日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
Online ISSN : 1884-2321
Print ISSN : 1884-233X
15 巻 , 3 号
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原著
  • 飯坂 真司, 仲上 豪二朗, 内藤 亜由美, 小柳 礼恵, 松尾 淳子, 紺家 千津子, 須釜 淳子, 真田 弘美
    2011 年 15 巻 3 号 p. 231-238
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/05/10
    ジャーナル フリー

     滲出液管理は、全層欠損褥瘡の局所管理に重要である。適切な管理方法の選択には、滲出液量の評価が必須となる。従来の評価法である創傷被覆材交換回数や重量による推定は半定量的であり、妥当性と信頼性に限界がある。本研究の目的は、全層欠損褥瘡の滲出液量分布を明らかにし、褥瘡の重症度を用いた滲出液量の定量的推定アルゴリズムを検討することである。研究デザインは横断研究であり、60歳以上の全層欠損褥瘡保有患者36名44褥瘡を対象とした。基準として、ポリウレタンフィルムを貼付し、中に貯留させた滲出液量を測定した。滲出液量の中央値(範囲)は4.2(0.1-47.0)ml/日であった。一般線形モデルを用いて滲出液量実測値の推定モデルを検討した結果、ガーゼ交換回数を用いた評価法単独よりも(R2=0.44)、ガーゼ交換回数と22点ごとにカテゴリー化したDESIGN-R総点、治癒過程を組み合わせた計5クラスを用いたモデルのあてはまりが最も高かった(R2=0.67)。滲出液量予測値(ml/日)の平均(95%信頼区間)は、クラス1:0.2(0.1-0.4)、クラス2:1.2(0.6-2.2)、クラス3:4.7(2.2-10.0)、クラス4:7.3(3.4-15.7)、クラス5:27.3(9.8-76.0)であった。以上より、定量的な滲出液量推定アルゴリズムが開発され、褥瘡の滲出液管理方法の標準化に貢献できる。

  • 山本 裕子, 仲上 豪二朗, 森 武俊, 酒井 梢, 真田 弘美
    2011 年 15 巻 3 号 p. 239-249
    発行日: 2011年
    公開日: 2021/05/10
    ジャーナル フリー

     褥瘡の予防には、その発生原因である外力を除去することが最も重要であり、体圧分散寝具の使用が最も有効である。体圧分散寝具のなかでもエアマットレスは、高い圧分散能を有しているが、殿部の沈み込みにより脊椎が過度に湾曲し臥床姿勢が悪くなるため、寝心地がよくないと考えられている。そこで本研究では、エアマットレスを構成するエアセルの内圧を独立制御することにより、殿部の沈み込みを防ぐことが期待される新たな機能(Fitting Mode)を開発し、その有効性を検討した。23名の健常人(男性11名、女性12名、年齢30.1 ± 7.4歳)を対象に、仰臥位における身体の沈み込みの程度と体圧値を、4段階のエアセル内圧設定で評価した。その結果、すべてのエアセル内圧設定において、Fitting Mode(+)よりもFitting Mode(-)で有意に殿部が深く沈み込んでいた。体圧に関しては、Fitting Mode(-)よりFitting Mode(+)のほうが殿部の体圧値が有意に高かったが、いずれの体圧値も褥瘡発生リスク値である40 mmHg以下であった。本研究より、Fitting Modeは、圧分散能を失うことなく殿部の沈み込みを予防できることが示された。

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