視覚の科学
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総説
  • 山成 正宏
    原稿種別: 総説
    2018 年 39 巻 3 号 p. 37-44
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/05
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    OCTが眼底から前眼部まで様々な場面で必須の検査となって久しいが,なぜOCTで断層画像を撮影できるのか,本当に納得している人は少ないのではないだろうか。また,タイムドメインやフーリエドメインといった各方式の違いは何なのか,さらに近赤外光の中でも840 nm帯,1 μm帯,1.3 μmといった特定の波長帯がなぜ用いられるのか,根本的な説明がなされる機会はそう多くない。これらの疑問に答えるには,OCTの原理と技術の基本に一度立ち戻って理解する必要がある。本稿ではOCTの原理と技術について専門家以外にも理解して頂けるよう解説する。

原著
  • 吉村 綾乃, 稗田 牧, 中村 葉, 小泉 範子, 外園 千恵, 木下 茂
    原稿種別: 原著
    2018 年 39 巻 3 号 p. 45-49
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/05
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    目的:近視の小学生におけるオルソケラトロジー装用による波面収差の増加と眼軸長との関係性を検討する。

    方法:対象はオルソレンズ(ユニバーサルビュー・TORAY:ブレスオーコレクト®)を装用した14例28眼である。装用開始前と2年装用後レンズを3週間外した時点で眼軸長の測定を行った。また,装用開始前,開始から2年後まで6カ月ごと(0.5年,1年,1.5年,2年)に波面収差の測定を行い,装用前と装用中の各高次収差(全高次収差,コマ様収差,球面様収差,球面収差)を比較した。さらに装用中の波面収差と装用前後の眼軸長変化量の相関関係を検討した。

    結果:装用中すべての高次収差が装用前と比較して有意に増加した。装用中いずれの時点においても,角膜・眼球の瞳孔中心から4 mmおよび6 mm径のコマ様収差と眼軸長伸長に負の相関関係を認めた。また,角膜・眼球の瞳孔中心から6 mm径の球面収差と眼軸長伸長に正の相関関係を認めた。

    結論:近視を有する小学生においてオルソレンズ装用中いずれの時点おいても,眼軸長伸長は瞳孔中心から4 mm径のコマ様収差がより増加し,瞳孔中心から6 mm径の球面収差の増加がより少ないほど抑制される可能性が示唆された。

  • 礒部 大輔, 大野 晃司, 藤村 芙佐子, 川守田 拓志
    原稿種別: 原著
    2018 年 39 巻 3 号 p. 50-55
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/05
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    目的:小児の集団健診で弱視の見逃しを防ぐため屈折検査に検影法を用いた簡易スクリーニング判定法を考案し,基礎データからその有用性を検討した。

    方法:対象は119名238眼(4~12歳)。不同視,2.00 Dより強い近視,1.00 D以上の遠視,1.50 Dより強い乱視の検出を目的とし,レチノスコープと+3.00 Dと+1.50 Dの2枚の球面レンズを用い,4手順で判定を行い自覚屈折値と比較検討した。

    結果:単眼評価238眼では,異常判定(陽性)118眼,正常判定(陰性)120眼,うち偽陽性65眼,偽陰性4眼,敏感度93.0%,特異度64.1%で,両眼評価119名では陽性68名,陰性51名,うち偽陽性33名,偽陰性1名,敏感度97.2%,特異度60.2%であった。単眼評価での偽陰性4名4眼は,両眼評価では3名は陽性であったが1名が陰性であった。

    結論:検影法での本法は屈折異常の検出に有用である。

  • 森嶋 俊一, 広原 陽子, 三橋 俊文, 平岡 孝浩, 大鹿 哲郎
    原稿種別: 原著
    2018 年 39 巻 3 号 p. 56-63
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/05
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    幾何光学的なモンテカルロ法により,白内障眼水晶体の波長特性を含む光散乱の評価を行った。Gullstrandの眼球光学モデルの水晶体核に相当する部分に白内障粒子を設定し,複数の入射波長に対する網膜上の放射照度分布を計算した。先行研究で報告されている白内障粒子のパラメータを使用し,粒子の屈折率は1.5,粒子径は1.0 μmと2.0 μm,粒子密度は500,4,000,100,000 /mm3,入射波長は400,600,800,1000 nmとした。粒子密度・粒子径が大きくなると,網膜上の点像の最大強度は低下するが,点像の広がりは粒子が無い場合と変わらない結果となった。散乱光は点像に比べて大きく広がるため,点像の広がりへの寄与は小さいことがわかった。また,長波長のほうが最大強度の低下は小さく,また,粒子密度・粒子径が大きくなると,その波長依存が強くなった。

  • 奥山 文雄, 水木 健光, 窪田 英明, 坂本 雄児
    原稿種別: 原著
    2018 年 39 巻 3 号 p. 64-69
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/05
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    電子ホログラフィー視標を利用して調節応答を検討するために,ステップ調節刺激と定速調節刺激による調節応答を測定し,実視標と比較した。調節視標には両眼視ができる電子ホログラフィー再生装置を構成して,視角1.5度 × 1.5度のスターバースト視標を使用した。ステップ刺激には1.0 Dから2 Dの刺激を与え,定速屈折刺激は0.67 Dから2 Dまで速度約0.2 m/secの刺激を与えた。結果は,電子ホログラフィーでステップ調節刺激と定速刺激で調節応答を得ることができた。電子ホログラフィーと実視標による調節応答には,差異が認められ,また,被検者による差異が示唆された。

インタビュー
  • 川守田 拓志
    原稿種別: インタビュー
    2018 年 39 巻 3 号 p. 70-74
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/05
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    この度,金沢医科大学眼科主任教授の佐々木洋先生にお話しをお伺いする機会をいただきました。ARVO 2018に参加し,ハワイの青空の下,心地よくインタビューさせていただきました。私に降り注いでいた紫外線に対処することの重要性を強く認識し,それ以上に佐々木先生の白内障と水晶体研究への情熱を強く感じる機会となりました。話の豊富さと奥深さに惹き込まれ,あっという間に多くの時間が過ぎました。基礎から臨床,原因と予防,そして未来まで,ためになるお話を皆様と共有できればと思います。

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