日本ロボット学会誌
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5 巻, 4 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 泉 照之, 成清 辰生
    1987 年 5 巻 4 号 p. 255-262
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    グラインディングロボットにおいて, 加工物の形状を正確に教示する作業は, 大変にやっかいである.そのために, ティーチングレス形グライディングロボットが既に提案されている.これは, 円柱状砥石において, 研削時の反力によって生じる3つのモーメント成分を測定し, その情報をもとに研削点や, その点における法線の方向を計算して加工物の形状を求める方式である.
    本論文は, このティーチング方式をさらに発展させるために, 砥石形状の種々条件において, 研削点等を求める方法を詳しく検討している.その結果, つぎのことがわかった.1) 砥石の摩耗が無視できて, その形状が既知ならば, 研削反力によって生じる3つのモーメント成分だけから研削点が計算式から求められる.2) しかしながら, 砥石の半径がその回転軸方向に対して非直線関数ならば, その計算は大変難しい.だから, 計算を簡単にするために, 更にもう一つのスラスト力成分が検出されねばならない.3) 砥石形状が知られなかったり, 摩耗によって変化する場合でも, 3つのモーメント成分と3つのスラスト成分から研削点を計算する式が得られる.
  • 近藤 浩一, 木村 文彦
    1987 年 5 巻 4 号 p. 263-272
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本論文では, マニピュレータの障害物回避動作計画を行うための簡単で汎用的な方法について述べる.
    より柔軟な生産システムを構築するために, 産業用ロボットを対象とした多くのオフラインプログラミングシステムが開発されているが, 複雑な作業を扱うには十分ではない.さらに強力なプログラミングシステムを実現するためには, マニピュレータの作業環境内の障害物との干渉を自動的に回避する機能が不可欠である.障害物回避の問題に対しては, 多くのアルゴリズムがすでに提案されているが, どのようなマニピュレータに対しても適用できるような簡単で汎用的な方法は, まだ開発されていない.
    コンフィギュレーション空間に基づく方法が有望と思われるが, コンフィギュレーション空間は多次元空間で, 自由空間のデータ量は膨大になる.しかし, マニピュレータの単一の動作を計画する際には, その大部分のデータは使われない.迷路法に基づく方法では, マニピュレータの構造とは独立に, 経路計画に使われると思われる自由空間を限定できる.このため, マニピュレータのすべてのコンフィギュレーションで干渉計算を行うことが可能になる.自由空間を計算するアルゴリズムは以下のようになる.まず, コンフィギュレーション空間における直線経路において干渉計算を行い, 干渉しないコンフィギュレーションの集合を求める。次に, 隣接するコンフィギュレーションについて干渉するかどうかをチェックする.自由空間はこういった方法で, ちょうど水面上を広がる波面のように計算される.この手順は初期姿勢からの波面と最終姿勢からの波面が衝突するまで続ける.
    この方法をソリッドモデルベースのロボットプログラミングシステム上にインプリメントし, 多関節型マニピュレータに適用した.
  • ―圧力制御系の設計とその考察―
    木村 一郎, 高森 年, 安田 嘉秀, 村尾 良男, 水野 陽一
    1987 年 5 巻 4 号 p. 273-282
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本論文では金属水素化物としてLaNi4.5Al0.5を用いたロボット用ニューアクチュエータについて述べる.このアクチュエータは力出力型であり, ヒータ, 金属水素化物反応容器およびベローズからなる.金属水素化物はユニークなエネルギー変換機能を持ち, 熱エネルギーは機械エネルギーに変換される.したがって, この金属水素化物を加熱冷却することにより, 水素ガスの放出, 吸蔵を制御でき, そしてその水素ガスによってベローズを駆動できる.また, このサーボアクチュエータは応答特性の向上を計るためにPIDコントローラによる圧力フィードバック制御系を構成する.圧力フィードバック制御系の設計は, 制御対象のモデルシミュレーションを用いて行われる.
    実際に, この力出力型サーボアクチュエータを試験した結果, 特に次に述べることが明らかとなった.
    1) 開発されたシミュレータはさらに高性能な金属水素化物アクチュエータを設計する際に有効である.
    2) 金属水素化物特性の非線形性は重要な問題でなく, またヒータの飽和特性はPIDコントローラに積分圧飽和防止機能を持たせることにより補償される.
