日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
19 巻, 2 号
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  • 田中 桂一
    1982 年 19 巻 2 号 p. 65-75
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
  • 吉田 実, 羽賀野 大輔, 木庭 研二, 岩本 敏雄, 松島 正洋, 清間 通, 番匠 宏行, Masakatsu KOTAKI, 飯野 雅 ...
    1982 年 19 巻 2 号 p. 76-82
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    雌鶏と雌豚に2カ月間試験用飼料を与えた上で次世代をとり, 親と同じ飼料を与えて4年間飼育した後, 鶏卵, 鶏肉および豚肉のサンプルを採取して, 官能検査に供した。鶏卵は固ゆで卵にし, 鶏肉はスープにし, 豚肉はハムにして試験した。
    鶏用の飼料は, 対照(C)と, 酵母I, Kおよび細菌L(I, K, Lと略す)の4種類, 豚用の飼料は, 対照 (C) とKおよびLの3種類である。酵母Iは Hansenula sp., 酵母Kは Pichia aganobii, 細菌Lは Methylomonas methanolis で, いずれもメタノールに培養したものである。
    CとIの鶏肉と鶏卵の比較は, 1試験場で24人が行ない, CとK, およびCとLの比較は, それぞれ3場所ずつ, 合計98人と91人がパネリストとなって行なった。ハムは, C, K, Lから2点ずつを対にした3組を, 2カ所で, それぞれ66人および97人が比較した。
    鶏肉スープと豚肉ハムの風味につき, C区とL区の間に僅かながら差が認められ, Lを与えた製品が好まれることが統計的に確かめられた。CとK, CとIとの間では, 統計的に確認される差は認められなかった。鶏卵では, サンプル間の風味の差は認められなかった。
    酵母に特有の“酵母臭”が, 豚肉, 鶏肉あるいは鶏卵の風味を損うことはないといえる。
  • 園田 立信
    1982 年 19 巻 2 号 p. 83-88
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    視床下部破壊により過食を呈した鶏における飼料摂取パターン, 血糖値, および血中脂質であるFFA, PL, TG値の変動を調べた。
    (1) 過食鶏の飼料摂取は, 対照鶏でも摂取量が最も多いところの給餌後1~3時間と, 対照鶏では摂取量が少い早朝および夕方において増加していた。
    (2) 過食鶏の血糖値は, 給餌後に上昇したが, 各時間での値は対照鶏との間に統計的に差はなかった。従って, 血糖の恒常性が厳しく維持されており, 糖利用が促進しているものと推測された。
    (3) FFA値は給餌後に低下した。過食鶏のFFA値は対照鶏に比べて幾分低い傾向がみられたが, 脂肪動員の変化については不明である。
    (4) 対照鶏のPL値は変動がみられなかった。しかし, 過食鶏では給餌後に明らかに上昇した。従って, 多量の飼料摂取によって脂肪の移動•蓄積が盛んになったものと思われる。
    (5) TG値は, 過食鶏においては, 給餌前でも著しく高く, 給餌後にはさらに高くなった。また, TG値とその日の飼料摂取量との間には高い相関(r=0.67, n=22) が認められた。従って, TG値は飼料摂取量を鋭敏に反映するものと思われた。
    (6) 絶食時における過食鶏の血中脂質量をみると, FFA値およびTG値は低下したが, PL値は高い値を示した。
    (7) 以上の結果から, 過食鶏においては糖利用, 脂肪合成が促進されていることが明らかであり, またインシュリン分泌は亢進していることが推測された。なお, 過食鶏において飼料摂取を促進している要因は不明であった。
  • 園田 立信
    1982 年 19 巻 2 号 p. 89-92
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    視床下部正中隆起部の破壊によって過食を呈した雄鶏を15時間絶食させ, 静脈注射および経口投与により糖負荷し, その後の血糖値およびFFA値の変動を調べた。
    1. 静脈注射による糖負荷 (1.59/kg) によって, 血糖値は上昇し, その後低下して30分で投与前の値に近づいた。しかし, 過食鶏の場合に幾分早く戻る傾向にあった。経口投与による糖負荷 (5g/羽) では血糖値の変動は明確ではなかった。
    2. 糖負荷後のFFA値をみると, 静脈注射および経口投与ともに, およそ半分に低下し, その後上昇して, 投与前よりも高い値となった。この場合のFFA値の低下は高血糖によるグルカゴン分泌の抑制, さらにFFA値の上昇は採血ストレスによるグルカゴン分泌の亢進が起こった結果と考えられた。
    3. 過食鶏のFFA値は, 静脈注射および経口投与の場合ともに, ほとんど変化を示さなかった。これは視床下部破壊によってグルカゴン分泌が抑制されたためと考えられた。
  • 吉田 実, 星井 博
    1982 年 19 巻 2 号 p. 93-100
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    趾灰分含量にもとずく生物定量法によって, 黄色トウモロコシや大豆粕など主要な植物性飼料原料のリンの利用率がほとんど0に近いことが明らかになったので, 総リン含量として示されている日本飼養標準のリンの要求量を再検討する必要が生じた。
    合計720羽の白色レグホン種雄初生ヒナを用いる3回の実験において, 0.6~1.8%および0.21~1.29%の範囲のカルシウムと有効リンを含む飼料を3週間給与し, 増体量, 飼料摂取量, 飼料効率および趾灰分含量を測定した。データは, 重回帰分析により, ヒナの反応xを, 飼料中のカルシウム含量(x1%)と有効リン含量(x2%) の関数として説明する2元2次式(1)を求めた。
