視覚の科学
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33 巻 , 1 号
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追悼
巻頭言
総説
  • 小島 隆司, 市川 一夫
    原稿種別: 総説
    2012 年 33 巻 1 号 p. 3-7
    発行日: 2012年
    公開日: 2019/11/22
    ジャーナル フリー

    Implantable Collamer Lens(ICL)は後房型有水晶体眼内レンズで,球面矯正のみのものと乱視矯正可能なレンズの2種類が厚生労働省の認可を受けている。手術成績に関しては有効性,予測性,安全性に優れることが本邦および海外にて報告されている。手術にあたっては健常な眼に対する治療であるために,適応を十分考慮し術前の検査を入念に行って安全に施行することが必要である。適応を決める際にはとくに前房深度が十分に確保されていることに注意する必要がある。術前検査で最も注意する点は,正確な屈折を得ることとレンズサイズの決定である。手術においては,外傷性白内障,角膜内皮障害を起こさないように注意してレンズを挿入していく必要がある。手術方法そのものはシンプルであるが,内眼手術に熟練した術者が行うべき手術である。術後早期は瞳孔ブロックが起きていないか,レンズサイズが適切かを調べ,安定したら水晶体混濁の有無について長期の経過観察が必要である。

  • 宮前 博
    原稿種別: 総説
    2012 年 33 巻 1 号 p. 8-13
    発行日: 2012年
    公開日: 2019/11/22
    ジャーナル フリー

    ゼルニケ多項式による波面収差の展開とその正規直交化プロセスについて述べる。ゼルニケ多項式を用いると任意の波面収差について展開係数を求めることが容易であり,例えば各収差成分が波面収差のRMS(root mean square)値にどれほど寄与しているかが即座にわかる。また二次元平面ベクトルとのアナロジーを用いて,ゼルニケ多項式を用いるメリットを説明する。ゼルニケ多項式にはフリンジオーダーという並べ方があり,低次項がそのままザイデル収差に対応するなど応用上便利である。

原著
  • 吉澤 達也, 田上 瞬八郎, 河原 哲夫
    原稿種別: 原著
    2012 年 33 巻 1 号 p. 14-22
    発行日: 2012年
    公開日: 2019/11/22
    ジャーナル フリー

    Gabor刺激は空間領域と空間周波数領域において独立に変数を調整することができるため,視覚心理物理学実験や電気生理学実験に広く用いられている。しかし,Gabor刺激はコントラストを変えると知覚される大きさが変化することに留意しなければならないことが一般的に知られている。本研究ではこの性質をより詳細に定量的に明らかにすることを目的とし,Gabor刺激(σ=0.625°のガウス関数,搬送波の空間周波数:8 cpd)の大きさ知覚弁別の増分閾と減分閾を刺激コントラスト(10.0~80.0%)と搬送波の方位(0,45,90,135°)の関数として心理物理学的に測定した。その結果,参照刺激のコントラストに対する減分閾の関数は増分閾の関数に比べ,傾きが急であった。これは,Gabor刺激の大きさ知覚は刺激のコントラストが低い場合と高い場合では異なり,大きさ知覚とコントラストの間に非対称な相互作用があることを示唆している。

  • 柏木 豊彦
    原稿種別: 原著
    2012 年 33 巻 1 号 p. 23-34
    発行日: 2012年
    公開日: 2019/11/22
    ジャーナル フリー

    白内障術後の被写界深度を,共軸回転対称光学系モデルにおいて光線追跡と回折積分と網膜コントスラト感度を用いて計算した。視標の種類(ランドルト環(ラ環),四つの四角を並べた視標(4四角)),視標の大きさ,入射瞳径,矯正方法(眼鏡,コンタクトレンズ(CL),球面眼内レンズ(IOL),非球面IOL),網膜コントラスト感度の影響を調べた。ラ環視標は4四角視標よりも,視標の大きさが大きいほど,網膜コントラスト感度がよいほど,被写界深度は大きかった。入射瞳径が1.5mm前後では被写界深度が大きくピンホール効果が確認された。入射瞳径が2.5mm未満では矯正方法による被写界深度の差はほぼなくなった。入射瞳径が2.5mm以上ではCL,球面IOL,非球面IOL,眼鏡の順で被写界深度は大きかった。球面IOLの計算値は過去の臨床報告とよく一致した。偽調節量は光学的に計算でき,予測可能と考えられた。

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