山羊で成功した誘起泌乳による正常泌乳能力推定の可否を乳牛で検した。生後15~21ヶ月の処女牝牛にオイベスチンを1回量5mgずつ3日目毎に10回皮下注射し,誘起泌乳を得,分娩後の正常泌乳との比較を行わんとしている。尚例数が少く所期の検討はできなかつたが,
(1)この処置により最高2.2~8.9kgの泌乳を得た。乳質は大体正常である。
(2)発情の擾乱が起り第1回目の発情は持続が長くその後の周期の乱れるものもあるが嚢腫は起らず,さしたる悪影響はないようである。
(3)飼養に注意すれば発育への悪影響も余りないと考えられる。
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