日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
Online ISSN : 1884-2321
Print ISSN : 1884-233X
23 巻, 3 号
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原著
  • 近藤 恵子
    原稿種別: 原著
    2019 年 23 巻 3 号 p. 293-304
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/28
    ジャーナル フリー
    皮膚・排泄ケア認定看護師(以下WOCN)が直属上司から受けるサポートの実際を活動継続意思の違いから明らかにし、WOCN育成のための直属上司のサポートの在り方について検討することを目的とした。対象は、A県内のWOCN 45名と直属上司とした。小牧らの職場用ソーシャル・サポート尺度項目を用いたWOCNへの質問紙調査とWOCNとその直属上司にインタビュー調査を行った。WOCNの有効回答者30名の質問紙データと、兼任WOCNと直属上司のペア6組、専従WOCNと直属上司のペア5組のインタビュー内容を分析した。結果、WOCNは直属上司の了承のもと、施設外や他分野の認定看護師と活動していた。56.7%が直属上司と話をする機会がなかった。WOCNは直属上司の情緒的、評価的サポートに不満があった。活動継続意思があるWOCNは60%、分からないと答えたWOCNは40%であった。WOCNは活動継続意思によって、職場用ソーシャル・サポート尺度の情緒的、評価的、情報的サポートの得点に有意差があった。以上より、WOCNを育成する直属上司のサポートは、看護管理に関するアドバイス、活動を承認する情緒的、評価的サポートが重要と示唆された。
  • 安藤 嘉子, 土田 敏恵, 片岡 ひとみ, 酒井 透江, 松原 康美, 渡邉 光子, 三富 陽子, 藤井 誠, 木戸 倫子, 大野 ゆう子
    原稿種別: 原著
    2019 年 23 巻 3 号 p. 305-317
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/28
    ジャーナル フリー
     背景:高齢化により高齢者へのストーマ造設手術が増加している。入院期間が短縮化するなかで高齢ストーマ保有者が入院中に技術を習得することは困難なことがある。
     目的:ストーマ保有者の年齢群とストーマ保有年数ごとにストーマ装具注文、排泄物処理、および装具注文の自立の実態を明確にすることである。
     方法:ストーマ装具交換、排泄物処理、装具注文におけるストーマ保有者の自立を問う自記式質問紙による横断的研究である。 2017年4月から2018年3月にストーマ保有者3000人に調査用紙を送付した。得られたデータはストーマ保有期間と年齢群についてχ2検定とCochran-Armitageの傾向検定を用いて分析した。
     結果:男性640人、女性436人を含む1,086人の参加者(36%)から回答が得られた。全体ではストーマ装具交換においては72%が自立していた。さらに、93%がストーマ装具からの排泄物処理ができていた。77%のストーマ保有者がストーマ装具の注文ができた。現在の年齢群で自立の割合をみると、高齢者では装具交換と装具注文の自立の割合が低く、排泄物処理ではほとんど同じ割合が示された。
     結語:高齢ストーマ保有者はストーマ保有時間が短い人でも排泄物処理は自立割合が高かった。入院中に排泄物処理の技術を習得することが生活の自立に重要である。また、装具交換や装具注文には長期的支援が重要である。
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