理学療法教育
Online ISSN : 2436-8008
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特別掲載
原著論文
  • 平田 匠, 堀本 ゆかり, 小野田 公
    2025 年5 巻2 号 p. 2_7-2_12
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
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    目的:理学療法実技教育へ接遇に関する動画教材および実技動画教材を導入したことによる学生の理解度や反応を調査し,その効果を明らかにすること。対象と方法:対象は,九州中央リハビリテーション学院の理学療法学科の動画教材を導入した2年生72名,前年度動画教材を導入していない3年生71名とした。動画教材は,①接遇に関する動画,②IDストレッチ実技動画とし,全授業終了後の実技試験結果から両群を比較した。また,動画教材に関するアンケート調査も実施した。結果: 実技試験の結果では,接遇面・技術面ともに動画教材を導入した実施群が有意に高い結果を示した。また,実施群において点数のばらつきが少ない傾向を示した。アンケートの結果では,動画教材の視聴が理解や意欲の向上に繋がるといった意見が多くあった。結語: 動画教材を授業内や復習として活用することは,接遇面・技術面の理解度の向上に有用であることが示唆された。
  • 田村 正樹, 下瀬 良太, 明日 徹
    2025 年5 巻2 号 p. 2_13-2_22
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/11/10
    ジャーナル 認証あり
    目的:卒業研究実施中の専門職大学の学生を対象に,現在の理学療法研究に対する興味の有無および将来の研究実施予定の有無を調査し,結果を検討することである。方法:大学4年生39名に対して,理学療法研究領域に関するアンケート調査を実施した。現在の理学療法研究に対する興味の有無および将来の研究実施予定の有無の比較検討には,それぞれχ2適合度検定を用いた。現在の理学療法研究に対する興味の有無と将来の研究実施予定の有無の連関については,Fisherの正確確率検定により分析した。結果:現在の理学療法研究に対する興味と将来の研究実施予定は「あり」の割合が低く,「なし」との間に有意差が認められた。さらに,現在の理学療法研究に対する興味の有無と,将来の研究実施予定の有無には有意な連関が確認された。結論:将来の理学療法研究活動を発展させるためには,学生の段階から理学療法研究への興味を喚起する重要性が示唆された。
  • 永野 忍
    2025 年5 巻2 号 p. 2_23-2_35
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
    ジャーナル 認証あり
    目的:本研究の目的は,理学療法士教育における臨床実習指導者効力感尺度(CEES)を開発することである。対象と方法:調査1では,臨床実習指導経験のある理学療法士を対象としCEESの尺度項目を抽出するための質問項目を作成した。調査2では,臨床実習指導者(CE)を対象とし調査1にて作成した質問項目60項目について質問紙法により調査しCEESの尺度項目を抽出した。調査3では,調査2の対象とは別のCEを対象とし調査2にて抽出されたCEESの尺度項目を用いて質問紙法により調査しCEESの信頼性について検証した。結果:調査結果より3因子「指導力向上に対する期待」「指導力に対する自信」「指導の影響に対する内省」27項目にて構成されるCEESを開発した。結語:3因子27項目にて構成されるCEESは,CEの特性を踏まえた包括的であり且つ,簡易的な心理尺度であるといえるであろう。
  • 坂本 祐太, 駒形 純也, 大塚 篤也, 福田 京佑, 三科 貴博
    2025 年5 巻2 号 p. 2_36-2_43
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
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    本研究は,理学療法士養成校の入学生を対象に,自己決定理論に基づく学業的動機づけを評価し,クラスター分析を用いて動機づけパターンを明らかにすることを目的とした。281名の学生に対し,学業的動機づけ,非学業的動機づけ,学修準備性,レジリエンス(資質的・獲得的),社会的スキルを測定した。クラスター分析の結果,5つの動機づけパターンが明らかとなり,それぞれ「意欲拡散・追従型」「平均意欲型」「万能適応型」「低意欲型」「無気力型」と命名した。各パターン間で,非学業的動機づけや非認知能力に有意な差が認められた。特に,「万能適応型」は高いレジリエンスと社会的スキルを示し,「低意欲型」と「無気力型」はこれらが低い傾向があった。これらの結果から,入学生の動機づけパターンに応じた教育支援が必要であり,早期発見と適切なサポート体制の整備が重要であることが示唆された。
  • ─ 比較教育学的視点による検討 ─
    中村 智, 日髙 正巳, 森 明子
    2025 年5 巻2 号 p. 2_44-2_51
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
