家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
11 巻, 1 号
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  • 小笠 晃, 須川 章夫, 松山 茂, 飯塚 三喜
    1965 年 11 巻 1 号 p. 3-6
    発行日: 1965/05/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    1.前回報告した精子生存性の低下は精子形成異常に基ずくばかりでなく,今回の実験によってDES投与牛精漿の貧弱な緩衝能が一因をなしているものと考えられる。
    2.精液中に認められた精子頭部の遊離崩壊の多くは精巣上体尾部から膨大部への移動又は停滞~射精時に生ずるものと考えられる。
    3.DES投与牛の精路各部より採取した精子に精嚢液の添加は奇形精子の出現を増加させた。又本牛の精巣上体尾部の精子はlooped tailを呈しやすい傾向を認めた。
    4.looped tail精子,尾部欠損精子の発現には,(a)精巣における精子形成障害に基く精子自体の異常,(b)dropletの離脱状態,(c)副性腺分泌液の異常滲透圧等が互に関連して生ずるものと思われる。
  • 信永 利馬, 中村 勝美, 吉田 幸雄
    1965 年 11 巻 1 号 p. 7-15
    発行日: 1965/05/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    The regular 4 days oestrous mice(4 CS)were established by selective inbreeding of ddN descendant.The effects of environment on the oestrous cycle of the 4 CS, ddN and CF#1 strains werecompared.
    1)In ddN and CF#1 strain mice caged in group the oestrous cycle determined by vaginalsmears were shortened in the presence of males than when males were absent, as reported by Whitten, and a little mice were showed regular oestrous cycle in the presence of males.
    2) In the absence of male, the individual caging mice revealed oestrous cycles frequently as well as reported Whitten. In addition the authors observed that the female group adherent to male's excrement repeated more regular oestrous cycles than the group adherent no male's excrement.
    3) The effect of the control of lightning on the regularity of oestrous cycle was recognized to a certain degree in the mice caging individually.
    4) The regularity of oestrous cycle was revealed by environmental arrangement in the ddN and the CF# 1 mice, however only small animals repeated regular cycles in 40 days of observation period.
    5)The 4 day cyclic mice (the 4 CS strain) bred by us repeated cycles regularly under the con-ditions of natural weather or absence of the male, under which other strain mice revealed irregular cycles.
  • 信永 利馬, 中村 勝美, 細谷 妙子
    1965 年 11 巻 1 号 p. 16-21
    発行日: 1965/05/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
  • 山田 二朗, 森岡 宏至, 市川 茂孝
    1965 年 11 巻 1 号 p. 22-26
    発行日: 1965/05/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    Wistar系ラットを用いて,偽妊娠期間に及ぼす脱落膜腫の影響をしらべた。
    偽妊娠は精管結紮雄ラツトと交尾させて誘起し,交尾後腔垢が最初に発情休止期像を示した日を偽妊娠の第1日,連続休止期像最後の日を偽妊娠の最終日とした。
    偽妊娠の第4日に両子宮角を創傷し,子宮全体に脱落膜腫を形成したラツトの偽妊娠期間は平均18.3日で,偽手術ラツトの12.9日より有意に長かった。一方,一側子宮角のみに脱落膜腫を形成したラツトの偽妊娠期間は13.5日で,偽手術ラツトのそれとの間に有意差がみられなかった。
    一側子宮角創傷および偽手術ラットの偽妊娠第13日における黄体には一部に退行性外観が観察されたが,両子宮角創傷ラットではこのような白色化黄体はみられなかった。さらに,一側子宮角創傷ラツトの偽妊娠第13日における創傷子宮角の重量は両子宮角創傷ラツトのそれより有意に小さかった。
    これらの観察結果は両子宮角に脱落膜腫を形成させることにより偽妊娠黄体の命数が延長するが,一側子宮角が正常である場合には偽妊娠黄体は正常時に退行することを示唆している。
  • 広江 一正, 富塚 常夫
    1965 年 11 巻 1 号 p. 27-31
    発行日: 1965/05/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    ホルスタイン種雄子牛6頭について,生後5ヵ月から17カ月までの間,電気刺激射精法によって毎週1回精液採取を行ない,精液一般性状検査並びに精漿成分含量の測定を行なった,その結果は次の如くであった。
    1.春機発動期(puberty)は生後8.5カ月であった。
    2.精液量が2.5ml以上になったのは生後12カ月,精子濃度が1ml中4億以上になったのは13カ月,総精子数が10億以上になったのも同じく13カ月であった。また精子生存指数が50以上になったのは11カ月であった。
    3.pHは生後6カ月まではアルカリ性(8.0以上)を示したが,その後次第に中性となり,10カ月以降は6.8以下となった。
    4.精漿中に果糖がはじめて認められたのは生後5.3カ月であった。
    5. 果糖および総窒素が500mg/100ml以上に,またカルシウムが19.5mg/100ml以上になったのは生後9カ月であった。酸溶性総リンが35.0mg/100mlになったのは13カ月,アスコルビン酸が6.5mg/100m,l以上になったのは14カ月であった。
    6. 塩素はpHと同じ傾向を示し,8カ月までは多量に存在したがその後次第に減少し,270mg/100ml以下となったのは11カ月であった。
    7.ナトリウムとカリウムは生後6カ月から17カ月までの間,特に増減を示さず,ほぼ同じ量を示した。
    8.以上の結果から綜含して,ホルスタイン種雄牛の性成熟期は生後13~14カ月と認められる。
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