サンショウモは短日条件の下で胞子果をつくる サンショウモは短日条件の下で胞子果をつくる が, 暗期 (16時間) に濃度 90% の CO を与えると 胞子果数は著しく増加し,日長効果が促進された.
暗期の長さを種々に変えて CO の効果をみたとこ ろ, 胞子果形成は暗期が12時間より長い時にのみ 促進された. 8時間暗期では, CO を与えない時に は胞子果は全くつくられなかったが, CO を与える と僅かではあるが胞子果をつけ, CO 処理は限界暗 期を短くした.
16時間暗期の一部に CO を与えた時, 胞子果形 成の促進にもっとも有効に働いた時期は,暗期開始 後12時間と16時間の間にあり, 次は8時間と12 時間の間にあった. 暗期開始直後から8時間まで は, COは胞子果形成を促進しなかった.
暗期が光中断された時には胞子果はつくられない が, これに続いて光中断されない暗期よりなる短日 処理を与えると, 胞子果がつくられた. この時つく られる胞子果数は, 有気的に光中断された有気的暗 期, 有気的に光中断された無気的暗期, 無気的に光 中断された無気的暗期の順で増加した.
日長刺激を生成する特異な代謝系が暗期を通じて 形成され, この暗期反応の後期には O
2 の関与しな い過程があると思われる. CO はこの過程の活性化 を促進することによつて胞子果数を増加させたので あろう. また, 光中断には,O
2依存性の過程が含 まれていると思われる.
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