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    目的:本校理学療法学科在籍学生の学習意欲に影響を及ぼす要因を明らかにし、教育的支援方法を検討することを目的とした。対象:本校(3年制専門学校)および比較対照として4年制大学1校の入学生を対象とした。方法:市川の2要因モデルアンケートを4月と10月に実施し、内容関与的動機の変化で群分けを行い、動機づけの変化につながる要因についての自由記載アンケート結果を分析した。結果:本校生では「教員」が、対照校生では「知的好奇心」が内容関与的動機を高める要因として考えられた。一方、内容関与的動機を低下させる要因として、本校生では「体調不良」と「嫌いな科目」が、対照校生では「時間的余裕のなさ」と「時間的見返り」が影響していることが示唆された。考察:内容関与的動機を高めるために、本校生では教員の介入により自己調整学習方略を指導することが有用と考えた。また、対照校の結果を踏まえ、学生の能力に応じた学習時間を考慮し、段階的な教育介入に留意しなければならないと考える。
  • ─ 臨床教育の支援モデル構築への示唆 ─
    北村 拓也, 金子 巧, 長島 裕子, 若菜 翔哉, 知名 規人
    2025 年5 巻2 号 p. 2_52-2_60
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
    ジャーナル 認証あり
    目的:学生の非認知能力に着目し,学生主観および教員主観の双方向評価を行い,その乖離性の有無を検証するとともに,臨床実習の遂行に影響する要素を明らかにすることを目的に実施した。方法:対象は本学理学療法および作業療法学専攻に在籍する3・4年生とした。非認知能力評価には3種類の質問票を用い,加えて実習中の支援必要性などを評価した。教員主観評価には自作した質問票を用い,対象者を支援群と非支援群に分類した。結果:解析対象者は43名だった。学生主観による支援必要性一致率は20.8%だったのに対し,教員主観では83%だった。支援群と非支援群の比較では学生主観項目は全て有意差を認めなかったが,教員主観項目は9項目中8項目に有意差を認めた。また,支援有無に影響する因子として表情変化が抽出された。結論:支援の必要性は学生教員間で乖離があり,教員主観での評価は非認知能力の観点からより重要と考えられた。また,通常以上の支援とするか否かに影響する学生の特徴は表情変化の豊さであることが示唆された。
短報
  • 馬庭 春樹, 福島 卓, 橋本 康平, 川島 直也, 内田 賢, 内田 武
    2025 年5 巻2 号 p. 2_61-2_67
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
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    目的:理学療法(PT)プロセスの実践的な学習を図るため,疾患を有する方に対してPTプロセスを実践する新たな授業形式を試み,学習効果を調査した。方法:理学療法士養成課程2学年(3年課程)の健常学生27名を対象とした。また,協力者として,疾患を有する方2名を学内に招致した。学生を6班に分け,各班に教員を配置した。教員指導のもと,各班が協力者に対して情報収集,PT評価,統合と解釈,問題点抽出,目標設定,治療プログラム立案までのPTプロセスを実践した。効果判定のため,授業開始時と終了時に学生に対してPTプロセス理解度,ソーシャルスキル,PT 評価手技熟練度の評価を実施した。授業開始時と終了時の2時点で対応のあるt検定で比較した。結果:授業終了時にはPT プロセス理解度,ソーシャルスキル,PT評価手技熟練度のいずれも有意に向上した。結論:PT プロセスの学習には実践的な授業が有効であることが示唆された。
実践報告
  • ~コロナ禍により長期臨床実習が見学のみとなった一事例について~
    藤丘 政明
    2025 年5 巻2 号 p. 2_68-2_73
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
    ジャーナル 認証あり
    コロナ禍により,2022年7月から当院での臨床実習は「見学のみ」となった。この状況下でも学習効果を高めるため,「理学療法プロセスの理解」という目標達成を念頭に,臨床見学時に使用できる患者評価シートを作成した。評価シートは,A4 1枚で,疾患名,目標(短期・長期),問題点,現在の能力,治療介入の記入項目を設け,長期臨床実習中の学生1名に使用してもらった。評価シート導入後,学生の理学療法プロセスの理解度は向上し,指導者側も理学療法プロセスの理解の助けになると評価した。また,評価シートの作成時間は1時間以内であったため,ケースレポート作成と比べて,多くの症例の理学療法プロセスを経験することができた。評価シートを使用することで,見学時の視点が標準化されるだけでなく,学生の理解度も把握できるため,学生と指導者間でのコミュニケーションツールとして有用であり,理学療法プロセスの理解の一助となる可能性が示された。
その他:調査報告
  • 田中 貴子, 柳田 頼英, 神津 玲
    2025 年5 巻2 号 p. 2_74-3_81
    発行日: 2025/10/31
    公開日: 2025/11/10
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    目的:全国の理学療法士養成施設における呼吸器および循環器理学療法の卒前教育の現状を調査すること。方法:養成施設266校を対象に,呼吸器・循環器理学療法の授業に関するオンラインアンケート調査を実施した。結果:回収率は48%(128/266校)。70%の養成施設は呼吸器・循環器理学療法が同一科目で,授業時間は平均7.5時間と限られていた。科目責任者の認定・専門理学療法士の取得率は40%であった。授業の到達目標はコアカリキュラムの学習目標に準じていたが,認定・専門理学療法士未取得者の多くが,「臨場感を十分に伝えられない」,「症例の画像や具体的な病態に関する資料を持ち合わせていない」などの課題を抱えていた。結論:卒前教育の限られた時間の中で,呼吸器・循環器理学療法の専門性が高い臨床現場の理学療法士による講義,教員に対する支援として授業資料の共有,授業形態の再検討などの課題が示された。
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