5%あるいは20%蛋白質飼料を摂取したニワトリにおいて,グルタミンアミド窒素の蓄積と排泄を明らかにするため,L-グルタミン(-CO
15NH2)を0.05mmole/kg体重/分の割合で6時間連続注入した。
注入した
15Nの82-84%が体に蓄積され,そのうち11-12%,3-4%,85%がそれぞれ血液,肝臓およびそれ以外の組織に認められた。血液に蓄積した
15Nの42-43%は蛋白画分に57-58%は非蛋白画分に認められた。グルタミンのアミド-15Nはこの非蛋白画分の15Nの70%と57%を低蛋白質,高蛋白質飼料群でそれぞれ占めたのに対し,アンモニアと尿素の
15Nは3%以下にすぎなかった。飼料蛋白質レベルは,これらの蓄積に対し有意に影響しなかった。
尿中への
15Nの全排泄量は両飼料群においてほとんど等しかったが,尿の尿酸-
15Nは低蛋白質飼料群と高蛋白質飼料群でそれぞれ全尿
15Nの23%と67%で,尿酸,アンモニア,尿素以外の
15Nは52%と18%で給与飼料間で有意差が認められた(P<0.01)。尿アンモニア-
15Nの割合は高蛋白質飼料給与時に低くなる傾向が認められた(低蛋白質飼料群,25%,高蛋白質飼料群,15%)。尿中に
15N尿素を検出することはできなかった。
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