaniella, Wardomyces など胞子成熟過程の点で求心的発達を示す菌群も含んでおり, いくつかの異質の菌群を内包していると考えられる.Hennebert2)やBarron12)により, すでに指摘されているように, annellationを伴なわないaleuriospore型の菌群はさらにくわしい将来の研究が必要であることを述べた.
  • 和田 清美
    1968 年 81 巻 959 号 p. 251-258
    発行日: 1968年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    アサガオ (紫) の幼植物の花芽分化にたいする電離放射線の影響をしらべる一連の研究の一部として,ガンマー線につづいてX線の acute irradiation の影響をしらべる実験をおこなった. その結果, X線は花芽分化にかんしてガンマー線と同様な影響をおよぼすことが明らかであった.すなわち, 栄養生長に顕著な影響をおよぼさない線量 (1000R) 以下を短日処理後72時間以内に照射すると花芽分化は著しく抑制され, 照射時期によりさまざまな奇形花を生じた. さらに, 低線量のX線 (50~150R) を暗処理前に照射することにより, 花芽分化の促進が見られたのは注目すべき結果である.
  • 畑中 信一, 寺川 博典
    1968 年 81 巻 959 号 p. 259-266
    発行日: 1968年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    天然からはすでに, 多数の非タンパク性アミノ酸が報告されており, その研究は,タンパク性アミノ酸を含む普遍的な生体窒素化合物の代謝, 植物における窒素の二次的代謝, あるいはある種の高等植物における窒素の移動形等に関する研究に, 多くの証拠や示唆を与えており, 化学分類学の面でもいくつかの興味ある問題を提起している.
    非タンパク性アミノ酸の研究には菌類を対象にしたものもかなりあるが, まだ極めて不十分な状態である.そこでわれわれは, まず手始めに自然状態から採集した真菌類73種の子実体について, 二次元ペーパークロマトグラフィを用い, タンパク性アミノ酸, 非タンパク性アミノ酸, およびいくつかのアミンの分布を調べ, その結果を表に示した. すでに多数報告されている高等植物についての結果と比較して, アミノ酸プールについて特に本質的な差異は認められなかったが, β-アラニン (48種に検出), α-アミノアジピン酸(32種), γ-アミノ酪酸 (66種), シトルリン (17種), オルニチン (11種), ピペゴリン酸 (6種) 等が,かなりひろく菌類にも分布することがわかった. また頻度は少いが, α-アミノ酪酸, システイン酸, 5-ヒドロキシピペコリン酸, ヒドロキシプロリンに相当するニンヒドリン陽性物質も認められた. エタノールァミンもまた極めてひろく存在する.
    未同定のニンヒドリン陽性物質については, 検出された数だけを表示したが, そのいくつかのものについて, 現在その単離と化学的な研究を進めつつある.
  • 金子 賢一郎
    1968 年 81 巻 959 号 p. 267-277
    発行日: 1968年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
    The chromosome numbers of the five species (Hosta rectifolia, H. opipara, H. venusta, H. amanuma and H. capitata) were 2n=60. The karyotypes of the four species (H. rectifolia, H. opipara, H. venusta and H. capitata) were as follows: the 60 chromosomes were in 30 pairs, which could be classified into four pairs of large chromosomes, two pairs of medium ones, and 24 pairs of small ones. The karyotypes of H. rectifolia varied according to the localities of the plants obtained, such difference being found mainly in the four pairs of large chromosomes. When large chromosomes change in form, they seem to follow three steps: 1) from chromosomes with subterminal primary constriction into ones with terminal constriction owing to the shortening of the short arm; 2) from chromosomes with terminal primary constriction into satellite chromosomes; 3) from satellite chromosomes into chromosomes with median or submedian primary constriction.
    The karyotype of H. capitata of the clone from Mt. Hakuunzan was the “original” one, while, that of Mt. Taradake presumably derives from the original karyotype. H. amanuma is verified to be the hybrid between H. capitata and H. venusta.
  • 村上 浩
    1968 年 81 巻 959 号 p. 278-280
    発行日: 1968年
    公開日: 2006/10/31
    ジャーナル フリー
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