人口学研究
Online ISSN : 2424-2489
Print ISSN : 0386-8311
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41 巻
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表紙・目次
会長講演
論文
  • 坂爪 聡子
    原稿種別: 本文
    41 巻 (2007) p. 9-21
    公開日: 2017/09/12
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は,男性の育児参加と子ども数の関係を理論的に説明することにある。従来の研究では,育児は女性だけが負担するものとされてきた。しかし,男性の育児参加も考慮すると,女性の賃金上昇により男性への育児の代替が行われ,女性の就業と男性の育児参加が促進され,同時に子どもの数が増加するケースが考えられる。本稿は,このケースが成立する条件を求めることにより,男性の育児参加促進が少子化対策として効果があるために何が必要か明らかにする。本稿のモデルは基本的にはBecker(1965)に従うが,子どもの生産に投入される育児時間について,男性と女性の時間をわける。そして,女性の賃金が,女性の労働時間と男性の育児時間と子どもの需要に与える影響について分析する。分析の結果,女性の賃金上昇の影響は,男女賃金格差に大きく依存していることがいえる。男女賃金格差の大きいときは,3変数が増加する可能性はほとんどない。女性の賃金が男性とほぼ対等であるとき,同時に男女の育児時間の代替可能性が高い場合,3変数がすべて増加する可能性が高い。
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  • 林 玲子
    原稿種別: 本文
    41 巻 (2007) p. 23-49
    公開日: 2017/09/12
    ジャーナル フリー
    2075年に世界人口は92億人の極値に達した後人口停滞となることが推測され(United Nations 2004a),またすでに日本のように人口減少が始まっている国も多く,今後の人口停滞,人口減少について正しく認識するためには,過去における人口動向についてより正しく理解する必要がある。世界人口の歴史的推移については,紀元1年の2-3億人のレベルが1000年まで続き,その後の緩慢な上昇を経て,近代の大きな増加に至る,といったコンセンサスが示されているものの,その推計に用いられている根拠は驚くほど少ない。本研究では,総人口の推計根拠となるデータとして都市人口に注目した。都市人口は,総人口よりも多くのデータを有し,得られるデータは比較的地域的・時代的な偏りが少ないからである。国連定義による「都市人口」は,1950年には世界総人口の28.9%であったが,それ以降大きく上昇し,2000年には46.7%となっている。一方,都市人口を「上位x位の都市人口」と定義し,x=10の場合(上位10位の都市人口)の総人口に占める割合(以下都市人口比率とする)を計算すると,1950年では2.7%であったところ,1970年に3.0%まで上昇するが,2000年には再び2.7%となり,ほぼ一定であるといえる。さらに,長期的にデータのある国について検討すると,中国,日本ではおおむね1900年まで,フランスでは1850年までの期間では,都市人口比率は一定に近いということがわかった。このことから,欧米では1800年,その他では1900年といった「境界年」以前の都市人口比率は一定であると仮定して,世界を8つの地域に分け,都市人口から総人口を計算した。計算された世界人口値は,レベル的には既存推計と近似しているが,これまでの推計では見られなかった非連続的な増減を示し,さらに中世のヨーロッパ人口が既存推計よりも少なく推計された。都市人口比率の一定性は,都市人口を順位別に対数プロットすると直線になるという「順位規模分布の法則」と,その規則性が小集落まで及ぶということから説明されうる。またその一定性に影響を及ぼす要因としては,順位規模分布の傾き,総集落数という変数が考えられ,さらに境界年における社会変化は長期にわたるその一定性に変化を与えた。計算された世界人口値は大きな地域区分により求められており,あくまでも暫定値であるが,本研究により,適切に定義された都市人口は総人口のよい指標になることが示され,総人口推計に対する都市人口データの有用性が示された。
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研究ノート
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追悼文
学会報告
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