日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
10 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 佐藤 孝二
    1973 年 10 巻 4 号 p. 139-146
    発行日: 1973/07/20
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    主として, ニワトリにおける体液性の免疫反応について記述し, 哺乳類との相違点と共通点を明らかにしようとした。一般に, 抗原が侵入すると, 程度の差はあるが, 体液性免疫あるいは細胞性免疫, いずれの反応型も成立する。とくに, 抗原を Adjuvant とともに投与すると, 後者の反応型も成立することが多い。細胞性免疫の機構は, effector が感作リンパ球 (体液性免疫では抗体) という点を除いては, 体液性免疫と機構的に, 類似すると考えられているが, 鳥類では, あまり研究が進められていない。胚の時期における胸腺の摘出技術の開発, あるいは ROUSE and WARNER118)の用いた方法などが, 今後の進展を約束すると思われる。ファブリシウス嚢と胸腺相互の間にみられる, 細胞の交流なども, 解明すべき問題であろう。
  • 奥村 純市, 田先 威和夫
    1973 年 10 巻 4 号 p. 147-150
    発行日: 1973/07/20
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    DL-リジンの栄養効果を鶏ひなの成長および産卵鶏による産卵について調べ, 次のような結果を得た。
    1. DL-リジンはひなの成長に対し, そのなかのL-リジンの示す効果と同じ程度の効果をリジン含量が0.86%の場合において示した。
    2. 産卵鶏に対するDL-リジンの効果も, 含有するL-リジンの示す効果と同じであった。
    3. 比較的長期にわたりDL-リジンを与えても, D-リジンを利用する系が適応的に高まることは考えられず, D-リジンは栄養的には利用されないと思われる。なお, 極度に多量でなければD-リジンの害作用は考えられないので, DL-リジンとして添加給与することも可能である。
  • 横内 圀生, 山田 行雄
    1973 年 10 巻 4 号 p. 151-156
    発行日: 1973/07/20
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    選抜指数作成にあたり, 近縁個体の記録をも取り入れる試みは HENDERSON6) により既に報告されているが, ライトの近縁係数を対角要素に持つRマトリックス (近縁係数対角行列) を導入すれば, 選抜指数式作成のための正規方程式を機械的に作成し得る。すなわち, 指数が個体記録だけから成る場合にPb=Gaと表わされた正規方程式をPb=RGaと改めればよい。制限つき選抜指数式も, Rマトリックスを導入して, 比較的容易に作成することができる。
    また, 選抜の正確度, RHI, 各形質の相関反応から成る相関反応ベクトルΔGもそれぞれRHI=b'RGa/√(a'G0a)(b'Pb), ΔG=iG'Rb/√b'Pbで求めることができる。ここに, G0は基本遺伝分散共分散行列と命名し, Gとは区別する。
    単一形質を対象とした個体選抜, きょうだい検定, 後代検定に基づく選抜あるいはこれらの組合せ選抜も本理論に包含される。
  • I. 鶏におけるクロレラ蛋白質の消化率, 生物価および代謝エネルギー価
    奥村 純市, 古屋 〓, 田先 威和夫
    1973 年 10 巻 4 号 p. 157-161
    発行日: 1973/07/20
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    他養的増殖によるクロレラの飼料価値を人工肛門を設着した成鶏雄につき検討し, つぎのような結果を得た。
    1. 原色クロレラ蛋白質の見掛けの消化率は74%, 脱色クロレラ蛋白質のそれは70~75%であり, 脱色によりクロレラ蛋白質の消化率の向上はみられなかった。
    2. 原色クロレラ蛋白質の生物価は65~67%, 脱色クロレラ蛋白質のそれは46~55%であり, 脱色クロレラ蛋白質を給与した場合は, 5%給与時に比して10%給与時により低い生物価が得られた。また脱色することにより生物価は低下した。
    3. クロレラの代謝エネルギー価は原色クロレラ蛋白質10%および5%給与時にはそれぞれ3.11および3.83kcal/gを示し, 脱色クロレラ蛋白質10および5%給与時にはそれぞれ2.54および2.47kcal/gを示した。
  • III. 蛋白質価に対する飼料因子の影響
    吉田 実
    1973 年 10 巻 4 号 p. 162-168
    発行日: 1973/07/20
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    蛋白質価の測定法を簡易化する目的で, 制限給与法により予備飼育した合計344羽の1週齢ヒナに, 対照飼料の給与量をかえて与えたり, あるいは, エネルギーや無機物含量をかえた試験用飼料を与えた。
    自由摂取の場合の飼料摂取量の73%までの量であれば, 増体量の代りに単位飼料摂取量あたりの増体量を計算することにより, 飼料摂取量の差による増体量の差を打消すととができる。したがって, 自由に食べさせて, 飼料100gあたりの増体量を計算することにより, 実際の蛋白質摂取量ではなく, 飼料中の蛋白質含量にもとずいて蛋白質価を評価できる。
    飼料中の代謝エネルギー含量が3.8kcal/gという高い水準の場合に, 0.3kcal/gだけ増減してもヒナの発育にはほとんど影響がなかった。したがって, 蛋白質価の評価にあたり, 普通はサンプルのエネルギー含量を考慮しなくてもよいといえる。ただし, 試験用飼料中のエネルギー含量を一定に保つことは, 常に望ましい。
    飼料中の無機物含量を1.5%増減してもヒナの発育にはほとんど影響がなかった。したがって, 蛋白質価の評価にあたり, 特に灰分含量の高いサンプルや, 灰分の組成が極端に偏っている場合を除き, 蛋白質価の評価にあたり, サンプルの灰分含量をあまり考慮しなくてもよい。
  • 木村 正雄, 横山 晋人
    1973 年 10 巻 4 号 p. 169-171
    発行日: 1973/07/20
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    The starch gel electrophoretic patterns of the minor hemoglobin components of the Japanese bantam were classified into three types; Hb A, Hb B and Hb AB. The variant Hb A may be correspond to the mutant hemoglobin reported by CALLEGARINI et al (1967) and to the abnormal hemoglobin reported by WASHBURN (1968).
    The Japanese bantam included 7 Hb A, 25 Hb AB and 9 Hb B type. The hemoglobins of 240 white Leghorns were monomorphic and were classified as Hb B.
  • 川島 秀雄
    1973 年 10 巻 4 号 p. 172-181
    発行日: 1973/07/20
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
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