視覚の科学
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総説
  • 須長 正治
    原稿種別: 総説
    2026 年47 巻2 号 p. 14-18
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/08
    ジャーナル 認証あり HTML

    人間の色覚は一般的には可視光の異なる波長域に感度ピークを持つL, M, S錐体という網膜にある3種類の錐体の応答に基づく3色覚である。一方で,人間の色覚には多様性があることも知られている。その代表例が医学用語で2色覚や異常3色覚(総じて「色覚異常」)と呼ばれる色覚特性を有する人である。これらの色覚特性の特徴は,見分けられない色の組み合わせが存在することである。そのため,2色覚や異常3色覚は,かつて色盲や色弱と呼ばれ,進学や就職の際に制限が設けられるなどし,差別の対象となっていた。また,これらのことから,2色覚は不利な色覚であるとみなされてもいた。しかしながら,色覚が担う全ての役割にて,2色覚であることが不利に働くわけではないことも報告されている。例えば,Morganら(1992)やSaitoら(2006)はカモフラージュパターンにて,色ノイズの影響が3色覚よりも2色覚に対して弱くなることから,目標となるパターン検出にて2色覚は3色覚よりも優位になることを報告している。本論文では,色覚多様性と2色覚の優位性について紹介する。

原著
  • 宮島 泰史, 広原 陽子, 今枝 大, 雜賀 誠, 洲崎 朝樹, 加藤 一壽, 広田 雅和, 三木 篤也, 不二門 尚
    原稿種別: 原著
    2026 年47 巻2 号 p. 19-25
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/07/08
    ジャーナル 認証あり HTML

    本研究は,基底内方プリズム(BIP)レンズ装用により近見時の眼疲労に与える影響を,眼疲労の他覚的パラメータである融像維持能力と主観的パラメータであるSymptom Questionnaire(SQ)を用いて検討した。結果,近見レンズと比べプリズム成分を有する近見レンズ装用時は,融像維持能,SQスコアとも眼疲労値が有意に低下した。近見レンズに基底内方プリズム成分を付加することによって調節だけではなく輻湊も補助され,近見外斜位が多い日本人にとって近見時の眼の負担軽減に繋がることが示唆された。

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