    y=b0+b1x1+b2x2+b11x12+b22x22+b12x1x2…(1)
    (1)式は, 標準型の回転長円式に変換し, 等反応曲線を計算した。回帰からの残差の平方根Sと, 最大反応値ySなどを求め, ys-Sに相当する等反応曲線の範囲内は最適値と見なした。
    増体量と飼料摂取量の反応曲面はよく似ていた。有効リン含量の高い飼料では, 特にカルシウム含量が低い場合に, 摂取量が減少し, したがって増体量も減少した。しかし, 飼料摂取量と増体量の減少は, 飼料効率 (増体量/飼料摂取量) にはほとんど影響がなかった。
    趾灰分の最大値は15.6%と計算された。ys-Sは15.1%で, 等反応曲線から, 趾灰分含量を15.1%にするには, カルシウム含量を0.95%以上, 有効リン含量を0.56%以上とする必要がある。3週齢の卵用種ヒナの趾灰含量を15.1%以上とする組合せとして, カルシウム1.4%, 有効リン0.56%が推奨される。また, 趾灰分含量が14%でよいとすれば, 増体量と飼料摂取量をほぼ最大にする組合せとして, 1.0%と0.35%, あるいは0.8%と0.5%が選択された。
  • 吉田 実, 星井 博
    1982 年 19 巻 2 号 p. 101-109
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    肉用種初生ヒナのリンの要求量は, 日本飼養標準では全リンで0.6%となっているが, これを有効リンの要求量として示すように, 再評価を行なった。
    合計810羽の肉用種初生ヒナ雌雄同数ずつ用いる3回の実験において, 0.6~1.8%および0.21~1.29%の範囲のカルシウムと有効リンを含む飼料を3週間給与し, 増体量, 飼料摂取量, 飼料効率および趾灰分含量を測定した。データは, 重回帰分析により, ヒナの反応 (y) を, 飼料中のカルシウム含量 (x1%) と有効リン含量 (x2%) の関数として説明する2元2次式(1)を求めた。(1)式は, 標準型の回転長円式に変換し, 等
    y=b0+b1x1+b2x2+b11x12+b22x22+b12x1x2…(1)
    反応曲線を計算した。回帰からの残差の平方根Sと, 最大反応値ySなどを求め, ys-Sに相当する等反応曲線の範囲内は最適値とみなした。
    増体量, 飼料摂取量および飼料効率を示す反応曲面はよく似ていた。また, 前2者の反応曲線は, 肉用種と卵用種との間でもよく似ている。有効リン含量の高い飼料では, 摂取量が減少し, したがって増体量も減少した。
    趾灰分含量には, 性別による差は認められなかった。肉用種と卵用種の間で, 趾灰分の反応パターンに有意な差が認められた。
    肉用種では, 趾灰分含量の最高値は14.6%と計算されたが, これは卵用種の最高値15.6%より低い (危検率1%)。ys-Sに相当する等反応曲線から, 3週齢の肉用種ヒナの趾灰分を14.1%以上に保つためには, カルシウム1.3%, 有効リン0.75%の組合せが推薦される。
  • 吉田 実, 星井 博
    1982 年 19 巻 2 号 p. 110-120
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    肉用種ヒナの仕上期のリンの要求量は, 日本飼養標準では全リンで0.5%となっているが, これを有効リンの要求量として示すように, 再評価を行なった。
    合計で, 雄391羽, 雌386羽の3もしくは4週齢のヒナを用いる4回の実験を行なって, カルシウム0.6~1.4%, 有効リン0.01~0.74%の範囲で種々に組合わせた飼料を, 2~5週間給与し, 増体量, 飼料摂取量, 飼料効率, 趾灰分, および脛骨硬度を測定した。後半2回の実験のデータは, 重回帰分析を行って, 反応曲面を推定し, 回帰からの残差の平方根s, 最大反応値ysなどを求め, ys-Sに相当する等反応曲線の範囲内は最適値とみなした。
    前半2回の予備実験の結果から, カルシウム0.8%, 全リン0.49% (有効リン0.03%) の飼料を与えたヒナの発育は, 有効リン0.30%の区より劣り, 日本飼養標準は改訂の必要があることが明らかとなった。後半2回の実験データから求めた, 増体量, 飼料摂取量および飼料効率の反応曲面はほぼ同じ曲面であり, 最適な発育をするためには, カルシウム0.6%, 有効リン0.1%の組合せでよいといえる。しかし, これでは, 趾灰分含量は低く, 最適含量13.2%にするには, カルシウム1.1%, 有効リン0.35%の組合せにすることが推唱される。趾灰分13.2%は, 脛骨硬度に換算すると22.7kgである。実験データでは, 個体によっては30kg以上の脛骨硬度をもつものもあり, この程度の趾灰分, あるいは脛骨硬度が最適といえるのか, あるいは, この程度の骨の硬さで, 食鳥処理場におけるブロイラーの骨折による損耗を防止できるかなどの点につき, さらに検討する必要がある。
  • 菅原 邦生, 菊地 英男, 垣内 義則, 久保 辰雄
    1982 年 19 巻 2 号 p. 121-123
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
  • 田中 耕作, 仲田 正, 古賀 脩
    1982 年 19 巻 2 号 p. 124-125
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
  • 吉田 実, 星井 博
    1982 年 19 巻 2 号 p. 126-128
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
  • 1982 年 19 巻 2 号 p. 129-132
    発行日: 1982/03/25
    公開日: 2008/11/12
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