Journal of Proteome Data and Methods(JPDM)はデータ論文を掲載するが,データ論文と通常の研究論文の違いやその目的がわかりにくい,という印象を抱く人は少なくないと思われる.そこで本論では,データ公開が必須になった経緯のまとめ・データ論文では何を目的にどのような内容を書くべきか・JPDMでデータ論文を書くときの具体的な注意点,の3つの主題について論じた.最初の主題ではインターネットの普及など技術的側面ではなく,ヒトゲノム計画をはじめとした研究プロジェクトと,そこでのデータ公開指針の変遷に焦点を当て,その次の主題ではデータの再利用の例や,他のデータジャーナルではデータ論文をどのように位置づけているのかについて紹介する.最後の主題では,実際にJPDMに投稿された論文に対する査読者のコメントに基づいて,具体的な箇所を挙げて述べる.