    3) このアクチュエータのインピーダンス整合性は比較的良い.しかし, 金属水素化物アクチュエータを広い範囲の負荷に適合させるためには, この点についての詳細な検討が今後の課題となる.
  • 朴 〓用, 小森谷 清, 金子 真, 大野 武房, 谷江 和雄
    1987 年 5 巻 4 号 p. 283-290
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    分布型触覚センサの重要な機能の一つに, 形状認識機能がある.この機能を実現するには, 対象との接触によってセンサ面に生ずる変形 (押込み量) を検知する必要がある.本論文では, こうした変形を検知し得る分布型センサを光導波板を用いて構成することを試みた.大気中に置かれた透明な板の側面より光を照射すると, 透明板・大気箋界面において, 照射光はその入射角が臨界角以内の時, 全反射して透明板中を進行する.この透明板に, 下面に凹凸のある白色弾性シートを接触させ, それに荷重を加えるとシートの凸部が圧縮されて透明板上に密着する.この密着部分では全反射の条件が満されず, 白色弾性シート表面で, 臨界角以上の角度方向へ光が散乱する.密着面の大きさが白色弾性シートに加わる圧力・変位により変化するように構成し, 散乱光を透明板のシート密着面の反対側から観測するようにすれば, シートに加わる圧力分布や変形状態を散乱光量の分布として検出することができる.本研究ではアクリル製透明板, 円錐状の突起をもつ白色弾性シート, フォトトランジスタマトリクス, プラスチック製光ファイバ, 光源からなるセンサを試作するとともに, 散乱光強度からセンサ面の押込み量を推定する関係式を導出した.またセンサ出力をマイクロコンピュータで処理するシステムを構成し, 上記関係式をもとに数種の物体形状を視覚表示出力として再現する実験を行った.対象の形状の絶対値を求めるには問題があるものの, 形状の幾何学的特徴を抽出するには満足なセンサ出力が得られることが実験的に確認された.
  • 湯浅 秀男, 伊藤 正美
    1987 年 5 巻 4 号 p. 291-296
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    マニピュレータの障害物回避動作を決定するためには, マニピュレータ・リンクと障害物との干渉チェックをする必要がある.これまでは, 主にいろいろな制約を設けてチェックを容易にしてきたが, 本稿はなるべく一般的で, かつ計算の単純な干渉チェック法を提案する.マニピュレータ・リンク及び障害物は, 凸多面体またはその組合せで表現し, それらの面と頂点の位置関係のみを用いて, 干渉するための必要十分条件を比較的単純な関数を用いて表す.
    さらにこの関数は, Denavit等の表記法を用いれば, 容易に関節変数ベクトルの関数となり, 干渉チェックが関節空間でできるため, マニピュレータの障害物回避動作計画に適用できる.
  • 前川 仁, 気賀 智也, 仲田 周次
    1987 年 5 巻 4 号 p. 297-302
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    アーク溶接ロボットのオフラインプログラムにおける溶接パラメータ (即ち, 溶接電流, 電圧, 溶接速度) 設定のための溶接条件ライブラリが提案されている.その条件ライブラリは三つの部分, 即ち, システム使用者の経験を利用するための実験データベース, 提案されているいくつかのアルゴリズムを管理するためのアルゴリズムライブラリ, 規格やハンドブックなどの推奨値を蓄積する推奨条件データベースから成る.それは, 溶接ソースプログラムから, 溶接条件文の書式に応じて参照されるよう設計されている.
    溶接条件ライブラリの構造とその処理の流れが, プログラム例によって示されている.
  • 梅谷 陽二
    1987 年 5 巻 4 号 p. 303
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 舟橋 宏明
    1987 年 5 巻 4 号 p. 304-305
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 遠山 茂樹
    1987 年 5 巻 4 号 p. 306-311
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 吉川 恒夫
    1987 年 5 巻 4 号 p. 312-316
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 鳥居 信利
    1987 年 5 巻 4 号 p. 317-322
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 杉本 浩一
    1987 年 5 巻 4 号 p. 323-327
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 花房 秀郎
    1987 年 5 巻 4 号 p. 328-331
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 長谷川 幸男
    1987 年 5 巻 4 号 p. 332
    発行日: 1987/08/15
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
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